1日でピラミッドを巡る!ギザの3大ピラミッド、サッカラ&ダハシュール
DAY7

1日でピラミッドを巡る!ギザの3大ピラミッド、サッカラ&ダハシュール

エジプト旅行記

エジプト旅もいよいよ終盤。ついに今日はギザの三大ピラミッドをはじめ、世界最古の階段ピラミッドや屈折ピラミッド、赤いピラミッドを巡ってきました!!

ただ、この日はワクワク以上にハプニングもたくさんありました。ピラミッドの入場ゲートで渋滞に巻き込まれ、ドライバーは道に迷い、博物館に向かう途中でまさかの車がエンスト…。それでも、いや、だからこそ忘れられない一日になったのも事実です。今回はそんなギザ観光のリアルをお届けします!

ピラミッド巡りのコース

エジプト旅のクライマックスはギザのピラミッド!!憧れ続けたあの景色を自分の目で見られる日がついにやってきました。エジプト旅7日目の今日はこんなスケジュールで巡りましたよ〜!

スポット所要時間
ギザの三大ピラミッド約4時間
初期ピラミッド群約2時間
メンフィス博物館30分
ギザの街を散策約1時間半
ピラミッド光のショー45分〜50分
カイロタワーで夜景鑑賞約1時間

※ホテルでの休憩は割愛しています。

ギザの三大ピラミッドへ!

①クフ王のピラミッド

はじめに訪れたのは、ギザの3大ピラミッドの中でも最大規模を誇るクフ王のピラミッド。
写真や映像で何度も見てきたはずなのに、実物を目の前にするとその大きさに改めて驚かされます。約230万個の石灰岩ブロックを積み上げてつくられた高さ約146メートル(現在は約138メートル)のピラミッドはやっぱり圧巻。

人だかりができるクフ王のピラミッド

朝イチを狙って来たにもかかわらず人はたくさんいました。その混雑ぶりは東京ビッグサイトのイベント並み、いや、それ以上ですね。世界中から観光客が集まるわけだ。

②カフラー王のピラミッド

次に訪れたのは、カフラー王のピラミッドです。

クフ王の息子であるカフラー王は目の前にある大スフィンクスも建造したと考えられており、ギザのピラミッド群において重要な役割を果たした人物として知られています。

カフラー王のピラミッドとスフィンクス

③大スフィンクス

最後にスフィンクスの近くまで行ってみました。ライオンの体に人間の頭を持つスフィンクスは、カフラー王のピラミッドを守る守護神として建造されたと考えられています。

ただ、人があまりにも多く、もうこの時点で疲れてしまったので、記念撮影だけしてササッと退散することに。

スフィンクスを撮影したあとは3大ピラミッドのエリアを脱出して、次の目的地である初期のピラミッド群へ向かいました。

※この記事では訪れたスポットについて軽く触れているだけです。詳しくは以下の記事をご参照ください!

初期ピラミッド群を巡る

ギザの3大ピラミッドから車でおよそ30分、午後は初期ピラミッド群を巡ります。
初期ピラミッドは、3大ピラミッドがつくられるよりもさらに100年ほど前の紀元前27世紀ごろにつくられたもの。あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、実はピラミッド建築の歴史を知る上で非常に重要なスポットなんです!

道に迷うドライバー

実は初代ピラミッドスポットに辿りつくまでにもトラブルがありました…!今日ドライバーをしてくれた方は、温厚で優しい「良い人」という感じなんですけど、土地勘があまりないようです…。

3大ピラミッドの内部のことも何も知らなくて苦労しましたし、初期のピラミッド群もなかなか目的地に辿り着くことができません。事前に行きたい場所のリストを渡していたので、たとえ知らなくても事前に調べておいてくれるかなと期待していたのですが、そういったことは全くありませんでした。

道中の車内

迷いに迷い、結局行きたかったピラミッドには普通に行けば30分で着くはずなのに1時間かかって到着しました。彼に悪気はないし無事に辿り着けたので結果オーライです◎

こんな感じで意外にも現地の人はピラミッドの歴史や場所などあまり知らないので、これから行かれる予定の方は頭の片隅に覚えておいていただくとギャップは少ないかもしれません。

