地球のはじまりがここにある。
長い歳月をかけて雨風に削られた砂岩がつくり出す、独特の景観が見どころの「イサロ国立公園」。まるで恐竜時代にタイムスリップしたかのような、原始の地球を感じられる場所です。せっかく訪れるなら、ぜひ宿泊して朝夕で移り変わる景色もじっくり堪能してほしい。
今回は、そんなイサロ国立公園の絶景スポットやトレッキング情報、さらには宿泊したロッジの魅力までたっぷりご紹介します!!
イサロ国立公園とは?

トゥリアラ市内から約250km、車でおよそ4時間の場所にある「イサロ国立公園」は、総面積81,540ヘクタールにも及ぶ大自然の宝庫です。最大の見どころは、長い歳月をかけて雨や風が削り出した巨大な砂岩が織りなす奇岩群。そんな大地が創り出した荒々しい景観は訪れる人を圧倒します。

さらに、国立公園内には森林やオアシスのような泉、滝、谷、洞窟が点在し、歩くごとにまったく異なる風景が広がるのも魅力のひとつ。トレッキングでは、目まぐるしく変わる景色の中を進む、まさに”冒険”のような体験ができます。

イサロ国立公園の魅力は景色だけではありません!キツネザルをはじめ、鳥類や爬虫類、希少な植物など、マダガスカルならではのユニークな動植物にも出会えるんです!

イサロの魅力①:ハイライトは夕暮れ時
マダガスカルの夕暮れは言葉にできないほど美しいーー。ここ、イサロ国立公園も例外ではありません!夕陽に照らされた景色は息を飲むほど美しく、思わずスケッチをしたい衝動に駆られます。

特徴的な岩肌が広がる草原。夕日で黄金色に染まる草原と背後の岩々の組み合わせが良い味を出しています。時間とともに移ろう光が、刻一刻と異なる表情を見せてくれるのも夕暮れ時の魅力です。

夕日に照らされる奇岩群。風と雨の侵食で形作られた荒々しい景観に、自然の力強さをひしひしと感じます。
まるで、恐竜時代にタイムスリップしたような、手付かずの地球が目の前に広がっていました。

イサロ国立公園は、しばしば「マダガスカルのグランドキャニオン」と称されているようですが、正直なところグランドキャニオンとはあまり似ていません…!!むしろ、このかっこよさは独特で、グランドキャニオンとは異なる魅力があります◎
イサロの魅力②:3つの絶景フォトスポット
【イサロの窓】

夕陽が沈む時間に訪れたい「イサロの窓」。自然が生み出した薄い岩の隙間が、まるで窓のように見えることからその名がつけられました。タイミングが合えば、こんな感じの幻想的なショットが撮れます◎
【巨岩】

イサロの窓の反対側では、大きな大きな岩を見ることができます。手前に見える車がおもちゃのように見えるほどの迫力!夕陽に照らされた巨岩と黄金色に染まった草原がかっこいいので、イサロの窓とセットで撮影することをおすすめします!※イサロの窓の駐車場からこの巨岩を眺めることができます。
【イサロの女王】

イサロの女王は、1000アリアリ札のモチーフともなっている名所。冠をかぶった女王のように見えることから、その名が付けられました。想像よりも小さなサイズ感でしたが、確かに横を向いた気高い女性の姿に見えます!

訪れたら、ぜひ1000アリアリ札と一緒に記念撮影してみてくださいね!
イサロの魅力③:キツネザルやカメレオンに会える
イサロ国立公園には、ワオキツネザルやベローシファカをはじめとした14種の霊長類や、77種の鳥類、39種の爬虫類など多くの生き物が生息しています。残念ながら私たちは体調不良のため、トレッキングは途中で断念してしまいましたが…それでも数種類の野生動物に会うことができました!
ワオキツネザル

輪のように円を描く長い尻尾が特徴的なワオキツネザル。イサロ国立公園では、そんなワオキツネザルの群れに出会うことができました!毛繕いや、体を寄せ合って日向ぼっこをする仲睦まじい姿にほっこり。

大胆にもお腹を見せて、日光浴している子も!面白いこの日光浴姿を楽しみにしていたので見れてよかった。

彼らの詳しい生態については以下の記事にまとめています。
ベローシファカ
地上では、横っ飛びをで移動するユニークな動きが特徴的なベローシファカ。イサロでは、木の上でくつろぐ姿を目撃できました。

柔らかな木漏れ日を浴びて、のんびり気持ちよさそう…!!

