マダガスカルの歌をアカペラで熱唱してもらった!

マダガスカルの歌をアカペラで熱唱してもらった!

今回は、DAY15でガイドのラビさんと運転手のチャールさんがアカペラで披露してくれた、マダガスカルの歌「マンディヒザ・ラヒツキツィカ」と「Ravorondreo」について詳しくご紹介したいと思います!

どちらもマダガスカルでは誰もが知る超有名な曲です。実際の歌声はこちらのポッドキャストで配信していますので、ぜひ聞いてみてくださいね!

Mandihiza rahitsikitsika(マンディヒザ・ラヒツキツィカ)

まずは、1曲目に披露してくれた『Mandihiza rahitsikitsika』から。

この曲は、子どもからお年寄りまで幅広い世代に愛されている伝統歌です。タイトルを直訳すると「一緒に踊りましょう」ですが、ラビさんたちは「鳥は踊りなさい」と表現していました!ニュアンスの違いはあるものの、どちらも“踊る楽しさ”を伝える意味であることに変わりはありません。

以下、歌詞と和訳を掲載します。細かい翻訳の精度はさておき、、「踊ろう、踊ろう」というメッセージが繰り返されているのが特徴です◎

Mandihiza rahitsikitsika
hianaranay raha fararano ô
Mandihiza ô (bis)
Mandihiza rahitsikitsika
Mandihiza ry Mahamasina
Hifalian’i Manjakamiadana

(和訳)
一緒に踊りましょう
私たちは秋に勉強します
歌ってください (ビス)
一緒に踊りましょう
踊れ、聖なる者よ
マンジャカミアダナは 幸せになるだろう
一緒に踊りましょう
秋に学びましょう
歌ってください (ビス)
一緒に踊りましょう

また、Youtubeにはこの曲に合わせて踊る動画も公開されています。さまざまな楽器を使ってリズムを刻み、手をユラユラ揺らしながら、足でステップを踏む楽しそうな様子が映されています。

Ravorondreoラブルンデオ

2曲目は、マダガスカルで史上最も人気のある音楽グループ「マハレオ」が歌う、『Ravorondreo』。

この動画はマハレオのライブ映像ですが、動画を見ただけで私たちは感動して泣いてしまいました。マハレオが偉大なグループであることが、歌声はもちろん、観客の表情から伝わってきました。

マハレオとはどんなグループなのか?

マハレオは1972年に結成され、今なお影響を与え続ける伝説的なフォークポップバンド。メンバーの多くは他界していますが、かつてはフランスやカナダ、アメリカなどでもツアーを開催し、国際的に活躍しました。メンバー7人のうち6人は高校のクラスメイトで、そのうち3人は小学校からの幼なじみという、絆の深いグループです。

マハレオの人気ぶりは、「時代を超えた人気を誇る象徴的なグループ」「マダガスカル音楽のリーダー。その魅力は3世代に渡る」「マダガスカルのバンド、マハレオほど雄弁に、あるいは一貫して国民の願いを表現してきた音楽グループはほとんどない」と称されるほど。

マハレオとはなぜ人気なのか?

マハレオの最大の特徴は、「マダガスカル語で楽曲を制作したはじめてのバンド」であることです。

マダガスカルはかつてフランスの植民地であったため、フランス統治下ではマダガスカル語は「時代遅れ」とされ、拒絶されていました。

マハレオの中には11歳から作詞をしていたメンバーもいましたが、その当時はやっぱりフランス語で作詞をしていたみたい。そんな中、マハレオは「マダガスカル人のアイデンティティを取り戻す」という抗議活動の精神で、母国語での楽曲に挑みました。

バンド名「マハレオ」には「自由」や「独立」という意味があり、「困難に打ち勝つ力を持つ」といったニュアンスも含まれています。彼らが最初に発表したマダガスカル語の楽曲は『抑圧された人々』。まさに当時の社会に対するメッセージを込めた一曲でした。

さらに、バンドのメンバーは音楽活動だけでなく、医療・社会学・農業・政治など、多岐にわたる分野で活躍。だからこそ、彼らの音楽には多くの人の心を揺さぶる社会的なメッセージが強く込められいるのです。

次に、『Ravorondreo』の内容をみていきましょう。原文の歌詞を掲載すると長くなってしまうので、ここでは和訳のみ紹介します。原文を確認したい方はこちらから。

おおラヴォロンドレオ、ちょっとしたメッセージを送ります
手紙だよ、ガールフレンドに届けて
ある暗い夜、彼はたまたま私たちの手を通り過ぎた
彼の涙は雨のように落ちた

あなたのそばにいられたらいいのに
シパ、あなたが私を押してくれたとき、私もあなたのそばにいられたらよかったのに!
わたしの心は人間になった
私はあなたの鳥だと言っただけです

(※)
もしあなたが私を置いていてくれたら、シパ
叫び、泣きます
もしあなたが私を置いていてくれたら、シパ
叫び、泣きます

彼に伝えてください
この件はもう終わったと彼に伝えてください
彼に兵役に就くことになっていると伝えてください
ある暗い夜、彼はたまたま私たちの手を通り過ぎた
彼の涙は雨のように落ちた

あなたのそばにいられたらいいのに
シパ、あなたが私を押してくれたとき、私もあなたのそばにいられたらよかったのに!
わたしの心は人間になった
私はあなたの鳥と呼ばれただけです

(※)繰り返し

ある夜、
ある夜、眠れずに寝返りを打ってしまい
思い出して、愛撫し、抱きしめます
ある暗い夜、彼はたまたま私たちの手を通り過ぎた
彼の涙は雨のように落ちた

あなたのそばにいられたらいいのに
シパ、あなたが私を押してくれたとき、私もあなたのそばにいられたらよかったのに!
わたしの心は人間になった
私はただあなたの鳥になりたいだけです

情熱的でありながら、どこか切ない雰囲気が漂うこの曲。ラビさんは「ハッピーエンド」と言っていましたが、歌詞を見るにあまりそうは思いませんでした。別れたこと、一緒に居られないことへの後悔がにじむ、そんな一曲に思えます。

以上、マダガスカルの歌「マンディヒザ・ラヒツキツィカ」と「Ravorondreo」のご紹介でした!ぜひ、ラビさんとチャールさんのアカペラも聞いてみてくださいね!

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