童謡で有名な「アイアイ」は悪魔のようなビジュアルだった!

童謡で有名な「アイアイ」は悪魔のようなビジュアルだった!

マダガスカル

アイアイのビジュアルに衝撃を受ける。

マダガスカル14日目の夜、パルマリウム保護区でついにアイアイと対面しました!今回は、その驚きのビジュアルや生態について、当日の出来事とともにご紹介します。

童謡で有名なアイアイ

突然ですが質問です。みなさんは「アイアイ」と聞いてどんな動物を思い浮かべますか?

♪ アイアイ(アイアイ)アイアイ(アイアイ) おさるさんだよ〜
♪ アイアイ(アイアイ)アイアイ(アイアイ) みなみのしまの〜

…と、童謡でも長らく歌われてきた「アイアイ」ですから、「可愛いらしいお猿さん」のイメージを持っている方も多いかもしれません。 私たちも、アイアイについて調べる前は、大きな丸い目をした愛らしい生き物を想像していました。

アイアイのイメージ絵

しかし、実際は私たちがイメージする姿とは全く異なりました!!!

それに、アイアイが実際に生息するマダガスカルでは、「悪魔の使い」や「死や不幸の前兆」として気味悪がられているいうのです。かなり不穏な響きですね…こんな風に例えられるほどなので保護活動が始まるまでは駆除されることも多かったんだそう。

ここからはアイアイの生態を見ていきましょう。

本物のアイアイは驚きの外見

本物のアイアイはこちら!!アイアイは霊長類の中でも「原猿類」に分類される原始的な仲間。見た目は「お猿さん」とは言い難く、言われなければ猿の仲間だとは思えないほど独特な姿をしています。

これが、本物のアイアイ!

ど、どど、どうですか…?ガク ガク ブル ブル…

私たちは、マダガスカル東部にある「パルマリウム保護区」で野生のアイアイに会いました。
鬱蒼とした森の中に入り、茂みにココナッツをセットし、アイアイが出てくるのを待ちます。アイアイは夜行性のため、灯りも何もない状況でひたすら待つ必要があります。
暗闇の中じっと待つこと20〜30分、ガイドさんが懐中電灯を向けた瞬間、そこに現れたのがこの生き物。思わずヒイィィ…という声が出てしまいました。

ココナッツを見つけたアイアイ

アイアイの生態

マダガスカルの北西部から東部にかけて生息するアイアイ。1780年に発見されてから、1863年に霊長類として分類されるまで約一世紀の間、リス類に分類されていました。なぜなら、アイアイの門歯(前歯のうち真ん中にある歯で、人間だと上下あわせて8本ある)は、リスのように一生のび続けるという特徴があるからです。この特徴を持つのは、霊長類の中ではアイアイだけです。

ココナッツに近づく

体は想像以上に大きく、タヌキのようなサイズ感。童謡の歌詞「しっぽのながい〜おさるさんだよ〜」にもある通り、尻尾はめちゃめちゃ長いです!!もしかしたら体よりも長いかもしれません。

毛並みがガサガサしてるので、後姿もすごい…

体の部位それぞれが、本当に変わった見た目をしています。

体を覆うガサガサの長く粗い毛、蝙蝠(こうもり)のような無毛の耳、非常に長い指&かぎ爪。たしかに、マダガスカルで「悪魔の使い」と呼ばれる理由がわかります。

かぎ爪でココナッツを引っ掻く

長い指と爪を使って、ココナッツをキィーッキィーッと引っ掻く姿はめちゃめちゃ怖い。まるで物語に出てくる悪役の魔女の指みたいなんです。

指の動きが不気味…

特に長い中指は、ココナッツ内部の果肉を取り出す時や、獲物を探す時にも使われます。
中指で一秒間に8回以上もの速さで木の幹をタッピングし(突き)、耳を使って音を確認しながら、木の中に潜む昆虫を見つけるんだそう。虫の気持ちになってみると…やっぱり恐ろしい。

