今回はモロッコの運転事情についてお届けします!
モロッコの道路は、他のアフリカの国と比べると綺麗で走りやすかったです。しかし、マラケシュやカサブランカなどの都市は運転マナーがひどい…。
南米やアフリカで運転したことのある私たちだからこそ分かる、モロッコの交通ルール、都市部と田舎で異なる運転の特徴、厄介な警察の取り締まりなどの情報をお伝えいたします!
日本とは異なる「モロッコの交通ルール」
モロッコの道路は「右側通行」です。
日本は左側通行なのでそれだけでも慣れが必要ですが、特に難しいのが環状交差点(ラウンドアバウト)。
ラウンドアバウトは、海外でよくある交差点の一種で、車両の通行部分がドーナツ形になっているのが特徴です。進行方向が1つなのでそれに沿って走ります。ラウンドアバウトでは、基本的に交差点内を回っている車が優先です!
また、モロッコで運転するなら高速道路の料金所の特徴も覚えておきたいところ。
モロッコの都市部(カサブランカ・マラケシュ・ラバトなど)には高速道路があり、日本のETCと同様に、料金所で停止せずに進めるシステムが導入されています。
「J」のマークがETCのレーンです!ETCがない人は、青の「↓」のレーンを利用しましょう。
クレジットカードが使えないところが多いので、あらかじめ現金を準備しておくと安心です◎
道路の状態はかなり良い!
モロッコの道路は、基本的にとても良い状態です。
道幅は狭い地域もありましたが都市部は線がくっきりはっきりしているので視認しやすい。
また、制限速度を守り、追い越しも必ず追越車線から行う、ルールを守る人が多いのも特徴です。
中でも、モロッコの道路では馬車が走っていることが印象的でした。
「馬車に注意」を示す標識もあります!日本ではまず見かけないので新鮮ですよね。
ただし、標識は基本アラビア語なのでかなりわかりづらいです。事前に標識の勉強をしておくと良いと思います!
モロッコ人の運転の特徴
モロッコ人の運転にはどのような特徴があるのか?都市部と田舎で特徴が異なりますが、共通している点もいくつかありました!
・電話しながら運転している人が多い
・ウィンカーを出したまま消さない人が多い
・車線をフラフラ通行する人が多い
・ヘルメットを被らないバイクの運転手が多い都市部と田舎に分けてご紹介します。
では都市部と田舎とでどんな運転の違いがあるのか?
都市部での運転
都市部は、今にもぶつかりそうなくらい車間距離が狭いです。またバイクがすごく多くて好き勝手バイクが運転していて避けるのが大変。
また、都市部は「我こそが!!」というスタイルの人が多く、信号が変わるとすぐに発進しスピードを出す人も多い。まるで競争レースみたいです。
田舎での運転
一方、都市部から離れた田舎では、日本と同じくらい車間距離を取るし、スピードもあまり出しません。信号はなく、交差点はラウンドアバウトが中心です。一番苦労するのは車幅が異常に狭いことです。車一台しか通れないような道もあり、トラックや大型車が来たときは大変でした。
運転マナーがひどい都市
やはり人口の多い大都市は運転が荒い人も多いです。
運転マナーが圧倒的に悪いのは「マラケシュ」。続いてカサブランカという感じでした。
第1位:マラケシュ
モロッコの中央部に位置するマラケシュ。モロッコを象徴する有名な都市で、「マラケシュ」という地名は、現地の言葉・ベルベル語で「神の国」を意味します。かつての帝都であり、モロッコの経済の中心地として栄えてきました。
そのため、街中は常に人と車でごった返しています。運転していても車間距離は狭いわ、いきなり人は飛び出してくるわで、めちゃめちゃ怖いです!!以下の動画を見ていただくと、怖さが分かるかと思います…!
マラケシュの街は、主に旧市街(メディナ)と新市街に分かれていますが、世界遺産にも登録されている旧市街は車が通れない極細道があるため、バイクがビュンビュン走っていました。
第2位:カサブランカ
アフリカの玄関口であるカサブランカ。モロッコの商業・金融の中心地でもあり、2022年に発表された世界金融センター指数(金融センターの国際的競争力を示す指標)では世界第54位にランクイン!モロッコ最大の都市であると同時に、アフリカ有数の世界都市として知られています。
街の中心を離れると穏やかな雰囲気が広がりますが、やはり街中に近づくと車の量が一気に増え、荒っぽい運転をする人も多くなります。2車線道路で、2車線を跨ぎながら中央を走る大きなトラックがいたのもびっくりでした…!
以下のポッドキャストでは、実際にカサブランカを運転している時の音声(開始12分ごろ〜)を収録しています。もしよかったらこちらも聞いてみてくださいね!
参考:田舎の運転
田舎でも、車が全く走ってないわけではありません。
ただ、運転マナーがどうというよりも、道路の道幅が狭くて運転しづらいのが問題点。特に、荷物が重いためか制限速度を下回る大型トラックが多く走っており、追い抜きたくても道が細くて追い抜けないという場面が何度もありました。
モロッコの運転で1番厄介なのは警察
モロッコの運転で、最も厄介だと感じたのは警察の多さです。
スピード違反の取り締まり
モロッコでは、そこかしこでスピード違反を取り締まるため警察がいます。取り締まりがどこで行われているか明らかになっておらず、日中だけでなく夜間でも行われています。実際に夜の22時ごろでも取り締まりをしているのを目撃しました。
さらに、田舎の地域では警察が木の陰に隠れてスタンバイしていることが多く、いきなり警察が現れるので油断禁物です。坂をくだった後のスピードが出やすい道などにもよく警察がいました。
罰金は超過したスピードにもよりますが、だいたい200ディラハム(約3,000円)くらいだそうです。猛スピードで走っている車が警察の取り締まりを察した瞬間、反対方向に引き返すという場面もありました。なんだか、もう驚きですよね…。
警察の許可なく発車したら罰金
モロッコには警察の許可なく発車したら罰金という恐ろしい制度があります。
モロッコの道路には、常設の標識以外に警察が一時的に設置する「臨時標識」があり、検問の標識です。アラビア語なので何が書かれているか読めませんが、丸く白い標識です。
検問の場所はさまざまで、街の出入口、田舎道の坂やカーブのあとが多い。この標識があったら必ず車を一時停止し、警察官が「進んでいいよ」というジェスチャーをするまで発車してはいけません。
警察が許可を出す前にうっかり発車してしまったら罰金の対象です…!地元の人々も警察が合図を出すまでじっと待っていました。また、一時停止したあとに稀に尋問を受けることがありますが、ほとんどの場合、免許証やレンタカー書類のチェックで終わります。
このスピード違反の取り締まりや検問は、都会より田舎の方が活発なため注意が必要です。モロッコの地元民たちも、警察を恐れており反抗することなく従うのだそうですよ。
うっかり違反をしないように、しっかりとモロッコのルールを理解しておきたいものです。
今回はモロッコの運転事情ということで、日本と異なるモロッコの交通ルールや、都市部と田舎で異なる運転の特徴、厄介な警察の取り締まりなどの情報をお届けしました!
ポッドキャストでは実際のドライブ中の生の声も録音しています。もしよかったらこちらも聞いてみてください♪