④ジェセル王の階段ピラミッド

ここで最初に訪れたのは「階段ピラミッド」です。階段ピラミッドは、古代エジプト第3王朝のファラオ・ジェセル王のお墓としてつくられた世界最古のピラミッド、そして世界最古の石造りの建物として知られています。

ピラミッドの周辺には葬祭殿や神殿、中庭などの「ピラミッド複合体」があり、階段ピラミッドを臨むには周壁にある入り口、列柱室を抜けていく必要があります。

列柱室を進む
中庭から階段ピラミッドへ

階段ピラミッドは、その名の通り階段状になっているのが最大の特徴です。ただし、私たち人間サイズではなく巨人用の階段のような大きさ!小さな日干しレンガを積み上げて造られているため、ブロックひとつひとつは比較的小さいのですが、その塊が1段を形成し、全体で6段の構造になっています。

近くで見ると想像以上に大きく立派でした。

中庭から見る階段ピラミッド

一番下の段は経年劣化で崩れていたので実質5段という状態でしたが、それでも4500年以上前の建築物がこれだけの形を保っているのは驚異的です。初代のピラミッドからこんなにも大きな石組みの建物を造ってしまうなんて、やはり古代エジプト人の技術力はすごいなと思わされます◎

人が続々とやってきた

ちなみに、階段ピラミッドは最初から6段の構造だったわけではないという説が有力。3年に1回の工事が6回行われたという研究もあり、段階的にこの形になっていった可能性が考えられています。
つまり、王の権力が増すにつれて上に積み重ねていった結果、この階段状のピラミッドが完成したのかもしれません!建築の進化の過程が見て取れる興味深いスポットです。

▽MAP

⑤スネフェル王の屈折ピラミッド

続いて訪れたのは「屈折ピラミッド」。屈折ピラミッドとは、クフ王のお父さんでもあるスネフェル王がつくったピラミッドです。

私たちがよく知る通常のピラミッドといえば三角形ですが、屈折ピラミッドはそれとは少し角度が変わっています。五角形のような形をしていて、下方部分は54度の傾斜、上方部分は43度の傾斜でできているんです。

上方と下方で傾斜が異なる

途中で「折れ曲がっている」ように見えることから、屈折ピラミッドという名前がつけられました。傾斜が変化している理由には諸説あるようですが、最も有力なのは「勾配が急すぎて建造中に崩れる危険性があったため、途中で建造方法を変更した」というものです。

記念撮影

スネフェル王は、屈折ピラミッドや崩れピラミッドなどを経て、真正ピラミッドと呼ばれる「赤いピラミッド」を完成させました。失敗と反省を繰り返して完成形を生み出していった、その試行錯誤の過程を目の当たりにできるこの屈折ピラミッドもやはり魅力的です!

▽MAP

⑥スネフェル王の赤いピラミッド

最後に「赤いピラミッド」を訪れました。屈折ピラミッドから車でわずか5分ほどの場所にあります。

前述の通り、赤いピラミッドもスネフェル王が造ったピラミッド。階段ピラミッド、屈折ピラミッドと試行錯誤を重ねた末に、ついに完成させた「最初の真正ピラミッド」と言われているだけあって、完璧な三角形の形状をしていました。勾配は43度と屈折ピラミッドの上方部分と同じ傾斜です。

綺麗な三角形

この成功があったからこそ、息子のクフ王があの巨大なギザのピラミッドを建造できたのだと思います。

赤いピラミッドは、表面の花崗岩が赤く見えることからこの名前が付けられたようです。実際に遠くから見たときに「ペカーッ」と光っているような印象を受けました。

細かく積み上げられた石

やはり本で学ぶのと実際に見るのでは感じ方が全く違います。写真では伝わらない迫力、空気感、そして4500年以上前の人々の想いまで感じられるような気がしました。

▽MAP

メンフィス博物館へ

博物館まではトラブルの連続

初代ピラミッド巡りをしたあとは、「メンフィス博物館」へ!閉館時間までギリギリだったので急いで向かいしました。

ところが、博物館まであと5分で着くという場所で渋滞にはまってしまったんです…。その時の時刻は15時。博物館の受付時間は15時半までなので、なんとか間に合うかな〜という気持ちで渋滞待ちをしていたら、今度はなんと交通量が多い交差点のど真ん中で車が止まった…

「え?車が動かないい??]

