モンゴルの知られざる絶景スポット「ツァガーン・スワルガ」へ
DAY2

モンゴルの知られざる絶景スポット「ツァガーン・スワルガ」へ

モンゴル旅行記

絶景を求めてモンゴルを巡る

モンゴル旅2日目、広大な草原を横断して絶景スポット「ツァガーン・スワルガ」へ!道なき道をGPSと直感だけを頼りに進み、目的地を目指します。道中には絶品モンゴル料理やフタコブラクダとの出会いもありました。

ホテルを出発

朝方のウランバートルの郊外

朝7時、宿泊先のホテルを出発。ホテル自体は高層で綺麗なのに、ホテルの外は舗装されていなくてびっくり。ウランバートルの中心地からは外れた場所ですが、首都でさえもこのレベルなのか。

宿泊したホテルの外観

モンゴル旅2日目の今日は、ゴビ砂漠方面へ約450kmの大移動です!
ルートは、①ホテル出発→②マンダルゴビで昼食→③ツァガーン・スワルガ→④ゲル

DAY2 訪れたスポット

ホテルを出て街中の舗装道路を走っているとと、馬がいるではないか!!20頭くらいの群れで歩いていました。こんなところにも馬がいるんだなあ。

しばらく街中を走って南へと続く1本道の主要道路に出ました!霧が地面近くにブワ〜っと広がっていました。

横の方にもずーっと続いています。朝方は霧が出やすいのか?

しばらくすると霧は晴れて遠くまで道路が見えるようになりました。そして、目の前に広がる景色は、まさに想像通りの果てしない草原!!でも天気はどんよりしている。

果てしない草原が続く

人の姿もほとんど見かけませんでした。2〜3時間ひたすら車を走らせても、小さな街を3つ見かけたくらいであとは一面の草原が続きます!モンゴルすごい!

モンゴルといえば「草原に動物」ですが、そのイメージ通りの光景がすぐ見れました。15分に1回くらいは家畜を見かけた気がします。

すごい数でしょ!?こんなにも大量の家畜は見たことがない。

動物の大群

この広大な自然の中で暮らす動物たちは、本当に伸び伸びとしていて、私たちまで開放感に包まれます!本で猛禽類が多いと書いてあったけど、本当に猛禽類が多い。いろんな秘境の国を体験してきたけど、猛禽類の多さはモンゴルが一番です。

猛禽類が空を舞う

あと動物の死骸も結構いました。群から逸れて命尽きたのかな…体に霜がかぶさっていました。

マンダルゴビでお昼ごはん

車を走らせること4時間、お昼ごろに「マンダルゴビ」という街に到着。それぞれの街の入り口にはこんなゲートがありますが、無人で特にお金も請求されなかったです!

マンダルゴビは、モンゴルの中ではそこそこ栄えている街ですが、それでも人影は少なく、どこかもの寂しい雰囲気が漂っていました。ガソリンスタンドの数は結構ありましたが、飲食店はさほど多くない印象。

お腹が減ってきたので、Googleマップで見つけたお店「HOMYH Mongolian National Food」に立ち寄ることにしました。

ランチのお店

いろいろ味が楽しめるプレートタイプのランチセットを注文しました!モンゴルにはプレート文化はあるとはびっくり。メイン料理は選べるとのことで、私たちはそれぞれ肉焼きそば、肉饅頭を頼みました。

ランチメニュー

仕切り付きのプレートには、じゃがいもサラダ、酢漬けキャベツ、羊肉のスープ、ホットミルク、そしてメイン料理が並びます。これが、現地で食べる初めてのモンゴル料理です。

ランチプレート(肉焼きそば)

肝心のお味はというと、どの料理も期待をはるかに超える美味しさでした!
じゃがいもサラダと酢漬けキャベツは、どちらもクセがなく日本人の口に合う味付け。飛行機の中で読んでいた本『まんぷくモンゴル! 公邸料理人、大草原で肉を食う』には野菜料理についてはほとんど触れられていなかったため、野菜がしっかり使われていることに少し驚きました。

特に感動したのが羊のスープ「ゴリルタイ・シュル」。ゴロッと入った羊肉と短い麺が特徴的で、塩のみでシンプルに味付けした遊牧民の定番料理です。噛めば噛むほど旨みが出る羊肉が絶品で、温かいスープが冷えた体を芯から温めてくれます。

メインの「ツォイワン(肉焼きそば)」は、小麦粉で作られたヒラ麺にたっぷりのお肉が絡み合った料理です。素材本来の味を引き立てる調理法と香ばしさが魅力で、見た目のボリュームからは想像できないほど、しつこさがなく食べやすかったです!

ランチプレート(メインは肉饅頭)

「ポーズ」(肉饅頭)は巨大な小籠包のよう。厚めの小麦粉の皮に羊のひき肉を包み、一口かじれば肉汁がジュワッと溢れ出す伝統的な蒸し料理です。

ホットミルクは「スーティーツァイ」と呼ばれます。牛のミルクなのですが、日本で飲む牛乳より動物間が強いものの、不思議とクセを感じず美味しく飲めました。塩味のミルクティーとも言われています。

ちなみに…モンゴルではヤギのミルクもよく飲むのかと思っていましたが、ヤギのミルクはクセがあるため現地の人もあまり飲まないそうです。

さて、これだけついた大満足のランチプレート、1人あたりいくらだったと思いますか?
なんと625円(14,000トゥグルグ)です!!日本なら1,500円はするボリュームなのに、この価格とクオリティ。寒冷地の気候に合わせた温かい料理が、私たちの体をじんわりと温めてくれました。

