キツネザルの楽園で過ごす至福の1日。
今日は、モーニングサファリに始まり、アンドラノコディトラ村の散策、ナイトサファリ、そして星空のもとラビさんとチャールさんによるマダガスカルの歌を聴くという充実した1日。旅の15日目は、まさに「至福」という言葉がぴったりの穏やかで特別な時間を過ごしました。
キツネザルがやってくる朝ごはん会場

昨夜から泊まっているのは、パルマリウム保護区内にあるロッジ。
パルマリウム保護区は、インド洋近くのパンガラネス運河沿い、アンピタベ湖のほとりに位置するプライベートリゾートで、さまざまな種類のキツネザルと触れ合えるスペシャルな場所です!

ロッジの中はこんな感じになっています↓(深夜、きじーの部屋では屋根の上からガサガサと不思議な音がしていました…。キツネザルが遊びに来たのかと、真っ暗な外を覗くも姿は見えず。。あの音の正体は今も謎のままです。)

午前中はモーニングサファリがあるため、まずは朝食を食べて活力チャージ!朝ごはんはフルーツたっぷりのメニューでした◎

特にパイナップルジャムが絶品で、日本でも食べたことのない美味しさ。お土産にしたかったのですが、残念ながら販売はしてないみたいです。
食事中には、たくさんのキツネザルがやってきました。彼らの狙いはもちろん朝ごはん!

現存するキツネザルは107種以上と言われていますが、ここではハイブリッドの個体も多く見られます。この子はアカエリマキキツネザルとカンムリキツネザルのハイブリットかな?

テーブルの上をすごい速さで移動するクロシロエリマキキツネザルの姿も。レストラン会場のスタッフが追い払っても、懲りることなくすぐに近づいてきます笑

カメラを取りに部屋に戻る際、2、3匹のオスのクロシロエリマキキツネザルがメスを巡って激しく争う場面にも遭遇しました。その鳴き声は迫力満点でした。
この短時間でこれほど多くのキツネザルを見られるとは想像以上。まさに「キツネザルの楽園」です。
モーニングサファリ
朝食の後は、モーニングサファリへ!今まで見たことのない種類のキツネザルにも会えましたよ〜!

例えば、ここにしか存在しないと言われている「クロキツネザル」や、美しい顔立ちが特徴的な「カンムリキツネザル」。


それに、インドリの独特な鳴き声もバッチリ聞くことができました◎

出会えた動物については、以下の記事で詳しくまとめていますので、ぜひチェックしてみてくださいね!!
さらに、このサファリの魅力は動物だけにとどまりません。植物についてもガイドさんが詳しく紹介してくれるのですが、特に印象的だったのはDAY14でも少し触れた「旅人の木」に関する豆知識。

旅人の木は、葉柄(葉と茎を接続する柄の部分)にたっぷりと水を蓄えています。ガイドさんがその水の量を見せてくれるということで、ナイフで葉を刺しました。すると、勢いよく水が溢れ出てくるんです!!これはすごい。かつては旅人がのどを潤すために重宝されていたとか。

ラビさんが旅人の木の種も見せてくれましたよ〜!
ふざけて「サファイアでーーす」なんて言いながら持ってくるもんだから、何のことだ!!?と思ってたのですが、どうやらサファイアみたいに真っ青な色をした物体が旅人の木の種みたい。

親指の爪ほどの小さな種が、人間をはるかに超える巨木へと成長するとは…何とも不思議な気持ちです。
興味深いのは、この旅人の木の受粉を媒介するのがクロシロエリマキキツネザルだということ。甘い花蜜を求めて移動しながら体毛に花粉を付け、木々を繋いでいきます。

さらに、彼らが種子を食べることで、その一部が消化されずに排泄され、次世代の旅人の木が生まれるのだそう。ただ、媒介となるクロシロエリマキキツネザルが絶滅の危機に瀕しているため、野生の旅人の木の存続も危ぶまれているようです。
動物の観察に加え、植物の豆知識もたくさん聞けた大満足のサファリでした!

ロッジで美味しいランチ

モーニングサファリの後は、ロッジのレストランでランチタイムです。いつもどおりフレンチのフルコースだけど、味がとっても美味しい!!

少しずつ回復してきたお腹の調子のおかげで、美味しい料理をしっかり堪能できました◎

デザートも食べて満足満足。コーラも飲みましたよ〜!

隣の席に座っていたおじさま(モーニングサファリで一緒だった方)が美味しそうにコーラを飲んでいるの見ていたら、、飲むか?と気前よく分けてくれたんです!!

爽やかで美味しかったー!もしかたらお腹の不調にも効いているかも?