一瞬、車内が静まり返りました。車がエンストしてしまったんです!

ドライバーさんが何度もキーを回しますが、エンジンはうんともすんとも言いません。後ろからはクラクションが容赦なく鳴らされ、焦りが最高潮に…。

路肩に寄せてエンジンをかけてみる

このまま交差点の中にいては危険なので、なんとか車を手動で押して路肩に寄せることに成功しました。もう一度エンジンをかけてみるけど、やはりエンジンはかからない。

ドライバーさんが近くから車業者らしき人を連れてきて、車の点検をしてもらいますが、それでもすぐに直る気配はありません。

直すのに時間がかかりそう…

これは長くなるぞ…と察した私たちは、ここで車を降りて自分たちでメンフィス博物館に向かうことを決意しました!

ドライバーさんにはメッセージで「車が直ったら連絡してね」と伝え、車にあった荷物全部持ってトゥクトゥクで博物館に向かいました。その判断が良かったようで、受付終了の数分前に無事到着することができました◎

ギリギリ間に合った…!

しかし、せっかく間に合ったのにゲートでは「本日の受付は終了しました」と、ガードマンが頑なに通してくれません。私たちは負けじと「まだ数分あるじゃないか!」と抗議をしていたら、奥から帽子を被ったおじさんが出てきて、なんと「いいよ!俺が入れてあげるよ」とゲートを通してくれたんです。

帽子のおじさんありがとう!!そのおじさんには心からの感謝を込めて、チップを渡しました。

短時間でも博物館を満喫

メンフィス博物館は古代エジプトの都・メンフィスに建つ博物館です。

基本的には屋外博物館なのですが、ひとつだけ屋内に展示されているものがあります。それがエジプト新王国時代のファラオ・ラムセス2世の全長約15メートルにも及ぶ巨大な石像です!両足が欠損しているため横たわる姿で展示されていました。

ラムセス2世の石像

ラムセス2世に関しては、以下の記事で詳しくまとめていますので、良かったらこちらも合わせてチェックしてみてください!

屋外には、さまざまな古代エジプトの彫刻が点在しています。ラムセス2世のスフィンクスも見ることができましたよ〜!!時間が限られていたので駆け足での見学になってしまいましたが、それでも十分に価値のある体験でした◎

ラムセス2世のスフィンクス
屋外も散策、奥にはラムセス2世の立像が見える

▽MAP

博物館を出ると、ドライバーさんが待っていてくれました。車も無事に修理が終わったようでホッと一安心。。。なんとか予定していたすべてのピラミッドと博物館を回ることができて、達成感でいっぱいでした。

忘れられないギザの街の出来事

日没のギザ(ホテルから撮影)

メンフィス博物館を見学した後は一度ホテルに戻って体力を少し回復させてから、夜のギザの街へ繰り出すことにしました!!

最高に美味しい料理をご馳走になる

夜のギザの街をブラブラしながらお土産探し!エジプトはお土産の宝庫ですね。

お土産屋

もっと値段交渉がしつこいかと思ったけど、意外にそんなことはなかったです。モロッコのマラケシュの方が積極的だった印象。

エジプトらしい置き物が並ぶ

街を歩いていたら、少し高級そうなアイテムを売っているお店がふと目に留まりました。扉を開けると、店主が店の真ん中にあるガラスのテーブルに座り、ちょうどご飯を食べようとしているところでした。

ガラステーブルに並ぶ料理

なんだか楽しげだったので「いいね!今からご飯?」と話しかけてみると、なんと「一緒に食べよう!」と私たちを夕食に誘ってくれました。

見ず知らずの外国人観光客をいきなり夕食に招待してくれるなんて…!

