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予防接種という、安心を買って旅を楽しむ!
今回は、48日間の南米旅から健康に帰ってきた私たちが、出国前に受けた予防接種・持っていった予防薬をご紹介します!リスクにはできる限り「備え」をしておくことが大切。ぜひ参考にしてください!!
南米旅で気をつけるべき病気は?
訪れる地域にもよりますが、南米アンデス地方には「腸チフス」「A型肝炎」「E型肝炎」「サルモネラ感染症」「コレラ」など様々な感染症があります。特に、生水やナマモノを摂ることによって起こる、消化器系の病気が多いため、十分加熱させたものを冷めないうちに食べることが大原則!!
また、黄熱病やマラリアの感染リスクがある地域でもあるため、事前に予防接種を受けたり、予防薬を飲んだりすることが推奨(※)されています。義務ではないですが、安心のためにぜひ受けておきたいところです◎
(※)基本的に、標高2,300m以上の地域を訪れる場合は予防接種や予防薬を飲んでおいた方がいい。ただし、クスコやリマ、マチュピチュ、インカトレールなどの都市部にリスクはないとされている。
ここから私たちの実体験も踏まえて、受けておいた方が良い予防接種や、買っておいた方が良い薬をご紹介します。
1.黄熱病予防
黄熱病とは?
黄熱病は、蚊に刺されることで罹る全身性の感染症。黄熱病に感染し発症すると、発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、吐き気などの症状が現れます。
黄熱病の予防接種
南米に行くにあたり黄熱予防接種証明書は要求されません。しかし、やはり予防接種を受けといた方が良いと発言している人も多く、私たちは受けることにしました!
黄熱病の予防接種に対応している機関が少なく、主に検疫所がメインです。
当日は、問診票記入→医師の説明→順番待機→問診のあと注射→30分待機→帰宅という流れ。注射は結構痛めです。
▼予防接種情報まとめ
対応機関 | 検疫所、大きい大学病院、医療センターなど |
対応頻度 | 週に1度 |
ワクチンタイプ | 生ワクチン |
費用(受ける回数) | 17,680円(1回でOK) |
副反応が出る期間 | 接種してから1週間〜10日後 |
黄熱病のワクチンは「生ワクチン」というタイプで、2週間経たないと別の生ワクチンは打つことができません!生ワクチンの代表的なものとして「MR(はしか、風疹)」「水ぼうそう」「ムンプス(おたふくかぜ)」「狂犬病」があります。南米なら黄熱病以外のワクチンを検討される方もいると思いますが、時期的に厳しかったので私たちは受けませんでした。
万全の予防で行きたい方は、余裕をもって接種スケジュールを立てるのがいいと思います!
2.マラリア予防
マラリアとは?
世界で最も人を殺していると言われる「蚊」。毎年、およそ100万人が蚊によって命を落としています。その中で最も深刻なのが「マラリア」です。マラリアは、HIV/AIDS、結核と並んで三大感染症とされています。
症状には以下のようなものがあります。風邪だと思い放置すると、合併症を引き起こし死亡の危険性が高まります。特に「熱帯熱マラリア」と呼ばれる最も悪性な形態に感染した場合は、早い段階での診断と治療が不可欠だそうです。
【初期症状】
頭痛、寒気、吐き気などの風邪に似た症状
【症状が進んだ場合、起こりうる合併症】
脳症、臓器の機能障害、重症貧血など
2021年に発表されたWHOの『世界マラリアレポート2021』によれば、2020年の世界のマラリア患者数は2億4100万人、死亡者数は62万7000人と推定されています。このうち、患者の95%、死亡者の96%がサブサハラアフリカ諸国に集中しており、死亡者の80%は5歳未満の子どもでした。これは、おおよそ1分に1人、世界のどこかで、子どもたちがマラリアで命を落としている計算になります。驚きです。
マラリアの予防薬
