カナダから帰国したのは、スギ花粉の飛散がピークを迎える3月4日。
きじーは重度の花粉症持ちなのですが、なぜか帰国直後は症状がほとんど出ませんでした。
そういえば、カナダでもアレルギーらしい症状は出なかった。(あの時は、寒さに耐えるのに必死で気付かなかっただけか…?)そのため、一瞬「治ったかも?」と余裕をブッこいてましたが…帰国して1週間後くらいからやはり症状がではじめました。
なぜ、カナダでは症状が出なかったのでしょう。も…もしかして、カナダに花粉症はないのかも!?そんな淡い期待を抱きながら、カナダの花粉症について調べてみました。
カナダに花粉症はない?
期待を持たせてしまうのも罪なので、ここは結論からお伝えします。
残念ながら、カナダにも花粉症は存在します。
カナダでも花粉症はなかなか深刻な問題のようで…実際、カナダに住む12歳以上の約4割が花粉症にかかっているというデータもあるほど。国民病と言っても過言ではありません。
なぜ、こんなにも多くの人が花粉症にかかっているのでしょうか?まずはその原因を確認しましょう。
カナダは木の量が多く、さまざまな種類の花粉が飛んでいる
世界の森林面積は“約40億6,000万ha”。そのうちの“3億4,700万ha”がカナダの領土に存在します。
世界の森林の約9%…つまり、カナダには花粉の原因となる木がたくさん植えられているのです。そりゃ大変だ…!!
ロシアに次いで世界で2番目に大きな領土ですので、木の量が多いのも頷けますね。
花粉症の主な原因となる植物
カナダでは、どのような植物が花粉症の原因となるのでしょうか。
在モントリオール日本国総領事館のWEBサイトを参考に、以下にまとめてみました。
これらの他にも、私たちが滞在していた2月〜3月の間に飛散する植物として、ヘーゼルナッツや、ニレの木も挙げられます。
ここで疑問に思うのが、なぜ重度の花粉症であるきじーは、カナダでは症状が出なかったのか?さらに、日本に帰ってからも1週間は症状がでなかったのか?ということ。ここからはその理由を考えていきます。
カナダの花粉と日本の花粉は“別モノ”
ここで一度、花粉症のメカニズムについて確認しておきましょう。
花粉症のメカニズムは、コップによく例えられます。
花粉が体に入ると、免疫機能が抗体を作ります。その抗体はコップに入れた水のようなもの。
体が花粉にさらされる度に、コップに水がたまるように抗体もたまっていきます。しかし、コップがいっぱいになると、水はあふれ出してしまいますよね? 花粉症も同じで、体が許容できる量を超えるとアレルギー反応(花粉症の症状)が起こるのです。
私たちがカナダを訪れたのは2月〜3月。
この頃の日本は、主にスギ花粉が飛散する時期で、1年中アレルギー症状が出ているきじーにとって最もツラい時期です。ちなみに、日本アレルギー学会が運営するWEBサイト「アレルギーポータル」によると、日本の花粉症の約70%はスギ花粉によるものだそう。
◆ プチ豆知識 ◆
なぜ日本にはこんなにもスギが多いのか。そんな疑問を持ったことがある人も多いのではないでしょうか?
この答えは、今から遡ること70年ほど前にあります。
戦後の高度経済成長には、木材需要が急速に高まりました。この需要に対応するため、成長スピードが早く、日本の自然環境に適応できるスギの植林が大々的に行われたのです。
ところが…時代が変わるにつれて、住宅建設では安い輸入材や加工材が多く使われるようになり、スギの木の需要は減ってしまいました。
その結果、放置された大量のスギが、現在の花粉症の原因となってしまったのです…。
カナダにも、スギを意味する「Ceder(シダー)」という木がありますが、これは日本のスギとは別の種類です。そのためきじーは、以下の理由でカナダには花粉症が無いかも!?と勘違いしてしまったのです。
<カナダ旅の間>
カナダに存在する花粉には、今まであまり触れてこなかった。
そのため、まだまだ許容量に達しておらず反応しなかった。
<帰国後>
カナダ滞在中は日本のスギに触れていなかったため、帰国直後は許容量に達していなかった。(1週間後についに許容量を達し、アレルギー反応がでた)
つまり、カナダの花粉と日本の花粉は別モノです。花粉症の方は、症状が出ないから…と油断しないようにしましょう!!
カナダでも花粉症対策をしっかりしよう!
今回はカナダの花粉症についてお届けしました。
残念ながらカナダにも花粉症はありましたね…。しかも、木が多く花粉の種類も豊富…。皆さんは、きじーのように、あれ治ったかも!?なんてうっかり勘違いしないようにしてくださいね!!カナダでもしっかり花粉症対策をして旅を楽しんでください◎
※ポッドキャストでは帰国直後のエピソードも詳しく語っています。もしよかったらこちらも聞いてみてください。
花粉注意報を知らせてくれるWEBサイト
最後に、カナダの花粉注意報を知らせてくれるWEBサイトを紹介します。カナダ旅を予定している方はぜひ参考にしてくださいね。