世界遺産ヴォルビリス遺跡へ!夜はセンス抜群、フェズのリヤド泊

世界遺産ヴォルビリス遺跡へ!夜はセンス抜群、フェズのリヤド泊

今回は、モロッコの世界遺産「ヴォルビリス遺跡」を訪れた感想をお届けします!
壮大なローマ時代の遺跡が残るこの場所は、歴史好きや廃墟マニアにはたまらないスポット。特に夕日に照らされた遺跡は最高に美しかったです!

そして、この日の夜はイスラム王朝の古都・フェズでリヤドに宿泊。センスが光るリヤドで、優雅なひとときを過ごすことができました◎

ヴォルビリス世界遺跡

基本情報

ヴォルビリス世界遺産

モロッコ最大級のローマ遺跡、ヴォルビリス。

ヴォルビリスは紀元前40年頃に、ローマ帝国の属国として誕生した都市です。
この土地は非常に肥沃であったことから、小麦やオリーブオイルの生産が盛んに行われ、町に富と繁栄をもたらしました。全盛期にはおよそ3万人が暮らしていたとされていますが、ローマ帝国の衰退やイスラム教の普及によって都市は次第に衰え、やがて廃墟となりました。

その存在が再び知られるようになったのは1915年。フランスの調査団が発掘を開始し、世界に広く知られるように!そして1997年、保存状態が極めて良好な北アフリカの古代ローマ都市の遺跡として、ユネスコ世界遺産に登録されました。

実際に散策した感想

ヴォルビリス遺跡は、大自然の中にポツンと佇んでいました。
周囲の自然は生命力にあふれ、時間の流れを感じられる一方で、廃墟となった遺跡はまるで時が止まったかのような静寂に包まれています。その「静」と「動」のコントラストが印象的で、遺跡に足を踏み入れる前から心が引き込まれていきました。

モロッコで最大級のローマ遺跡と言われるだけあってその広さは圧巻。すべてを見て回るには、1時間半は歩く必要があると思います。

これまでの旅でも多くの遺跡を訪れましたが、ヴォルビリスは他の遺跡とは一味違います!
多くの遺跡では、老朽化や安全対策のために新しい柱や手すりが設置されていますが、ここにはそういった人工的な修復がほとんど見られません。看板すらなく、まるでそのまま時代が止まったかのような手付かずの姿が残されています。

ただその場に立っているだけで、当時の様子を容易に想像することができます。
まるでタイムスリップしているような気分…。

ここからは、ヴォルビリス世界遺跡の見どころを3つご紹介します!

見どころ①:美しく残るモザイク

モザイク

見どころの1つ目は、今なお美しく残るモザイクです。
この写真も、ヴォルビリス世界遺跡にあるモザイクのひとつ。馬に乗る人物は、複数の馬を操る馬術師で「デサルター」と呼ばれます。

モザイクは当時の文化や生活を知るための貴重な情報源であり、さまざまなシーンやモチーフが描かれているため写真に撮るのも楽しいです◎

見どころ②:カラカラ帝の凱旋門

カラカラ帝の凱旋門

ローマ帝国の皇帝であり、暴君としても知られる「カラカラ帝」。
彼が217年に発布した「アントニヌス勅令」は、帝国内のすべての人々にローマ市民権を与え属州民税を廃止するというもので、ヴォルビリスのような属国にとっては大きな恩恵となりました。

その感謝の気持ちを表すために、ヴォルビリスではカラカラ帝に敬意を表してこの凱旋門が建てられました。

見どころ③:神殿とバシリカ礼拝堂

ここは、ローマ神ゼウスを祀った神殿「キャピトル」です。
もともとは屋根のある造りだったようですが、1755年に起きたリスボン大地震によって、キャピトルの柱や壁は大きなダメージを受け、現在ではわずか数本の柱が残るのみとなりました。

バシリカ礼拝堂

こちらは、かつて公的な会議、取引所、裁判所などに利用されていたバシリカ礼拝堂。
ローマの衰退とともにキリスト教が広まると、この場所は教会としても使われるようになりました。

現在は外壁のみが残っていますが、その外壁に均等に並んだアーチは美しく、当時の建築技術の高さが伺えます。

夕日に染まる遺跡

夕方に訪れたヴォルビリス遺跡では、夕日に染まる遺跡も見ることができました◎
雲間から差し込む太陽の光は神々しく、あまりの美しさに夢中になって撮影を楽しみました!