テーブルに並んでいたのは3品。

グリーンサラダ
炒めたライスの上にジャガイモと鳥レバー煮込み
炒めたライスの上に煮込みチキン

実はお腹がペコペコだった私たち…店主のご好意に甘えて少しいただくことにしました!

一口食べてびっくり!!ものすごく美味しい。あまりにも美味しくて本当にびっくり。エジプトの家庭料ってこんなにも美味しいの??
この料理は、店主のお母さんが彼のためにつくったものらしく、あまり食べすぎてはいけないと思うのだけど、料理を口に運ぶ手が止まりません…!!

そんな私たちの姿をみて、なんと店主が「全部食べていいよ!エジプトティーも注いでくるね」と声をかけてくれました。これまたびっくり。。。

エジプトティー

店主の心温まる振る舞いは、『マイーダ・ラフマーン』というイスラム教の教え(困っている人や旅人に食事を分け与えるという美徳)が影響しているのだと思います。実際、私たちが料理をいただいている間にも、子ども2人組に対して店主がお金をあげている場面も目撃しました。

私たちは結局、料理をすべて平らげてしまったので、弾んだ金額のチップを渡そうとしましたが、彼は頑なに受け取ってくれませんでした。美味しかったし、すごく嬉しかったから、私たちもその気持ちを表したかったんです。

これ以上いうと彼の善意を踏みにじってしまうと感じたのでチップは諦めて、お土産を購入することに!エジプトの旅では本当にたくさんの人々に親切にしてもらいましたが、この出来事は特別私たちの心に残っています。

露店でターメイヤを購入

ものすごく満たされた気持ちでお土産店を後にし、再び夜の街を散策しました。ギザの夜の街は活気に満ちていて、露店が立ち並び、地元の人々や観光客で賑わっています。

歩いていると、エジプト旅が始まる前から食べたかった「ターメイヤ」を売っている露店を発見!最後の夜だし食べておこうと購入しました。

ターメイヤ

ターメイヤはそら豆のコロッケで、緑色をしています。私たちが口にしたのはちょっと冷めてしまってましたが、きっと出来立てはホクホクで美味しいのだろうなぁ…と思わせるお味でした。

ピラミッド光のショー

ターメイヤを食べた後もしばらく夜の街をぶらぶらしていたのですが、急ぎの仕事が入ったので一旦宿に戻り仕事をすることに!

私たちが宿泊していたホテルには屋上があり、そこで仕事をしました。屋上からはピラミッドが見え、そこからピラミッドの光のショーが見えるということで、それを楽しみに仕事をしていたのですが、ショーはイマイチでした…。

ピラミッド光のショー

プロジェクションマッピングで投影もするのですが、全体的に迫力がないというか…。期待しちゃってたのもあるかもしれませんが、少し残念なショーでした。

カイロタワーから夜景を一望

無事仕事も終えて、最後の夜だからこのまま寝るのも勿体無いということで夜遅くにカイロタワーに行くことにしました。

運転が荒っぽいタクシーに揺られて、なんとかカイロタワーに到着。

チケットを購入

タワーの一番上にある展望台に行き、カイロの夜景を満喫しました。ちなみに、展望台まではエレベーターで行くのですが、このチケット購入とエレベーターの乗車システムが面白いんです!チケットを買うと、待ち番号のようなものが書かれたチケットが発行されます。そしてロビーにある電光掲示板に自分の番号が表示されたら、該当するエレベーターに乗り込むという仕組み。

エレベーターの仕組みが面白い

エレベーターで一気に展望台まで上がると、そこには美しいカイロの街が広がっていました。

カイロタワーからの夜景

遠くの方に、今朝訪れた三大ピラミッドも見えました〜!!

帰りもタクシーを拾ってホテルに帰ります。エジプト最後の夜に、カイロの街を一望できて良かった〜!!

ホテルに帰る

ポッドキャストでもこの日の出来事をリアルに語っています。良かったら以下もチェックしてみてくださいね!

旅の情報など、ご質問のある方は[お便りフォーム]よりご連絡ください!

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