ギザの三大ピラミッドを120%楽しむ方法!クフ王の内部見学&写真映えスポット

ギザの三大ピラミッドを120%楽しむ方法!クフ王の内部見学&写真映えスポット

エジプト旅行記

ギザの三大ピラミッドの基本情報に加えて、クフ王のピラミッド内部見学のリアルな様子、そして「ここで撮れば間違いない」おすすめフォトスポットや楽しみ方を、現地での感覚そのままにまとめていきます。
これから行く人が、暑さや混雑に振り回されず、ちゃんとピラミッドを楽しみ尽くせるように…!一緒に旅する気分で読んでもらえたらうれしいです。

ギザの三大ピラミッドとは?

ギザの三大ピラミッドとは、クフ王のピラミッド、カフラー王のピラミッド、メンカウラー王のピラミッドの3つを指します。いずれも古代エジプト第4王朝(紀元前26世紀頃)に建造された、古代エジプト文明の最盛期を象徴する建造物。中でもクフ王のピラミッドは、約3,800年もの間、世界で最も高い建造物として名を馳せてきました。

三大ピラミッド

▽ピラミッドエリアの基本情報

営業時間午前7:00〜午後5:00 ※ラマダン期間中は午前8:00〜
入場料大人1000EGP / 学生500EGP ※内部見学は別料金
所要時間約4時間
注意点日差しが非常に強いため、帽子・日焼け止め・飲料水は必須

入り口は2箇所

ギザの三大ピラミッドの入り口は2箇所あります。

①メインゲート

メインゲートから入ると、一番最初に辿り着く遺跡はクフ王のピラミッドになります。クフ王のピラミッドは内部見学ができることから最も人気で人が多いです。なので人が少ない内に楽しみたいという方はメインゲートから入って一目散にクフ王のピラミッドに行くのがおすすめです!

②スフィンクスゲート

スフィンクスゲートから入ると、一番最初に辿り着く遺跡はスフィンクスになります。もしこの構図を人がまだ居ないうちに撮りたければスフィンクスゲートがおすすめです!ただスフィンクス自体に高さがあって人がいても撮影はしやすい方です。

カフラー王のピラミッドと大スフィンクス

効率よくピラミッドを見る秘訣

秘訣①開場一番に入ること

効率よくピラミッドを見る秘訣として、何よりも大切なのは開場一番に入ること。これはギザのピラミッドに行ったからこそ分かることですが、本当に人が多いです。東京の人気美術館みたいに人が多い。いたるところで世界各国の言語が聞こえてきました。

開場時間は朝8時(時期により7時〜になります)だったので、7時半にはゲートの前にいるのがいいと思います!多くの観光地は朝1番であれば空いていることもありますが、ギザのピラミッドに関しては例外。開場時点で多くの人がいます。

秘訣②移動手段を確保すること

ピラミッドのエリア内は想像以上に広くて、三大ピラミッドとスフィンクスをぜんぶ徒歩で回ろうとすると、かなり体力を持っていかれます。なので移動手段として、シャトルバスやタクシー、ラクダなどが用意されています。

私たちは事前にホテルで車+ドライバーをチャーターしていたので、暑さや距離に消耗しすぎることなく、回れました◎

値段交渉に時間を取られるのがもったいないので事前に車をチャーターしていくのが最も効率的だと思います!

ここからは実際にギザのピラミッドに訪れた際の感想や出来事を紹介していきます!

ギザのピラミッドへ!渋滞に注意

ピラミッドのエリアは広い

ついに憧れのピラミッドへ足を踏み入れます!期待はMAX、準備も万全◎

事前にホテルのスタッフへ「何時に開くの?」「エリア内には車で入れる?」「混雑を避けるベストな時間帯は?」などの確認をしながら、快適に観光できるよう情報収集を徹底してきました。

また、ピラミッドのエリアは想像以上に広く、炎天下のなか徒歩で回るのはあまり現実的ではないため、ホテルで車とドライバーをチャーターしてもらい「開門一番に入れば人も少ないはず!」という作戦を立てて、早起きして意気揚々と向かったんです!

