クルーズ船で迎える、海上生活のはじまり
オーストラリアの海上からこんにちは。
グレートバリアリーフの海を潜りながら生活するクルーズ船の上にいます。世界最大のサンゴ礁地帯であり、宇宙からも見えると言われるこの海。ついに夢だった「海の上の暮らし」が始まりました!

昨日の初ダイブでは、寒さで震えが止まらなくなったりマスクに水が入り続けたりと、ハプニングだらけ。それでも懲りずに、この日からは新しいクルーズ船で3泊4日のダイビング生活に突入します。
1日4本潜る、まさに“海漬け”の毎日です。
グレートバリアリーフの海は“魚の万華鏡”
午後のダイブ。
太陽の光がまだ明るいうちに潜ると、水面のキラキラが反射して海の中がまるで万華鏡のようです。カラフルな熱帯魚たちが群れで泳ぎ、体をすり抜ける瞬間に息をのむ…。沖縄の海も美しいけれど、グレートバリアリーフの魚の多さはまったくの別次元。

時おり現れる大きな魚影にドキッとします。エイがゆっくりと泳いでいく姿を見たときは、海の“静かな力”を感じました。
どこを見てもサンゴ礁が広がり、400種類以上のサンゴがつくる世界遺産の海に包まれる。「地球が生きている」って、こういうことなんだなと思いました。
海の透明度と魚の多さには“関係”がある
潜っていて気づいたのは、透明度が沖縄より低いということです。
グレートバリアリーフの透明度はおよそ20m、沖縄の慶良間諸島は30mほど。けれど、これは悪いことではありません。

水が少し濁っているということは、プランクトンが多い=魚の餌が豊富というサイン。だからこそ小魚が集まり、それを狙って大型の魚もやってきます。

透明度が低いほど、海が“生きている”とも言えるのです!自然のバランスって、本当に奥が深い。
サメとの遭遇!臆病だけど圧倒的な存在感
そして念願のサメにも遭遇。初めてその姿を目にした瞬間、正直ギョッとしました。
けれど近づくほどに、その泳ぎの美しさに見惚れてしまった…。音を立てず、静かに海中を滑るように進む。その姿はまるで“海の紳士”です。

事前に「サメは臆病」と聞いていたけれど、実際に見るとただただ格好いい!!緊張と感動が入り混じる、忘れられない出会いでした。
ナポレオンフィッシュとの再会
そしてこの日、奇跡のような再会がありました。
海中に現れたのは、ナポレオンフィッシュ(ナポレオンベラ)。おでこに大きなコブを持ち、その形がナポレオン・ボナパルトの帽子に似ていることから名づけられた魚です。

体長は最大2メートル、重さは200キロにもなります。まるで小型の怪獣のような存在感ですが、性格は穏やかで人懐っこい。近づいてくる目のクリクリした表情がたまらなく可愛いかったです。
さらに驚いたのは、生まれたときは全員メスで、大きくなると一部がオスに変わる性転換の魚だということ。自然界の不思議がそのまま目の前にありました。
近年は餌付け禁止となり、絶滅危惧種(EN)として保護対象になっているため、野生の姿を見られるのは奇跡に近い。あの大きな額のシルエットが水の向こうから現れた瞬間、心の底から「生きててよかった」と思いました。
海と体の“省エネ設計”の話
潜っているとき、やなぎーは改めて自分の体が省エネ仕様だと実感しました。空気の消費量が少なく、長く潜れるという強みがある反面、冷えやすい。前回の反省を踏まえて、今回はウェットスーツをXSからXXSに変更しました。首元の隙間がなくなり、体が冷えにくくなっただけで全然違います。
一方で、きじーは寒さ知らず。筋肉量が多く、体の“エンジン”が大きい。
やなぎーがエコカーなら、きじーは馬力のあるトラクター。酸素の消費は早いけれど、寒さや疲労にはめっぽう強いです。
同じ環境で潜ってても、体の作りや体質でまるで違う。それもダイビングの奥深さのひとつですね!
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