フリーレンという漫画が大好きだ。
アニメも、久しぶりに丁寧に作られたものをやってくれている。
私が『葬送のフリーレン』を好きなのは、
この物語が、まるで私たち自身の旅をなぞっているように感じるからだ。
多くの有名なファンタジー作品は、大冒険や恋愛を物語の中心に据えている。
それはそれで、とても魅力的だ。
指輪物語からロードス島戦記まで、そうした物語があったからこそ、
フリーレンという作品も成立しているのだと思う。
でもフリーレンが描いているのは、
もっと静かな「日常の冒険としての旅」だ。
葬送のフリーレンが描く「日常の冒険」
フリーレンの旅には、
世界を救うような出来事も、劇的な恋愛もほとんど出てこない。
あるのは、歩くこと、待つこと、寄り道をすること。
そして、あとから振り返って意味を持つ時間だ。
最近、特に好きな話がある。
アニメでいうと「好きな場所」で描かれている、
温泉地・エトヴァスのエピソードだ。
エトヴァス山の秘湯──苦労の先にあった足湯
かつて温泉地として栄えたエトヴァスの山村は、すでに廃れていた。
山奥に「エトヴァス山の秘湯」があると聞き、
フリーレン、フェルン、シュタルクの三人はそこへ向かう。
険しく、魔物も棲む山道。
いかにも“冒険”らしい道のりだ。

そして、苦労してたどり着いた秘湯は──
ただの足湯だった。
景色は特別じゃない。
誰かに自慢できるような場所でもない。
記録に残すほどの出来事でもない。
それでも、その道のりや、
一緒に過ごした時間は、なぜか忘れない。
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記録には残らないけど、記憶に残る旅
旅をしていると、
苦労のわりに「大したことのない場所」に辿り着くことがある。
でも、そういう旅ほど、あとになって思い出す。
効率も、記録も、肩書きも残らない。
それでも、寒さの中で飲んだ一杯のココアや、
何時間も歩いた先にあった「なんてことない景色」は、
不思議と心に焼き付いている。

フリーレンの秘湯探しのように、
記録じゃなく記憶に残る旅がある。
そんな旅を、私たちはきっと、
いちばん大切にしているのだと思う。

葬送のフリーレン「秘湯の足湯」とはどんな話?
温泉地エトヴァスを訪れたフリーレンたちが、山奥の秘湯を目指すエピソードです。苦労の末に辿り着いた先は、壮大な温泉ではなく「足湯」でした。
なぜ秘湯が足湯だったことが印象に残るの?
秘湯と聞いて想像していた場所は、実際にはただの足湯でした。それでも、このエピソードでは結果よりも、そこへ向かう道のりや、共に過ごした時間が大切に描かれています。フリーレンの旅が「日常の冒険」であることを感じさせる場面です。
フリーレンの旅は他のファンタジー作品と何が違う?
世界を救う大事件や恋愛よりも、「時間は二度と戻らない」という前提のもとで、歩くことや待つこと、寄り道といった日常の積み重ねを描いている点が特徴です。あとになって初めて意味に気づく旅が、静かに描かれます。
「記録には残らないけど、記憶に残る旅」とはどういう意味?
ガイドブックや実績としては残らなくても、個人の心に深く残る体験のことです。フリーレンの秘湯回は、そうした旅のあり方を静かに描いています。
フリーレンの秘湯回は何話?
アニメではシーズン2第3話「好きな場所」として描かれているエピソードで、温泉地エトヴァスを舞台に、秘湯を探す旅が描かれます。