でも実際は想定外のトラブルだらけ…。

ゲートに入るまでの渋滞

余裕を持ってホテルを出たのですが、ピラミッドまでの道が観光バスやタクシー、地元の車で渋滞…!朝の出勤時間と重なっているのもあったんだと思います。

開門時間がこの日は8時だったので、8時前にはゲートに着くように計画していたけど、渋滞があったのでゲート前に着いたのが8時ちょうど。この時点ですでにピラミッドエリアの中にはたくさんのバスや人がいて、もしや8時より前にも入れた…?スタートダッシュが遅れてしまったと焦りました。

ゲートに入る

ピラミッドのチケットは事前にオンラインで買っていたので、やっとこれでピラミッドのそばまで行けると思いきや、、今度は「車で入るには通常チケットとは別に専用チケットが必要です」と言われ…さらには「車の荷物を全て出して検査します」「ドライバーの入場料も別途必要です」など、次々に想定外の要求を受けることに…。

ホテルのスタッフに確認したときは特に何も言ってなかったのに…!!この辺りの情報は周辺ホテルの人も理解していないのかもしれません。

チケットオフィスも行列

車の検査を終え、次は車専用のチケットを求め、チケットオフィスへ。すでに時刻は8時15分だったので、チケットオフィスには人だかりができていました。

チケットを買えたら急いでクフ王のピラミッドへ!!!

クフ王のピラミッド

ギザの三大ピラミッドの中で最も大きく、最も有名なのがクフ王のピラミッドです。

このピラミッドをつくったクフ王は、古代エジプト第4王朝(紀元前26世紀ごろ)のファラオ。彼の治世に関する詳細な記録はほとんど残されていませんが、この大ピラミッドを建造したという事実だけで、彼がいかに強大な権力と富を持っていたかが想像できます。

▽数字で見るクフ王のピラミッド

建造期間推定10〜20年(諸説あり)
高さ約138.8m(完成当初は約146.5m)
底辺約230m
傾斜角度51度50分40秒
使用石材約230万個の石灰岩ブロック

▽MAP

近くに車を停めて、クフ王のピラミッドに近づいてみました。遠くからでも圧倒的な存在感ですが、近づくほどその迫力はさらに増していきます。

ゲート入場から渋滞に巻き込まれていたので覚悟はしていましたが、クフ王のピラミッドの前も観光客で溢れかえっていました。

クフ王のピラミッド前には人だかりが…!!
クフ王の前は人だらけ

石のブロック一つ一つが、成人男性の胸ほどの高さもあります。「どうやってこんな巨大な石を運び、積み上げたのか…」現代の技術をもってしても完全には解明し切れていない建造方法を思うと、古代エジプト人の知恵と技術の高さに驚かずにはいられません。

一つ一つが大きい石のブロック

クフ王ピラミッドの内部見学

内部見学は想像以上にハード

さぁ!ついにピラミッドの中に入ってみましょう。クフ王の内部に入るためにこの行列に並びます。

列に並ぶ

入口は地上から約17メートルの高さにあります。もともとの入口は別の場所にありましたが、現在観光客が使用している入口は、実は9世紀に盗掘用として無理やり開けたものなんだそうです。

クフ王のピラミッドの入口

ここで内部構造について簡単に触れておきましょう。内部はこんな感じになっています↓

クフ王のピラミッド概略断面図(フランカーCC BY-SA 3.0、ウィキメディア・コモンズ経由)

部屋は主に3つ「王の間」と「女王の間」、そして地下に「地下室」があります。

いざ、内部へ

入口を抜けると、内部へと続く狭い下降通路が始まりました。幅は約1m、高さは場所によっては1.2m〜1.3mほどしかないので、中腰もしくは屈みながら進んでいく必要があります。狭い通路にもかかわらず、一方通行ではないので折り返してくる人も一緒の通路を通るため本当に狭い…。

途中で分岐があるので、上昇通路を通り(そのまま下降すると地下室に続く)大回廊へと進みます。

上昇通路を進む

大回廊は高さ約8.6m、長さ約47mの細長い空間です。壁に並ぶ規則的な窪みや穴は、巨大な石を運ぶための装置が設置されていたと考えられています。

大回廊

この大回廊に出たところで、ようやく気持ちに余裕が戻ってきました。通路は本当に狭くて、頭や肘をたくさんぶつけてしまったほどでしたから…。

大回廊を抜けると最奥の「王の間」です。王の間は、ピラミッドの中心部に位置する部屋で、そこには赤い花崗岩で作られたクフ王の大きな石棺が置いてありました。一枚の花崗岩を削り出して造られた初めての石棺だそうで、考古学的価値が非常に高いと言われています。

