窒素で頭が痛くなってきた。
グレートバリアリーフ3日目。ここまで何本も潜ってきたけれど、海の魅力はまったく尽きません!
珊瑚の量が本当にすごくて、なだらかに広がる“珊瑚の坂”を泳いでいく時間は、まるで空を飛んでいるみたいで。。。見上げると光がゆらめき、見下ろすと魚が流れの中で踊っています。

ただ、そんな絶景の中でも、少しずつ頭の痛みが気になり始めました。
原因は“窒素”。ダイビングではボンベの空気を吸うけれど、その中の窒素が体に溜まっていくことで頭痛や倦怠感を引き起こすことがあるんです。これは決して珍しいことではなく、長時間・高頻度で潜るダイバーの“通過儀礼”のようなもの。
ナイトロックスの使用
そうしたリスクを減らすために、多くのダイバーが使うのがナイトロックスです。
ナイトロックストは?
通常の空気よりも酸素濃度を高めた特別な空気で、窒素の割合が減る分、体に溜まりにくくなります。つまり、酸素を多く取り込むことで、体への負担を軽減できるというわけ!

ただし、このナイトロックスにはルールがあります。酸素が多いということは、酸素中毒のリスクも増すということ。潜れる深さや時間の上限が変わるため、正しい知識と資格が必要です。
私たちもそのための専用講習を受けてライセンスを取得しました。ボンベの酸素濃度を測る方法、ダイブコンピュータの設定、そして緊急時の対応まで。学ぶほどに、「海は知識と準備があってこそ楽しめる世界」だと実感しました。
とはいえ、体との相性は人それぞれ。やなぎーの場合はナイトロックスを使っても頭が重く感じて、最終的には使用をやめました。本当はそのまま使い続けたほうが体には良いのかもしれないけど、無理は禁物。
結局、その日のナイトダイビングはお休みすることにしました。きじーとソンさんが潜った夜の海は、これまでで一番の感動だったらしい。光を反射する巨大なエビ、静かな闇の中をビュンビュン泳ぐサメ。昼間とはまるで別の顔を見せる“夜の海”は、きっと圧倒的な世界だったんだろうなぁ…。
星に包まれた、海上の夜
やなぎーはその時間、船のデッキに座って空を見上げていました。風が心地よくて、遠くで波の音が優しく響く。そして空には、満点の星。南半球だから見える、憧れの南十字星もくっきり輝いていました。

静かな海の上で、ただ星を眺めているだけなのに、「この旅に来てよかったな」と心の奥がじんわり温かくなる。潜ることも、休むことも、どちらも旅の一部。海に合わせて生きる感覚を、初めてちゃんと味わえた夜でした。
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