アリススプリングスからキングスキャニオンへ
朝3時に起きて、真っ暗なオーストラリアの内陸をキングスキャニオンへ向かって走り出しました。星はまだ頭上に残っていて、エンジンの音だけが静かな大地に響く感じ。オーストラリアのロードトリップって、何度走っても“非日常”が濃くてワクワクしちゃうんですよね。
薄明るくなり始めた頃、ようやくキングスキャニオンの駐車場へ到着。
キングスキャニオンのトレッキング
キングスキャニオンは、オーストラリアでも屈指の絶景といわれる巨大渓谷。数億年かけて削られた赤い大地がむき出しになっていて、地球の歴史の上を歩いているような感覚です。

キングスキャニオンに着いたら早速、有名な「500段の階段」へ。見上げるだけで心が折れそうな段数なのに、登り始めたら不思議とスイッチが入っていくんですよね。
「結構急だね〜」なんて言いながらも、上に着いた瞬間は達成感が爆発しました!

朝早くから動いたから、もうお腹はペコペコ。コース序盤の絶壁スポットで待ちに待った“おにぎりタイム”に突入!
前日の夜に炊いた白米で握ったおかかと鮭のおにぎり、焼いたソーセージをタッパーに詰めて持ってきたんだけど、それがもう…光り輝いて見えるほど美味しかった…!!大自然の中で食べるおにぎりって、なんでこんなに沁みるんだろう。

ここから本格的に渓谷の上を歩き始めると、ただの“トレイル”じゃなくて、何億年も前の地球の時間をそのまま辿っている感覚。赤くそびえる岩の連なりにいちいち感動して、「すごい!」「見てこれ!!」を連発していました。

キングスキャニオンの巨大断崖
キングスキャニオンの中でも一番衝撃だったのが、私たちが勝手に“チョコテリーヌ”と呼んでいた巨大な断崖。

幅の広い板チョコを真上から“スパーン”と切ったような断面がそのまま100メートルの高さでそびえ立っていて、とにかく圧巻!!
後で調べたら、ここは数億年前は海の底だったみたい。海底に積もった砂が岩になり、それが地殻変動で持ち上がり、さらに気が遠くなるほどの年月をかけて雨や風が削り続けて、最後に“削られずに残った最強の部分だけ”が今も立っているのだそうです。自然ってすごすぎるね。


谷底には水がたまった池があって、その静けさも印象的でした。岩の色が水に映って、しばらく見ていられるほど穏やか。岩のてっぺんから谷を見下ろしたり、反対側に回って別角度を見たり、気づいたらだいぶ長く滞在していました。

キングスキャニオン、やっぱり遠いからって行かないのはもったいない!!ウルルを訪れるなら本気でセットで訪れてほしいスポットです。
4時間のドライブでウルルへ向かう
キングスキャニオンを歩き終えてから、車で4〜5時間のドライブでウルルへ向かいました。
道中は“これでもか”というほど何もない大地。ガソリンスタンドが1つあるだけで、あとは永遠の地平線。何もないのにずっと興奮していられるのは、オーストラリアの不思議な魅力だなぁ。
たくさん立ち並ぶ丘や遠くに見えるウルルのシルエットにドキドキして、眠気が来る暇もなかった!!
ウルルのサンセットに息をのむ
夕日を逃したくなかったので、急いで国立公園内のサンセットポイントへ。すでに20台以上の車がスタンバイしていて、ランクルの屋根に座って待っている人もちらほら。人気ぶりがすごい!!

そして、ついにウルルのサンセットです。太陽が高い位置にあるときはオレンジに近い色なのに、日が落ち始めると一気に燃えるような赤へ。最後の光が少しずつウルルに影を落としていく瞬間は、まるで地球がゆっくり眠りにつくようで胸が熱くなりました…。
日没後には濃いビーナスベルトが空を染めて、本当にため息が出るほど美しかった。
ウルルでテント泊ウルルの見えるキャンプ場でテント泊
ウルルに最も近い街・ユーラーラでテントサイト泊。周りはごついキャンピングカーばかりで、私たちの小さな黄色い一人用テントが逆にかわいく見えるほど。笑

夜ごはんの鍋を作りました。もっとワイワイ食べたかったんだけど、とにかく疲れ切っていていた。

朝3時起きでキングスキャニオンへ向かい、車で5時間、トレイルも5時間、そのあとさらに4時間かけてウルルへ移動。気づけば、合計14時間以上ずっと動き続けてるんだよね。そりゃ疲れる!笑

鍋が完成したのは夜の21時過ぎ。ウルルのサンセットを見て感動して、そのあとスーパーに寄って食材買って、共有キッチンで準備して…ってやっていたら、時間が溶けるように過ぎていって、久しぶりに時計を見た瞬間「え、21時!?いつの間に!?」って本気で驚いた。

鍋を食べ終わったあとには、ウルルのスーパーで買っておいた焼き鳥っぽい串も焼いて食べました。疲れすぎていて、もう半分まどろみながらモグモグ。
「今日は肉でパワーつけるしかない!」ってことで買っておいたんだけど、あれはあれで沁みたなぁ。

そして夜のテントサイトには、なぜかまるまる太ったうさぎたちがピョンピョン走り回ってるの!暗闇の中で急に視界を横切るから、一瞬「え、何!?」ってなるやつ。
でもよく見たら、絶対キャンプ場の残飯をたらふく食べて育ったでしょっていうレベルのふくよかさで、ちょっと笑っちゃいました。

テントに戻る前に、食器洗って、食材しまって、テントの中を整えて、車の荷物を出し入れして…ってやっていたら、あっという間に夜23時。「お風呂入りたいけど、これはムリだ…」って悟って、そのまま断念。次の日もウルルでトレイルする予定だったから、もう体力を温存するしかなかった。
寝袋に潜った瞬間、体がストンと落ちるように眠りに落ちて、「あ〜今日は本当に頑張ったなぁ…」ってしみじみ思った夜でした。
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