王の間

30畳くらいの暗い部屋にぽつんとあるその石棺。一人のお墓にこんなにも大きな建造物を建てるなんてやっぱりすごいことだなと思わされます…。

もっとシーンとした厳かな空間かと思っていましたが、空気を循環させるためのモーターなのか、ずっと機械音が鳴っていました。静まりながらゆっくりこの空間を楽しめたら良かったのですが、ここも空気がこもっていて、蒸し暑く長居するような場所ではなかったので早々に引き返すことに。

通路を引き返す

来た道をひたすら戻ります。タイミングの問題か、帰りの道は人でごった返していて時間がかかりました。

体力に自信のない人は慎重な判断を!

噂通りピラミッドの中は狭くて暑い、そして空気もちょっと薄かったです…。さらに通路が狭いから、中腰は必須だし、特に戻りがけっこうな降りの急勾配が続くので、ご年配の方は苦労されていました。閉所恐怖症の傾向がある人もちょっとキツイかも…?

yanakijiが思う内部見学をオススメできない人:
・閉所恐怖症の方
・体力に自信のない方
・膝や腰に問題がある方
・長時間の中腰姿勢が難しい方

とはいえ、観光客の中には子どもから年配の方までほんとにいろいろな世代の人がいましたよ〜!自分の体力と相談してぜひチャレンジしてみてください。

あ、ちなみに、事前の噂では「(香水のニオイをはじめとした)ニオイが辛い」という声を多く聞いていたのですが、私たちはあまり感じませんでした。もしかしたら、同じタイミングで内部見学をしていた人たちによるのかもしれませんね!

カフラー王のピラミッド

続いて、クフ王のピラミッドから車で数分、徒歩でも10分ほどの距離にあるカフラー王のピラミッドを訪れました。

カフラー王はクフ王の息子。彼の統治期間は紀元前2558年頃〜2532年頃という説が有力ですが、カフラー王についても詳細は定かではありません。

▽数字で見るカフラー王のピラミッド

建造期間不明(推定、数十年)
高さ約136m(完成当初は約143m)
底辺約215m
傾斜角度53度10分

▽MAP

車で移動してカフラー王のピラミッドへ

三大ピラミッドのうちクフ王のピラミッドに次ぎ2番目の大きさですが、クフ王のピラミッドより高い台地に建てられているため、人の目には一番高く見えます!!

3つのピラミッドの位置関係

カフラー王のピラミッド内部は、比較的シンプルな構造で、主要な通路2つと副室、そして最奥に玄室が配置されているそうです。

カフラー王のピラミッド

メンカウラー王のピラミッド

手前がメンカウラー王のピラミッド

メンカウラー王はカフラー王の息子で、統治期間は紀元前2532年頃〜2504年頃。メンカウラー王のピラミッドは三大ピラミッドのうち最も小さく、他の2つと比較して底辺の長さは半分、体積にすると約8分の1ほどの大きさです。

▽数字で見るメンカウラー王のピラミッド

建造期間不明
高さ約62m(完成当初は約65.5m)
底辺約105m
傾斜角度51度20分

大スフィンクス

一枚岩からつくられた大スフィンクス

最後にスフィンクスの前にも行ってみました。一枚岩から彫り出してつくられた全長73.5m、全高20m、全幅19mの大スフィンクス。一枚岩でつくられた像としては世界最大です。

定説では、紀元前2500年ごろにカフラー王の命により、第2ピラミッド(カフラー王のピラミッド)と共につくられたとされていますが実際には諸説あるようです。

カフラー王のピラミッドとスフィンクス

ただ、人があまりにも多くて疲れてしまったので記念撮影だけしてササっと退散。古代ロマンに思いを馳せたかったのですが、そんな気力はまるで残っていません…。観光客の波に押されながらも、なんとか写真だけは撮影できました!