ココナッツに顔を近づけるアイアイ

アイアイがいる「パルマリウム保護区」へのアクセス

パルマリウム保護区は、インド洋近くのパンガラネス運河沿い、アンピタベ湖のほとりに位置するプライベート保護区。半野生のアイアイを間近で見れることで有名です。

ただし、アクセスはなかなか大変です。この日の午前中に訪れた「パーク・ボイマ」(インドリがいた保護区)からは、車で4時間+ボートで1時間かかりました。首都・アンタナナリボから直接向かう場合は、車とボートで7〜8時間ほどかかると思います。

舗装されていない道を進む

道路は舗装されていない場所も多く、ドカンドカンと車体が縦にも横にも大きく揺れます。酔いやすい人は酔い止めを準備しておくと安心です。

この日の旅の様子

この日は午前中に「パーク・ボイマ」でインドリを観察した後、車で約4時間かけて港へ移動。そこからボートでパルマリウム保護区へ向かいました。

午前中の様子は以下の記事にまとめていますので、よかったらあわせてご覧ください。

港に車を置いていくようなので旅の荷物を全ておろし、ボートの出発時間まで待合所で待ちました。乗合ボートだったのですが他のグループが遅刻して、出発まで結局1時間ほど待ったかな。

ボート待合所で待機

ボートはごく普通のもの。ここまでのマダガスカル旅で何度も乗ってきた手漕ぎのイカダではなく、エンジンを使うボートでした。

エンジン搭載のボート

ボートからは、集落や現地の人々の暮らしが垣間見えます。イカダに座ってこちらを見つめる子どもたちの姿も。

ボートから見える集落

ボートの中でガイドのラビさんが「宿に行く前に、アイアイを見にナイトサファリに行く?多分その方が見れる確率が高いよ!」と提案してくれたので、スーツケースのような大きい荷物はチャールさんに任せてナイトサファリに出かけることにしました!

ボートの中

ボートを降りたらちょうど日が沈むころで、桟橋から見える夕焼けがものすごい綺麗でした。
あまりにも綺麗で、ナイトサファリ出発まで少し時間があったので、きじーは桟橋で大の字で寝っ転がって景色を堪能。。本当に気持ちの良い時間でした。

美しい夕焼け

一方のやなぎーは、ラビさんとマダガスカルの生態系の崩れや動物が年々少なくなっているといった話をしながら時間を過ごしました。

ラビさんと話すやなぎー

ナイトサファリは、ロミオさんというローカルガイドに案内してもらいます。進むのは鬱蒼とした森の中。空は全く見えません。。

そんな暗闇の中でアイアイに会ったのでした!

アイアイと対面

サファリ終えて森を抜けると、視界がパッと開け、目に飛び込んできた満点の星空。思わず息をのむほどの美しさで体が震えます。

星空を見ながらボートに揺られる最高の時間。南半球の夜空に浮かぶ「南十字星」もバッチリ見ました◎ オーストラリアでももちろん見れるけど、アフリカでみる南十字星が私たちは好き。同じ星を見てても、地域によってやっぱり少し違うんです。

その喜びをガイドのラビさんに話したのですが、なんとラビさんは南十字星を知りませんでした…!

以前に訪れた南アフリカのナイトサファリのガイドは星を頼りに夜道を歩いていたので、マダガスカルの知識人であるラビさんが知らないのは驚きでした。ラビさん曰く、現代のマダガスカル人の多くは、星には興味がなく学ばないのだそう…。マダガスカルで暮らす人々の祖先たちも、星を頼りにこの島まで船で来たはずなのになぁ…。

そんなことを思いつつ、ボートに揺られ、今夜泊まるパルマリウム保護区のロッジに到着。
いつものごとくロッジで夕食をいただいたあとは、部屋に戻ってすぐに寝ました。

ロッジの夕食

明日は、この保護区内のモーリングサファリに参加する予定です。キツネザルにたくさん会えるようなので楽しみ!

