オーストラリアは地球の縮図!なぜ大自然の宝庫なのか?

オーストラリアは地球の縮図!なぜ大自然の宝庫なのか?

オーストラリアといえば、「自然が多い!」というイメージを持っている方も多いのは?

実際、オーストラリアには砂漠や熱帯雨林、山岳地帯、そして2,000kmにおよぶサンゴ礁など、多彩な自然がぎゅっと詰まっています。一体なぜ、オーストラリアは大自然の宝庫なのでしょうか?豊かな自然を育んだ大陸の成り立ちや気候の秘密を見ていきましょう。

オーストラリア大陸の基本情報

世界6位の国土面積を持つ、唯一の「単一国家大陸」

オーストラリアは世界で唯一、大陸全体が単一国家で構成されています。

国土面積は768万8,287平方キロメートルで、日本と比べるとおよそ20倍の広さ!!世界の国土面積ランキングでは6番目に大きい国なんです。
※ランキングは、ロシア→カナダ→アメリカ→中国→ブラジル→オーストラリアの順

この大きな大陸はいつ誕生したのでしょうか?

5000年前に誕生したオーストラリア大陸

今から6億年前の地球は、今とはまったく違う姿でした。大陸が南半球側に集まって陸続きでした。

Paleoglobe for the Ediacaran Period, 600 million years ago, by CR Scotese, PALEOMAP Project
Paleoglobe for the Ediacaran Period, 600 million years ago, by CR Scotese, PALEOMAP Project

そして、当時のオーストラリアは南極と陸続きでした。今の孤立した「オーストリア大陸」が誕生したのが、今からおよそ5000万年前と言われています。

以下の画像の赤いピンが立っているところがオーストラリア西部です↓ 
これは5000万年前の地球儀のイメージですが、この頃から今のオーストラリアに近い形をしていたことが分かりますね。

Paleoglobe for the Early Tertiary, 50 million years ago, by CR Scotese, PALEOAMP Project
Paleoglobe for the Early Tertiary, 50 million years ago, by CR Scotese, PALEOAMP Project

ちなみに私たちが以前訪れたマダガスカルは、約9000万年前にはすでに島として孤立していたそうです。つまり、オーストラリアはそれよりも新しい島(大陸)ということになります。
※マダガスカル誕生の歴史については以下の記事で簡単に触れていますので、興味のある方はご覧ください。

古くから孤立していたことで、オーストラリアもマダガスカルも固有種が独特な進化を遂げていきました。ここからは、大自然を育んだオーストラリアの気候を詳しく見ていきましょう。

オーストラリアは乾燥地帯が8割を占める!

オーストラリアの気候でまず注目したいのが、圧倒的な降雨量の少なさです!
Googleマップで地形を見てみると面白いのですが、オーストラリアって乾燥した茶色い大地が大陸のほどんどを占めていて、緑の部分が少ないんですよね。

東京の年間降水量は1,500mmくらいと言われていますが、オーストラリアは年間降水量600mm以下の地域が約8割。南極をのぞけば、地球上でいちばん乾燥した大陸とも言われています!

オーストラリアの乾燥地帯
オーストラリアの乾燥地帯

ただ、オーストラリアは広大なので場所によって乾燥の理由が異なります。その理由を3つに分けて解説していきましょう。

乾燥する理由 ①)南極海流の影響

理由のひとつが、“南極海流=南極から流れてくる冷たい海水”の影響です。

この影響を大きく受けているのが西オーストラリア。この地域は南極海流の影響で、冷たい海水が水蒸気として蒸発せず雨雲が発生しにくいという特徴があります。もちろん水温も低く、夏でも水温は20度ちょっとにしかなりません。

乾燥する理由 ②)赤道からの距離。緯度25度がポイント

2つ目の理由は、赤道からの距離にあります!

中学時代の理科を思い出してみてください。赤道付近って強い日ざしで空気が暖められることで、雲を作りながら上昇し、大量の雨を降らせるという特徴がありましたよね。いわゆる、熱帯雨林気候というやつです。

では、この暖められた空気はどこへ行くのでしょうか?
赤道で暖められた空気は徐々に高緯度へ、つまり赤道から離れた方向へ移動していきます。空気は移動しながら徐々に冷えていき、やがて緯度25度付近で地表に降りてくるんです。

緯度25〜30度を示した世界地図
緯度25〜30度を示した世界地図

そして、ここがポイント!空気が降りてくる緯度25度付近は「高気圧」になります。高気圧になると雨雲が形成されないため、雨が降らず大地が乾燥するというわけなんです。

実は…オーストラリアの有名な観光スポットもこの緯度上にあります。大陸のほぼ中央に位置し「世界の中心」「大地のヘソ」などと呼ばれている「ウルル(エアーズロック)」は南緯25度ピッタリ!

