お腹の痛みと闘いながらサザンクロス街道を進む。
食あたりの苦しみを抱えながら、今日はイサロ国立公園からフィアナランツォアへ向かいました。
体調は最悪ですが、道中の景色は素晴らしい!!「マダガスカルのエアーズロック」こと巨大一枚岩「ボネ・ド・バップ」や、息をのむような美しい田園風景…。青空トイレに駆け込む合間にも、この国の自然は私たちに癒しを届けてくれます。今回は、そんなマダガスカル旅11日目の出来事をお届けします!
最高の朝ごはん。束の間の幸せ

昨日はひどい水下痢に苦しみ、楽しみにしていたイサロ国立公園のトレッキングを途中で断念。一夜明けた今日もお腹の調子は最悪です…。しかし!そんな状態でも、今朝は数日ぶりにちゃんと食事をとることができました!
というのも、このホテルはただ美味しいだけでなく、おもてなしが本当に素晴らしいんです!!ホテル側に体調が悪いことは伝えてなかったのですが、テーブルに運ばれてきたのはたくさんの新鮮なフルーツ。さらにスタッフが「お腹に優しいんです」と、にっこり笑いながら生搾りのパッションフルーツジュースを持ってきてくれました◎ もう感動です…!みずみずしいフルーツが、カラカラの体に染み渡る…。

そして何より驚いたのが、マダガスカルで初めて出会えた「美味しいパン」。バターの香りが豊かで、食感はサクッ、口に広がるジュワッ。思わず「これだよ、これ!」と心の中で叫ぶレベル。添えられたトマトジャムの味も絶品で、日本に持ち帰りたいほど。
久しぶりに「美味しい」と心から感じる時間。食べる喜びを噛み締める至福のひととき。でも、そんな幸せは長くは続かず、食事を終えた瞬間、お腹に走る激痛とともに現実に引き戻されました。泣
イサロ国立公園を出発!「ボネ・ド・バップ」へ

身支度を整え、イサロ国立公園を出発〜!今日はフィアナランツォアという町まで向かいます。
時間に余裕があったため、昨日断念したトレッキングを再挑戦する案もあったんですが、体力が回復しなかったのでサザンクロス街道をのんびり楽しみながら進むことにしました。
まず目指すのは、「マダガスカルのエアーズロック」と称される巨大な一枚岩、「ボネ・ド・バップ」。Googleマップには登録されておらず、サザンクロス街道を進みながら探し当てる、まさに宝探し気分の秘境スポットです。遠くにぼんやりと姿を現した巨大な岩影を見つけた瞬間の高揚感といったら…!

近づくと、そのスケールの大きさに驚かされます。

巨岩のそばにポツンと佇む小さな小屋が、まるでジブリアニメの一場面のよう。

何より感動的だったのがこの光景です!一枚岩へとまっすぐ伸びる一本道。その先には、どどーーん!と構える巨岩。地球の息吹を感じる壮大な風景です。

さらに、ちょうどいいところに、国道7号(サザンクロス街道)の標識もありました!国道7号は、首都アンタナナリボからトゥリアラを南北に結ぶ全長940kmの道。巨大な一枚岩を背景に佇むこの標識は、道路標識マニアにはたまらない絶好の撮影ポイントです◎

サザンクロス街道の見どころについては、以下の記事で詳しくまとめていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください!
お昼ごはんはオレンジ1つ

途中、お昼ごはんを食べにサザンクロス街道沿いの小さな村に立ち寄りました。 元気なラビさんとチャールさんは、いつものようにローカルレストランで山盛りのお米とおかずを食べるとのことでしたが、私たちはそういうのは一切食べられそうにない。

ということで、オレンジをそれぞれ1つずつ買って食べました。何度も青空トイレに駆け込む身としては、胃に食べ物を入れる勇気はなく、かといって全く何も食べないのも不安…というジレンマの中での選択。

それでも「少しでもエネルギー補給を…!」という意地から、売店でエナジードリンクも購入しました。

ちなみにこの売店、よく見るとタバコがバラで売られていました。食事と一緒に置いて湿気ないのかな?

エナジードリンクは、使い回しのペットボトルが使われていないか心配でしたが、きちんとビニールで包装されていたので恐らく大丈夫…と信じてチャレンジ!