カメレオン
木の枝に同化したカメレオンも見つけました!のそのそと歩いている姿がとても愛らしい。

なんと、このカメレオンを見つけたのは”きじー”。現地の人でも見つけるのが難しいと言われているカメレオン。発見したときはとっても嬉しかったです!!

トレッキング難易度はそれほど高くない
イサロ国立公園のトレッキングは、急な登りや過酷な道は少なく、かなり歩きやすいコースになっています。

でも私たちは体調が悪かったためコースの半分で断念してしまいました。最終目的地まではさらに1〜2時間は歩く必要があったようです。元気であれば全く問題なかったはずなのですが…急坂もないですし、普段そんなに運動しない方でも問題なく踏破できると思います!

イサロ国立公園までのアクセス方法
イサロ国立公園までは、首都・アンタナナリボから車で向かうルートと、マダガスカル南西の港町・トゥリアラから向かうルートが一般的。どちらも「サザンクロス街道」と呼ばれる道を走ります。
サザンクロス街道は、アンタナナリボからトゥリアラまで一直線に伸びた国道7号。その距離は約940kmと長いだけあって、道中ではさまざまな景色を楽しめます!サザンクロス街道については、以下の記事で詳しくまとめていますのでチェックしてみてください。
公園内はローカルガイドが必須!

イサロ国立公園に着いたら、ローカルガイドをピックアップして一緒に回ります。
マダガスカルでは、国立公園や保護区に入る際、ローカルガイドの同行が義務付けられています!これは、貴重な自然環境を守りながら観光を楽しむためのルール。ナイトサファリやモーニングサファリといった動物観察のツアーでも同じルールが適用されます。

ローカルガイドを車に乗せたら、まずは国立公園の管理局へ向かい、必要な費用を支払いましょう!支払いが済んだあとは公園内を自由に回ることができます。
イサロ国立公園の素晴らしい宿

この日私たちが宿泊したのは、「Hôtel le Relais de la Reine de l’Isalo」。国立公園内にあるこのホテルは、サービスの質、内装のセンス、料理、どれをとっても素晴らしかったです。

チェックインを済ませたら、ウェルカムドリンクとして「ハイビスカスジュース」を出してくれました。お洒落な見た目はもちろん、爽やかな甘酸っぱさがとっても美味しい…!旅の疲れに効きます。

ベッドルームはこんな感じ(↓)。居心地が良く、ぐっすり眠れそうです。

シャワールームもとても綺麗。

夕食はおなじみのフランス料理のコースでしたが、これまで食べたものとは別格の美味しさでした!おそらく現地のシェフではなく、海外出身か海外で修行を積んだ方が手がけているのでしょう。どの料理も深みのある味わいで、本当に絶品でした!


ワオキツネザルの大好物でもあるタマリンドのジュースもしっかり堪能。

ただ、食事の途中で体力の限界が来てしまい、デザートの頃にはぐったり…。美味しい料理を目の前にしながら、完食できないのがもどかしい…レストランのスタッフにも申し訳なかったなぁ…。

…と、私たちの体調の問題はありましたが、食事は美味しいし、部屋は綺麗で居心地がいいし、ホテルとしては本当に最高です!!イサロ国立公園へ訪れるなら、ぜひ宿泊までして大自然に囲まれた贅沢な時間を過ごしてみてください。
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以上、イサロ国立公園の情報でした!以下の記事ではこの日の1日の流れをまとめています。良かったらこちらもチェックしてみくださいね!