▼追記(旅を終えてから)

私たちがマダガスカルに行ったのは7月後半〜8月前半の乾季です。雨季は1月〜3月で、気候や道路状況がガラリと変わる地域もあります。ぬかるんで通れない道も出るみたいなので、事前に調べていくと良いと思います!

ポッドキャストでは当日の様子をリアルに語っていますので、よかったらこちらもチェックしてみてくださいね!

アイアイはどんな動物?(キツネザルとの違いも解説)

マダガスカルにはワオキツネザルやシファカなど、さまざまなキツネザルの仲間がいます。

アイアイは、その中でもかなり特殊な存在です。

私たちも現地でいくつもの種類を見ましたが、アイアイは明らかに異質でした。

分類上は霊長類に含まれますが、細長い指や大きな耳、げっ歯類のような前歯など、見た目も生態も大きく異なります。

そのため「猿っぽくない」「本当に仲間なの?」と思われやすい動物です。

アイアイは猿ですか?

はい、アイアイはサルの仲間(霊長類)です。

そのためサルかサルじゃないかでいえば、サルです。

アイアイはマダガスカルに生息する霊長目に属する動物で、上野動物園も「原始的なサルの仲間」と説明しています。

ただし、ニホンザルやチンパンジーのような真猿類(一般的にイメージされるサル)とは系統が異なり、現在の分類では曲鼻亜目の中のアイアイ下目に置かれる、かなり特殊な系統です。

※以前はキツネザルの仲間としてまとめて扱われることもありましたが、現在よく使われる分類では、ワオキツネザルやシファカが属するキツネザル下目とは別に、アイアイはアイアイ下目に置かれます。

アイアイは猿じゃないって本当?

「猿じゃない」と言い切るのは正確ではありません。

アイアイは霊長類なので、広い意味ではサルの仲間です。

ただし、ニホンザルやチンパンジーのような“いわゆるサル”とは系統がかなり異なります。現在よく使われる分類では、アイアイは曲鼻亜目の中でもアイアイ下目に置かれる、かなり特殊な存在です。

以前はキツネザルの仲間としてまとめて扱われることもありましたが、現在よく使われる分類では、ワオキツネザルやシファカが属するキツネザル下目とは別に、アイアイはアイアイ下目に置かれます。

見た目でも、細長い中指や大きな耳、伸び続ける門歯が際立っていて、木をたたいて中の幼虫を探り、門歯で穴を開け、その細い指で取り出して食べる独特の採食をします。

私たちが観察したときは、ポイントでライトを消して真っ暗な状態にし、静かに15分ほど待ちました。

アイアイはほかのキツネザルと何が違うの?

まず分類から少し違います。

現在の分類では、ワオキツネザルやシファカが入るキツネザル下目とは別に、アイアイはアイアイ下目として分けられています。

見た目でも、細長い中指、大きな耳、伸び続ける門歯が際立っていて、木をたたいて中の幼虫を探り、門歯で穴を開け、その中指で取り出して食べる独特の採食をします。

ほかのキツネザルとは明らかに違う特徴を持っており、
現地で見ても、「同じグループなのか?」と疑問に思う特徴でした。

なぜアイアイは怖い・気持ち悪いと言われるの?

見た目のインパクトが強いことに加えて、マダガスカルでは不吉な存在とされることもあります。

ただ、実際に観察してみるととても臆病で、人を襲うような動物ではありません。
観察するには、ポイントでライトを消して真っ暗な状態で、静かに15分ほど待つ必要があります。

そして、間近で見ると「ちょっと不思議で面白い」動物だと感じました。

アイアイは絶滅危惧種ですか?

はい、アイアイはIUCNレッドリストでは絶滅危惧種ENで、絶滅が心配されている動物です。
森林破壊や人間との関係によって数が減っており、保護の対象になっています。

主な脅威は生息地の減少と人による捕殺です。迷信や誤解にもとづく殺傷が、今も保全上の大きな問題になっています。

またマダガスカルの自然そのものが減っていることも、大きな要因のひとつで深刻な問題です。

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