マラリアはワクチンではなく、薬を飲んで予防します。ジャングルや蚊の多い場所にいくなら必須です!私たちは、トラベルクリニックで買った抗マラリア薬「マラロン」を使いました。
ジャングルなどの危険地域に行く場合は…
危険地域に行く2日前から帰った後の7日目まで、毎日必ず1錠を飲まなければなりません。
私たちがジャングルに滞在したのは5日間だったので、
行く前の2日間+ジャングル滞在中の5日間+帰ってきた後の7日間で、1人あたり計14錠を飲みました。
3.受けることを勧めたれた予防接種(A型肝炎予防、狂犬病予防)
時期的な問題で私たちは受けなかったのですが、検疫所の医師から「A型肝炎」と「狂犬病」の予防接種も勧められました。これらの予防法についてもご紹介します。
A型肝炎予防
A型肝炎は、世界中に幅広く分布しているウィルスで、汚染された食物や水を摂取することで感染します。とくに、上下水道の設備が不十分な地域や、衛生環境が劣悪な地域で多く発生するようです。
予防接種は2回受けなければ効き目がありません。私たちは2回受ける時間がなかっため、今回は見送りました。うがいで感染する恐れもあるため、「うがいの水もミネラルウォーターや煮沸された水を使うように!」とのことでした。
狂犬病予防
狂犬病の予防接種は、3回受けなければ効き目がありません。これもまた、時間がなくて受けられませんでしたが…南米に実際に行って驚いたことの1つに、野犬の多さがあります。
医師から「とにかく犬には噛まれないように!」と言われていたため、野犬には十分注意して特に接触するようなことはありませんでした。接触はなかったですが、撮影に集中して気がついたらすぐ側まで野犬が近づいていたこともあったので、心配な方は予防接種を受けてから行くようにしましょう。
4.高山病予防薬「ダイアモックス」
私たちが、高山病予防として持っていたのは「ダイアモックス」と呼ばれる薬。1ケースに4日分の薬が入って3,500円!2ケース買ったので7,000円。なかなか高い買い物でした。
高地に行く24時間前から、朝夕に半錠ずつ飲んで予防します。
この薬は現地で調達することもできますが、最初から高地に行くことが分かっている場合(ラパス空港は標高3,800mのところにありました!)は、日本で買っておくのが安心です◎
高山病については、以下で詳しく解説しているのでよかったらご覧ください。
南米旅で1番恐れていた高山病…標高5,000m級は異次元の苦しさ!!
5.強烈な虫除け「ultrathon虫除けローション」
ultrathon虫除けローションは、アマゾン地帯にいくなら必需品!!トラベルクリニックの医師からお勧めしてもらいました。
ネットで買うこともできますが、5日以内に国際発送で20以内にお届け予定…とかなりの時間がかかるので、トラベルクリニックで買うことをお勧めします!
ちなみに、現地調達はできないので注意してくださいね!ペルーの大きめの都市”クスコ”でさえ売っていなかったです。
参考)楽天市場:【追跡可能海外メール便】【お得☆2個セット】軍人テスト済み 12時間 3M ウルトラソン ULTRATHON PACK OF 2 日本語説明書付き
ジャングルの奥深くまで行かなくても、山岳地帯では吸血昆虫によって発熱するケースがあるようです。
標高3,000m以上の場所に行く方は、できる限り強烈な虫除けを持っていくようにしましょう!
ちなみに、私たちが頻繁に使ってた虫除けスプレーは「天使のスキンベープ」です。自分に合った商品を見つけてみてください!
参考)Amazon:【まとめ買い】天使のスキンベープ 虫除けスプレー イカリジン ミストタイプ 60ml プレミアム ベビーソープの香り×2個 トコジラミ適用
まとめ
今回は、南米に行くにあたり、私たちが受けた予防接種と使った予防薬をお届けしました!
南米アンデス地方には、日本で生活していると想像が難しい感染症が多くあります。
これから行かれる方は、どうか万全の対策をしてから旅を楽しんでくださいね!