写真を撮り忘れてしまったのですが、私たちが飲んだのは「XXL」という商品です。リポビタンDを思わせる黄金色の液体は、予想以上に美味しく、弱った体に力を与えてくれました…!!コーラを飲むくらいなら、現地のエナジードリンクの方がいいかも!
プチ豆知識!意外な「XXL」の名前の由来
洋服のサイズに由来するこの名前は、「XXL=大きい=大きい人は強くて健康的」という、現地の価値観に基づいています。貧困によって太ることが難しいマダガスカルでは、ふくよかな体型が「健康の証」とされるのだとか。まさに、エナジードリンクにぴったりのネーミングなんだろうな。
田園風景を眺める絶景スポット

フィアナランツォアが近づくにつれ、道は次第に山道へと変わり、景色も一変。人の姿が増え、道端では物を売る人や遊ぶ子どもたちの姿がちらほらと。

そんな風景を楽しんでいた矢先、またしてもお腹が緊急事態!!
急いで人目の少なそうな場所を探し、青空トイレを決行。ようやくホッとしたのも束の間、遠くから子どもたちがこちらに向かってくるではありませんか!「お願いだから、今だけは来ないで〜〜!!」と心の中で絶叫しつつ、慌てて用を済ませました…。
どうやら彼らはペットボトルが欲しかったようで、せがまれるままに渡すと、満面の笑みで受け取ってくれました。
せっかくの出会い、せっかくの絶景。ならば記念撮影しない手はない!みんなでガッツポーズ!!

撮影のお礼に「日本のお菓子をプレゼントしよう!」となったのですが…DAY8の時と同様に同じ種類のものが人数分ない…!こうなったら、また即席ジャンケン大会の出番です。
ルールを説明して勝負開始。最初は戸惑い気味だった子どもたちも、次第にノリノリに。あげたお菓子も「ツァーラー!(美味しい!)」と喜んでくれました。
そんな楽しい時間の中、ふと足元を見るとトカゲの姿も!じゃんけんの様子を見守ってくれていたのかな?

実はこの予期せぬ立ち寄り場所こそが、マダガスカルの美しさを凝縮したような絶景スポットでした。目の前には息をのむような田園風景。

棚田が描く美しいグラデーション。

車に戻り、さらに街道を進むと大きな岩がずらりと並ぶエリアもありました。



山道を抜けると地元の人の姿も増えてきました。

河原で洗濯をする人々。

洗濯物を木の枝に突き刺すように干す民家も。服に穴が空いたり汚れたりはしないのかな…?

フィアナランツォアに到着。宿へ直行
夕方16時ごろ、ようやく辿り着いた目的地「フィアナランツォア」。

特に観光スポットがない街ですが、今の私たちにはそれがむしろ救いでした。今はもう、とにかく体を休めたい。。。それぞれ部屋へ荷物を運んだら、迷うことなくベッドにダイブし2時間ほど睡眠をとりました。

シャワールームはこんな感じ!綺麗です。

18時半ごろ、まだ体は重たいものの、ホテルのレストランで夕食をとることに。メニューはいつもと同じ、フレンチのフルコースです。
前菜には、胃に優しそうなかぼちゃのポタージュを選択。ほっとできる一杯を期待したものの、運ばれてきたのはまさかの重量級!!たっぷりのチーズと大きなクルトンが浮かぶ、ずっしりスープに弱った胃が悲鳴をあげます。。

メインのパスタも、見た目の期待とは裏腹にかなり残念な味でした。お皿の下に溜まった油、焼きそばのような食感の麺、そして具なしのソース…。

デザートもあったのですが、もはや体が受け付けない…。心苦しい気持ちはありながら、ほとんど手をつけることなくレストランを後にしました。

今夜はゆっくり休んで明日に備えます!!せっかくのマダガスカル旅、一日も早く体調を戻して、残りの旅を思いっきり楽しみたいところです。。
▼追記(旅を終えてから)
私たちがマダガスカルに行ったのは7月後半〜8月前半の乾季です。雨季は1月〜3月で、気候や道路状況がガラリと変わる地域もあります。ぬかるんで通れない道も出るみたいなので、事前に調べていくと良いと思います!
ポッドキャストでは、当時の様子もリアルに語っています。良かったらこちらもチェックしてみてくださいね!