水下痢に襲われた…試練の大移動。
今日は250キロの大移動でした!モロンベから、トゥリアラという大きな街に移動しました。しかし、旅のワクワクとは裏腹に私たちの体調は最悪の状態…。熱でフラフラのやなぎーに加えて、きじーも水下痢でダウンしてしまいました。ボロボロな私たちですが、果たしてこの過酷な旅を続けられるのか!?
きじーが水下痢になる…
朝6時。計画停電で真っ暗な中、非常用の懐中電灯を照らして朝ごはんタイムです。オムレツは美味しいけれど、今日もパンはイマイチ…。マダガスカルはお米文化だからなのか、美味しいパンに全く出会えません。
なんとか朝ごはんにありつけましたが、やなぎーは6日連続で発熱中。そして、きじーもついにお腹をピーピーに下し、体調不良の仲間入りです。
朝7時に出発する予定でしたが、ラビさんとチャールさんが朝食をのんびり食べていたので、結局7時半に出発することに。なかなか時間にルーズなところが、マダガスカルらしい!笑
時間に余裕ができたおかげで、ラビさんたちを待っている間に朝日に包まれた海を撮影することができました◎ 空のグラデーションがとっても綺麗…。
30分遅れでモロンベの宿を出発!今日はモロンベからトゥリアラという大きな街へ向かいます。総距離250kmの長旅ですが、絶不調の私たちは果たして乗り切れるのでしょうか…。正直、朝から心配でたまりませんでした。
モロンべを出てすぐ、霧がかった川の前を通りかかりました。
あまりの美しさに夢中で写真を撮っていると、タイミングよく現地の方が船で目の前を通過!水面に映る太陽の光と、船を漕ぐ人のシルエットが重なり合い、最高の一枚が撮れました。
こういった写真は偶然の出会いで生まれることが多いです。狙っていた場所や構図でバッチリ撮れたときも嬉しいけれど、思いがけない瞬間を切り取れるのもカメラの醍醐味ですよね◎
仲睦まじい親子の姿も。柔らかい空の色に、人物のシルエットがよく映えます。
いつも通りの車移動でしたが、やなぎーは連日の発熱でぐったり。一方、きじーは激しい腹痛に苦しんでいました。
普段なら限界になったら車を停めてもらいブッシュトイレを使うのですが、今日は人通りの多い道が続き、タイミングが難しくて大変でした…。
ちなみに、何度もトイレに駆け込んだきじーですが、完全な水下痢状態。軽い脱水症状も出ていて、かなり危険な状態でした。マダガスカル旅行を予定されている方は、粉末のポカリを多めに準備することを強くオススメします!
ワオキツネザルが車内に入ってきた
そんなフラフラな状態の中、ある特大イベントが!!
なんと、ワオキツネザルが私たちの車の中に入ってきてくれたんです!
途中休憩のために車を停めたら、目の前の道路に座っていたワオキツネザルが運転手の窓からするりと車内に忍び込んできて「ええ!こんなことあるの!?」と大興奮の私たち。
今ではマダガスカルでもワオキツネザルをペットとして飼うことは禁止されていますが、かつてペットとして飼われていた子が、まだ村に住み続けているみたいです。「ピプー」という名前みたい。
すごく人懐っこかった!しかも、毛が手入れされた家猫並みにふわふわでした。もしかしたら猫よりもふわふわだったかも?こんな貴重な体験ができるとは、ほんとにラッキーです!
マダガスカルらしい風景や人々
道中では、マダガスカルらしい風景や人々もたくさん見ることができました!
このエリアは水に恵まれていて、水を張った田んぼが遠くまで続きます。のどかな景色に心がホッと癒される…。
砂ボコリを立てて荒目に歩くたくさんのゼブ牛たちも見かけました。ゼブ牛の子どもたちも必死についてきています。みんなでどこに行くのかな。
平野にはポツンと立つ大きなバオバブの木。そのどっしりとした佇まいに思わず目を奪われてしまいます。幹に広がるパッチワーク模様が、さらにその魅力を引き立てていて、まるで大自然が生み出した芸術作品のようです◎
バオバブを背景に歩く女性たち。頭に荷物を乗せて歩く姿は、これぞマダガスカル!という風景です。旅の初日はこの光景にびっくりしましたが、9日目にもなるとすっかりこの姿が日常の一部になりました。
いくつかのバオバブには、ふわふわの花が咲いていましたよ!!バオバブの花は1年のうちたった1ヶ月しか咲かず、さらに1つの花は1日限りの命…。タイミングよく見ることができてラッキーです。
集落の広場ではサッカーをする子どもたち。年齢もさまざまで、みんな楽しそうにボールを追いかけています。本当にみんなサッカーが好きだなぁ!!