ふと気づくと、遠くから遺跡のスタッフが「もう時間だよ」とジェスチャーをしています。慌てて時間を確認するとなんとすでに19時半…。遺跡の営業時間は19時までだというのに30分も過ぎていました。

急いでスタッフの指示に従いながら進んでいると、途中でまた彼が「こっちおいで」とジェスチャーしてくれて導かれるまま丘の頂上へ。
そこは遺跡全体を見渡せるビューポイントでした。思わず声が漏れてしまうほどの美しさ。

どんよりしていた空が徐々に晴れていき、雲の隙間から光が差し込み、光の柱が遺跡全体に降り注ぐ様子は、まるで長く眠っていた遺跡が目覚めるような感じ。曇りの日だからこそ見られる、まさに「天からの贈り物」でした。

閉館時間を大幅に過ぎていたにもかかわらず、この奇跡のような景色を見せてくれたスタッフのお兄さんには感謝しかない!!彼のおかげで、気持ちよく遺跡を後にすることができました。

▽ヴォルビリス世界遺跡の場所

◾️営業時間:日の出から日没まで
◾️入場料:70MAD(約1,060円)
 ※公式ガイドは120MADで雇うことができる

チケットは駐車場近くの窓口で買うことができます。

雄大なパッチワーク畑

ヴォルビリス世界遺跡を後にして、オレンジ色の夕日に染まる道を車で走っていると、またもや目に飛び込んできた絶景!!

パッチワーク畑

それがこの景色です!まるでパッチワークのように配置された緑の畑。
薄緑や濃緑が織り成す美しい模様が、丘に沿って波のように広がっていました。
その大地に向かって黄金の夕日が沈んでいく様子は、ほんと息をのむような美しさです。

パッチワーク畑に夕日が沈む

空にはほんの少し雲がかかっていて、それがまた絶妙なアクセントに!!もし快晴だったらこの幻想的な景色には出会えなかったかもしれません。今まで数えきれないほどの夕日を見てきましたが、「最も心に刻まれた夕日」と言えるほど美しい景色でした。

▽雄大なパッチワーク畑の場所(駐車場もあります◎)

伝統的なフェズのリヤドに宿泊

パッチワーク畑に心が満たされた後は、夜道をひたすら走り抜け、今夜の宿泊地であるフェズに到着しました!フェズは大きな街なのですが、市街に入るとやっぱり運転が荒い人が多い印象です。
マラケシュほど酷くはないものの、運転には十分気をつけなきゃと思いました。

さて、今夜の宿はフェズの旧市街にあるおしゃれなリヤドです!
旧市街は細い路地が迷路のように入り組んでいて、車ではたどり着けない場合がほとんど。

リヤドまでの道

事前に調べていた駐車場に車を停めて、そこからは徒歩でリヤドに向かいました。
しかし、駐車場から宿までの道はGoogleマップに載っていなくて、重たい荷物を抱えながら迷子に…。きじーもやなぎーも、それぞれ30kgほどの荷物を持っていたのでもう大変…。

なかなか辿り着けなくて困っていたら、近くにいたお兄さんが宿の前で案内してくれてなんとか到着することができました…!

リヤドの中庭

今夜の宿「riad TOYOUR -riad of birds」は、リヤドらしい緑に溢れた中庭が魅力!まるで映画のワンシーンに出てきそうな雰囲気です。鳥かごもいたるところに設置されていて、鳥たちのさえずりがさらに心地よい空間を作り出していました。

中庭から屋内へ続く扉は美しいステンドグラスで彩られ、中庭の緑と見事にマッチしています。屋内に足を踏み入れると、そこにはラグジュアリー感あふれる空間が広がっていて、細やかな装飾が施された内装に思わずうっとりしちゃいます。

部屋の中はこんな感じ↓

正直、1泊ではもったいないくらいの素敵な宿でした。

リヤドはもともと裕福な家庭の邸宅をゲストハウスとして改装した建物が多く、その建築的な価値が高いことでも知られています。伝統的な優雅さと現代的な快適さが融合した、贅沢な宿泊体験を楽しめるのがリヤドの魅力です。

リヤドについて詳しく紹介している記事もあるので、興味のある方はぜひこちらもチェックしてみてくださいね!

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今回は、モロッコの世界遺産「ヴォルビリス遺跡」とフェズのリヤドを訪れた感想をお届けしました!当時の様子は、ポッドキャストでも楽しく語っています。

また、この1日はあまりにも濃厚すぎて、実は3つの記事に分けてご紹介しています!
1日フルで活動すればどれだけ楽しむことができるのか、ぜひ残りの2つの記事もチェックしてみてくださいね。

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