ウルル
ウルル

西オーストラリアにあるピナクルズ砂漠も南緯30度です。だから雨が少ないんですよ!

ピナクルズ砂漠
ピナクルズ砂漠

プチ豆知識:世界の砂漠が緯度25度〜30度に集中する驚きの真実

ここで、砂漠がもっと面白くなる小ネタをご紹介!

yanakiji旅では、今までたくさんの砂漠を訪れてきました。例えば、ナミビアにあるナミブ砂漠。とても美しい砂漠でしたが、実は…ウルルと同じく南緯25度付近に位置しているんです!

他にも、南米チリのアタカマ砂漠は南緯25度付近、モロッコで訪れたサハラ砂漠は北緯30度…とやっぱり緯度25度のあたりに位置しています。(ちなみに、モンゴルのゴビ砂漠は北緯40度。内陸乾燥というまた別の要因によるものです。)

砂漠マッピング
砂漠マッピング

さらにさらに!緯度20度〜30度に砂漠はできやすいと言われていますが、この緯度付近の中でも、風の影響で“砂漠は大陸の西側に多い”という特徴があるんです。ピナクルズ砂漠もナミブ砂漠もアタカマ砂漠も全部西側にあるでしょ? 実に面白いですよね!!

乾燥する理由 ③)グレートディバイディング山脈が雨雲をブロック

ここまで説明してきたふたつの理由は、主にオーストラリア西部の話でしたが、3つ目は東部に関係する話です。

東オーストラリアは大陸の中でも比較的雨が降る地域ですが、それでも雨の少ない地域もあります。なぜなら、全長約3,500kmに及ぶ世界で4番目に長い山脈「グレートディバイディング山脈」があるから。

Wikipedia(Fir0002/Flagstaffotosyより)
Wikipedia(Fir0002/Flagstaffotosyより)

この山脈が、雨雲をブロックして雨が降りにくい地域を作り出しているんです。沿岸部には雲が届くため雨が降りますが、山と谷を超えた途端、赤茶色の乾燥した大地へと変化します。

一方の沿岸部、つまり山の手前には豊かな緑が広がっています。このコントラストがまた面白い!

オーストラリアの多様な大地

ここまで乾燥地域について触れてきましたが、オーストラリアには熱帯雨林や世界最大級の珊瑚礁地帯など、まさに多種多様な自然がたくさん存在します!

北部の熱帯雨林

例えば、オーストラリアの北部にある「デインツリー熱帯雨林」というジャングル地帯。亜熱帯気候の地域で、乾燥した西部とは対照的にうっそうとした緑が広がっています。

オーストラリアの熱帯雨林
オーストラリアの熱帯雨林

世界最大のサンゴ礁「グレートバリアリーフ」

私たちがダイビングに行く予定のサンゴ礁地帯「グレートバリアリーフ」。全長約2,300kmの長さにわたる地球最大のサンゴ礁です。なんと日本列島よりも大きいんですよ!約1800万年前から形成が始まったと言われていますが、今もなお成長を続けています。

グレートバリアリーフ
グレートバリアリーフ

これも大陸が分裂した時に、サンゴ礁の成長に最適な緯度帯に位置するようになったから驚くほど大きく広がっていきました。サンゴの成長に必要な要素と地球の偶然が重なって出来上がったことを考えると、本当に素晴らしいことだなと思います。

このように、ひとつの国の中に「乾燥砂漠・熱帯雨林・温帯森林」がすべて存在するのは地球上でも珍しいこと。これこそが、私たちがオーストラリアを「地球の縮図」と呼ぶ理由なのです!!

地震が少ない安定した大陸プレート

最後に…オーストラリアは地震が少ないことも、豊かな自然が育った要因のひとつだと思います。

地球の表面は、パズルみたいに「プレート」が組み合わさっています。日本はプレートがいくつも重なっているから地震が多いのですが、オーストラリアはプレートの真ん中に位置しているんです。

プレートの端っこじゃないから、ぶつかったりずれたりする場所が遠く、地震の影響を受けにくい。この地質的な安定性が、長い年月をかけて大自然を育んできたのだと思います◎

まとめ

オーストラリア南側の海2

今回は、オーストラリアの気候帯を中心に、大自然が育んだ大陸についてお届けしてきました!
地球のありとあらゆる大陸の特徴や気候がぎゅっと詰まったオーストラリア。それはまるで「地球の進化を一度に見られる博物館」。そして、旅を通してオーストラリアを知ることは、地球の歴史そのものを学ぶことでもあると思うのです。

次回は「オーストラリアの生態系や人類の歴史」について語りますので、楽しみにしていてくださいね!

ポッドキャストでもこのテーマについて語っています!ぜひこちらもどうぞ。

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