小さな村に入ると、道路の脇には売店が立ち並び、タクシーブルースの乗客を相手に売り子さんたちが懸命に声をかけている様子も見られました。車の周りには人だかりができ、車を動かすのが難しくなるほどの賑わい!
手作りの料理やスイーツも売られていましたが、衛生面が少し気になるところ…。お腹の調子が万全ではないので今回は眺めるだけにしました。
せっかくなので村を少し散策することに。
中古の服がずらりと並ぶお店。アフリカらしいカラフルな色が目を引きます。
このカラフルなカゴバックは、あちこちで売られていました。地元の方もよく使っていいます。
村のど真ん中では、何やら人だかりが。みんなが小さな男の子のことを覗き込んでいます。何かあったのかな?こうして自然と人が集まり、助け合う姿に村の温かさを感じます。
その傍らではゼブ牛がゆったりと歩いていました。荷台に人を乗せて、本当に働き者だなぁ!
木のそばで店番をする男性や、
草を頭に乗せている男性も見かけました。
草も頭に乗せるんですね!?何だか木が歩いているみたいで面白い!!
マダガスカルでは、小さな子どもも家族を支える大切な働き手。重たそうな荷物を頭に乗せ、しっかりと歩く姿はとてもたくましいです。
活気あふれる村の雰囲気を存分に味わうことができました!
ローカルレストランで昼食
ランチタイムには、いつものようにローカルレストラン(食堂のようなところ)に立ち寄りましたが、私たち2人は食欲がなくて食べるのを断念…。ラビさんたちが山盛りのご飯に少しのおかずを添えて、いつものように豪快に食べているのを眺めていました。
毎日同じようなメニューなのに、飽きることなく美味しそうに食べている姿が印象的でした。
海の街トゥリアラに到着!
車移動をなんとか耐え抜き、海の街トゥリアラに到着!!
トゥリアラは、マダガスカルの南部、モザンビーク海峡に面した港町です。トゥリアラ州(南東部に広がるマダガスカル最大の州)の州都であり、活気あふれる海沿いの街ですが、ひとたび街を離れると景色は一変。年間降水量わずか350mm程度の半砂漠地帯が広がり、乾燥した空気が肌を刺すように感じられます。
大きな街ではあるものの、観光スポットはそれほど多くありません。見どころとしては、アンツカイ植物園と海洋博物館(マダガスカル海域に存在する先史時代の魚「シーラカンス」が展示されていることで有名)の二択。どちらか一つしか行けない時間帯だったので、ラビさんおすすめのアンツカイ植物園に行くことにしました。
アンツカイ植物園の詳しい情報は以下にまとめています。よかったらこちらもチェックしてみてくださいね!
トゥリアラの宿
アンツカイ植物園は何とか楽しめたものの、2人とも体は限界…。街を散策する余裕もなく、そのまま宿へ直行しました。
部屋はかなり広い!!wifiも速いので仕事が捗りました!
バスルームも広く、ドライヤーもついています◎
全体的に清潔感のある綺麗なホテルで、敷地内には大きなプールまでありました。
夜ごはんは、ホテル内のレストランで。きじーはまだまだお腹の状態がやばいので、夜はやなぎーだけで食べました。
前菜は「スープ・シノワーズ」というマダガスカル流ラーメンです。しかし、こんな時に限ってパクチーたっぷり…。パクチーが大の苦手なやなぎーですが、少しでも食べて体力を付けなきゃいけないので、味覚を殺して必死に食べました。
メインのイカ炒めにも、まさかのパクチー(なぜ…泣)。さらに、サイドのパスタは想像以上のボリュームで、楽しいはずの食事が試練の時間となりました…。
そんな中、一番の癒しはデザートのバニラアイス!!パクチーのお口直しにもぴったりでした。
明日は、いよいよイサロ国立公園でトレッキングをする日です。夜ごはんの後、やなぎーはラビさんに明日のルートや難易度を細かく確認。どうやらラビさんもお腹の調子が悪いらしく、このあと病院で薬をもらうそうです。
果たして明日は予定通り、トレッキングに挑めるのか!?とりあえず今夜は早めに休んで、明日に備えることにします!
▼追記(旅を終えてから)
私たちがマダガスカルに行ったのは7月後半〜8月前半の乾季です。雨季は1月〜3月で、気候や道路状況がガラリと変わる地域もあります。ぬかるんで通れない道も出るみたいなので、事前に調べていくと良いと思います!