絶景スポット「ツァガーン・スワルガ」へ

モンゴル料理でエネルギーを補給した後は、マンダルゴビから車で南へ2〜3時間の場所にある「ツァガーン・スワルガ」という絶景スポットを目指します。

手探りでオフロードを進む

主要道路は整備されている

マンダルゴビを出て1時間半くらいは舗装された道路を走ってきましたが、途中で左に曲がってオフロードを進むしかありません。

だから、ここからが本当の冒険の始まり。

オフロードを進む

Googleマップでも経路が一切表示されないため、日本にいる間に上空写真を確認して通れそうなルートを探して、目印にピンを立てておいたんです。そして当日は、ピンを立てた場所に近づいたら道路の状況を確認し、タイヤの跡があれば直感で曲がってみる。

タイヤの跡が思ったより多くて、正解なんてわからないからスマホのGPSと直感だけを頼りに進みました。じゃり道は凸凹していてガタガタ揺れるからスピードは出せず、ノロノロ運転です。

Googleマップのピンを参考に進む

ここでスマホのGPSについてひとつ注意点なのですが、電波が入らない場所では「機内モード」にしておくことを強くおすすめします!というのも、電波が入るようにしているので、スマホが通信を探そうとする影響で、現在地が時々狂ってしまうことがあるんです。ですので、電波が入らない場所でGPSを確認したい時は、思い切って機内モードにしましょう!

フタコブラクダに遭遇

フタコブラクダの大群

そんな感じで手探りでオフロードを進んでいると、突然フタコブラクダの群れが目の前に現れました!!コブがしっかりと立っているラクダだったので、栄養状態が良いことがわかります。

栄養状態が良いフタコブラクダ

ラクダのコブの不思議については以下でまとめていますので、こちらもあわせてご覧ください。

フタコブラクダとの遭遇に感動して写真を撮っていたら、後方から2匹の大きな犬が猛スピードでこちらに向かって走ってきました。まるで獲物を追いかけるような迫力…。

大きな犬たち

危険を感じて急いで車のドアを閉めると、ドアに“ドカン”“ドカン”とぶつかってきたのです。どうやら野犬ではなく、この草原でキャンプをしている外国人の飼い犬だったようですが…飼い犬とは思えない激しさ。幸い誰もケガはありませんでしたが、一瞬ヒヤリとする出来事でした…。

時々巨大な水たまりもありました!まさに冒険道だ!!

ツァガーン・スワルガに到着

そんなこんなで再び車を走らせ、目的地の「ツァガーン・スワルガ」に到着!オフロードに入ってからは迷いながらだったので2時間くらいかかりました。

ツァガーン・スワルガに到着

ここはドラマ『VIVANT』には出てこない場所ですが、「ロケに使って欲しい!」と思わずにはいられないほどの絶景が広がっていました!ただ、やはり地図にない道を進まないと行けないのでアクセスの難しさがネック。

ツァガーン・スワルガ

崖の上から下を見下ろすと、モンゴルの広大な大地が一望できます。

モンゴルの大地を一望

地層が虹色のようにカラフルになっていて見応え満点。

カラフルな地層が美しい

荒々しい岩肌がカッコよく、まるで別の惑星に来たかのような不思議な感覚に包まれました。これぞyanakiji旅です!!

原始の地球を感じる…

夕暮れ時の幻想的な景色

夕暮れ時にもう一度訪れようと決め、いったん宿泊先のゲルに向かうことにしました。日が沈んだ後に移動しようとしても、街灯もないし、道は凸凹、Googleマップでルート検索もできないので危険。明るいうちに宿に行っておく方が安心です!

ゲルに到着

ゲルではぼったくりに合いそうになったりと色々ありました!以下の記事で詳しくまとめていますので、興味のある方はぜひご覧ください。

夕暮れ時になり、再びツァガーン・スワルガへ。
日が沈み始め、気温も徐々に下がってきました。強風で手がビンビンと痛みます。渓谷のような地形が風を増幅させ、余計に寒さが際立っているのかもしれません。

沈む太陽とツァガーン・スワルガ

しかし、その絶景の魅力は健在。

夕日が沈む瞬間を目に焼き付けました。どこまでも草原が続いていて、草原の海に太陽が沈んでいくようでした。夕日にうっとり。

モンゴルの夕日

太陽が沈んだら、寒さが一気に押し寄せてきます。風も強かったから体はかなり冷えてます。車に乗ってゲルに戻ろうと走っていたら…車の窓から外を振り返ると、雲がピンク色になっているではないか!!

なんなんだ、これは!?急いで車を出てみると、なんとピンクの雲がツァガーン・スワルガを覆い被さるようにモクモクと立ち込めているんです!!

ピンクの雲に覆われたツァガーン・スワルガ

これは夕日の光が屈折して起きる自然現象なのか!?とにかくピンク色ですごい。

光が拡散されて雲に反射しているのかな。でもこんな現象見たことないから、きっと様々な条件が重なって初めて見られる貴重な現象なのでしょう。今まで見たことのない幻想的な光景に興奮しました!

日が沈んだ後はゲルでご飯を食べて就寝!明日は夜明け前にツァガーン・スワルガに行き、星を撮影します!!

▼追記(旅を終えてから)

私たちがモンゴルを訪れたのは10月前半の秋です。季節によって気温や気候がガラリと変わる地域もあるため、出発前に調べてから行くことをオススメします!

当時のリアルな心境も語ったポッドキャストも3回に分けて公開中です。よかったらチェックしてみてくださいね!

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