食後は、ロッジのハンモックで贅沢なお昼寝タイム…zzZ
波の音、鳥のさえずり、キツネザルの鳴き声をBGMに、至福のひとときを過ごしました。

500人しかいない小さな集落を訪問
午後はボートに揺られ、同じ湖畔の対岸に位置する「アンドラノコディトラ村」へ。


ここでは、ローカルガイドの「ナビ」さんが村の暮らしについて色々教えてくれました。
アンドラノコディトラ村は、面積わずか400㎡、人口500人ほどの小さな集落。

住民の7割が若者だそうです。その一方で、92歳の長寿の女性も暮らしているのだそう!マダガスカルは日本より平均寿命がだいぶ短いので、92歳はすごい。

村の入り口に足を踏み入れると、手作りの土産品を売る人々から「買ってよ!買ってよ!」と熱烈な声かけが。。。マダガスカルの中では圧が強めでした。

カメラ片手に村を散策
この村の家は6年ごとに建て替えられるそうです。木が家に倒れてしまってました。

面白かったのが、ネズミ対策のために一家に1匹は猫を飼うとのことで、村のあちこちで猫を見かけました。

可愛らしく歩き回るヒナたちもいました。ちょこちょこ歩いて可愛かったです!

「mayil seval」と呼ばれる、かっこいい鶏も!!ここでは、人間と動物が共存して暮らしているんだなあ。

村の子どもたちはサッカーをして元気よく遊んでいました。


小学校もありましたよ〜!冬休み中で学校中には入れませんでしたが…教室の様子も見てみたかったなぁ!

そして意外な発見が…なんとこの小さな村には線路も通っていたのです!「1週間に1度だけ通るよ」とのことでしたが、どこからどこまで行けるんだろう。。。

途中、黄味がかった乳白色の液体が入ったペットボトルを見かけたので、これは何?と尋ねると、「サトウキビのラム酒だよ!」と教えてくれました。一口味見させてもらいましたが、強烈な味でした。度数も高そう。

散策は、美しい海辺へと続きます。心地よい海風に包まれながらの散歩は格別。
ここでは、伊勢海老がたくさん獲れるそうですが、残念ながら今はシーズンオフとのこと。「12月にまた来てくれれば、たくさんの伊勢海老や海鮮でバーベキューしようよ」と誘ってくれました。

ガイドのナビさんは、硬派に見えてお茶目なところがあります。なぜか、急に頭の上に実を乗せて見せてくれたり…

海に向かって走り出して、慌てて戻ってきたり。笑


そんな無邪気なナビさんを見ながら、私たちも楽しく過ごしました。

砂浜で遊んでいると、現地の人がココナッツを持ってきてくれました。

マダガスカルでは2度目のココナッツです!(味はDAY6に食べたココナッツの方が美味しかったかな)


最後は、お土産屋さんで、バニラやバニラオイルを購入。

藁で作られた可愛らしいミニサイズのカゴバックもおまけでいただき、嬉しい気持ちで村を後にしました。

ナイトサファリ
のどかな村を満喫し、ボートでロッジに戻ってきました。ひと息ついた後はナイトサファリへ!
コーラを分けてくれた親切なおじさまたちも一緒で、楽しい時間がさらに盛り上がります。
夜の森では、日中とはまったく異なる魅力に出会えます。夜行性のキツネザル「ヒガシアバヒ」や「ネズミキツネザル」を見ることができました。


この夜のハイライトは、なんといっても蛍光オレンジの色をした森のカワセミ「マダガスカルヒメショウビン」に会えたこと。マダガスカルの固有種で、東部から北部の熱帯雨林に生息するこの鳥は、とにかく可愛かったです。

他にも珍しい動物にたくさん会えたので、ぜひ以下の記事をチェックしてみてください!
ロッジのレストランで夕食
ナイトサファリを楽しんだ後は、ロッジのレストランで夕食の時間です。
夜もコース料理。前菜、メイン、デザートをそれぞれ選んでシェアしながら食べました。

ここのロッジのご飯は美味しくて、ほんと食べやすい。

きじーもだいぶ食べられるようになって、完全復活も間もなくかな。

マダガスカルの歌を熱唱してもらった!
そしてそして!!夕食の後には、ガイドのラビさんと運転手のチャールさんによるサプライズ!!!
満天の星空の下、砂浜でマダガスカルの歌を披露してくれました。

実は、以前に「リスナーに、マダガスカルの音楽を届けたいから歌ってくれないかな?」って頼んでいたんですよ。二人とも「練習しておきますね!」と快く受け入れてくれて、迎えた今日。
ギターを借りられたらギターの演奏もつけるよと言ってくれていたんだけど、借りられなかったのでアカペラ「マンディヒザ・ラヒツキツィカ」と「Ravorondreo」を披露してくれました。どちらの歌もマダガスカルではすごく有名な曲です。歌詞の意味や歌手のバックグラウンドがおもしろかったので、以下の記事でまとめています。よかったらこちらもご覧ください。
二人ともとっても上手で、満点の星空のもと波の音を聞きながら、楽しく幸せな時間を過ごしました。
▼追記(旅を終えてから)
私たちがマダガスカルに行ったのは7月後半〜8月前半の乾季です。雨季は1月〜3月で、気候や道路状況がガラリと変わる地域もあります。ぬかるんで通れない道も出るみたいなので、事前に調べていくと良いと思います!
ポッドキャストでは当日の様子をリアルに語っています(この日は3回に分けて配信しています)ので、よかったらこちらもチェックしてみてくださいね!