スフィンクスの入口も混雑していた

▽MAP

ギザの三大ピラミッドの写真映えスポット

ギザの三大ピラミッドに実際行ってみてわかった写真映えスポットについて。

遠くに3つのピラミッド

ピラミッドは一つ一つが本当に美しくて迫力も満点。どれを見ても十分に見応えがあるんですが、私のいちばんの推しは「ピラミッド群がまとまって見えるフォトスポット」です!

ここでは、3つのピラミッドが一列に並ぶ最高の構図で撮れるんですよね。いろんな場所から見られるけど、いちばんバランスよく、いちばん綺麗に並んで見えるのは下記のポイントです。

こんな圧巻の光景が見られます!!「ピラミッドに来た!!」という実感が湧いてきます。

ピラミッドの近くをラクダが歩いているのもとってもよかった〜。

定番のフォトスポットエリアはGoogle Mapにも登録されていますが、どこも人が多い。人がいるところには定番のフォトスポットがあるって感じなので迷わないと思います笑

3つのピラミッドと記念撮影

ピラミッドエリア内は基本的には自由に歩き回れるので、人の少ない場所を見つけて練り歩くのも楽しいですよ!私たちは人がいないところに行って撮影を楽しみました。

ちなみに、ピラミッドの真正面は人だかりができていましたが、裏側にはほとんど人がいなかったのでおすすめです!人が少ないだけでピラミッドの魅力がダイレクトに伝わってきますし、静寂の中で古代に思いを馳せることができます。

カフラー王の前で大ジャンプ!
カフラー王と背比べ

ゆっくり写真を撮りたい方や混雑を避けたい方は裏側へ回ってみてください◎

ピラミッドを楽しむ他の手段

今回私たちはピラミッドエリアに入場&場内の移動は車でしたが、実は他にもいろんな楽しみ方があるので紹介しておきます!

①ラクダに乗って場内を巡る

ラクダ

ピラミッドエリアで最もエキゾチックな体験の一つが、ラクダに乗ってピラミッドを巡ること。ラクダに乗った状態で砂漠を進み、ピラミッドをバックに写真を撮る…まさにエジプトならではの体験ができます◎

カフラー王のピラミッドとラクダ

②近くのピザハットから眺める

ギザにはピラミッドを眺めることができるピザハットがあります!冷房の効いた店内でゆっくり休憩しながら、窓越しにピラミッドを眺めることができる穴場スポット◎

かつては、ピラミッドが見えるKFCとして噂になっていましたが、現在ピラミッドを見ながらイートインできるのは2階のピザハットのみのようです。(1階は従来どおりKFCですがピラミッドは見れません)

③ホテルから眺める

ピラミッドビューのホテルに宿泊するのも一つの手。朝日に照らされるピラミッドや、ライトアップされた夜のピラミッドなど、時間帯によって異なる表情を楽しめます。

ホテルから見るピラミッドとスフィンクス

実は私たちの宿泊したホテルからもピラミッドを見ることができました◎
ホテルの屋上で仕事をしながらピラミッド光のショーを見ました。正直、ショー自体は少し微妙かなという印象でしたが、気になる方はピラミッドビューを推しているホテルに宿泊してみてはいかがでしょうか!

ギザのピラミッド観光、事前準備は念入りに

今回はギザの三大ピラミッドの基本情報と実際に訪れた様子をお届けしました!
ピラミッド観光は思っていた以上にハードで、事前にホテルで車とドライバーを手配しておいて本当に良かったと感じました。

車で移動

これから訪れる方は、見どころや移動ルート、滞在時間の目安などを事前にチェックしておくと、当日の負担がぐっと軽くなるはず!せっかくのピラミッドを思いきり楽しむためにも、しっかり準備してから向かうことをオススメします◎

当時のリアルな様子は、ポッドキャストでもお話ししています。よかったらこちらもチェックしてみてくださいね!

前の記事へ
エジプト最南端「アブシンベル神殿」へ。ラムセス2世の野心と愛を現地で体感
2025.10.23
エジプト旅行記
エジプト最南端「アブシンベル神殿」へ。ラムセス2世の野心と愛を現地で体感
次の記事へ
中国東方航空でエジプトへ!機内食が美味しくない!?

DAY1

2025.10.25
エジプト旅行記
中国東方航空でエジプトへ!機内食が美味しくない!?
こちらの記事も人気です