サハラ砂漠へと続く、カスバ街道。
そこには、カメラ好きにはたまらない絶景スポットがたくさんあります!
今回は、モロッコに行ったらぜひ足を運んで欲しい6つのおすすめスポットを写真とともにご紹介します。
モロッコの絶景は、きっとあなたの心とカメラに焼き付くことでしょう。
カスバ街道とは?
カスバ街道は、モロッコ中部の都市・ワルザザードからエルラシディアをつなぐ一大街道。
カスバはアラビア語で「砦」や「城塞」を意味し、この街道沿いには城塞化した集落が点在しています。
モロッコを南北に分断する「アトラス山脈」の南東部に位置し、サハラ地域や東西の通商が行き交っていた地域でもあります。
それではここから、私たちが見て感動した”カスバ街道周辺のおすすめの絶景スポット”をご紹介します!
①映える世界遺産「アイト・ベン・ハッドゥ集落」
カスバのひとつである「アイト・ベン・ハッドゥ集落」。
この集落は、17世紀に北アフリカの原住民・ベルベル人のハドゥ族によって築かれ、1987年に世界遺産に登録されました。
ハドゥ族は当時の都市で大きな権力を持っており、この集落は彼らのような支配者や有力者の身を守る目的でつくられたものです。
そのため、当時は集落への入口はひとつ(現在は複数あります)、迷路のように入り組む通路など敵の侵入を防ぐ工夫がされています。
しかし、近代化とともに多くの人はこの集落を離れ、川を挟んだ向かい側の新市街に移り住むようになりました。現在、この集落に住んでいるのは、ほんの数家族だけのようです。
集落の内部
集落内には、日干しレンガでつくられた居住スペースや食糧庫、礼拝堂があります。
建物の壁は分厚くつくられているため、砂漠の暑い気候でも室内は涼しく保てます。
また、この地域は雨が少ないにもかかわらず、排水溝も設けられているため雨が降った時の対策も万全でした。
ここの排水溝を見ると、南米旅で訪れたマチュピチュの緻密に設計された排水システムを思い出す…。興味のある方はぜひこちらの記事もご覧ください。
集落の頂上までは歩いて登るのですが、お土産屋さんが並んでいるため飽きずに楽しみながら登れます。
途中で現地のお母さんが作る、伝統的なベルベルピザもいただきましたよ〜
頂上から見る景色
頂上からの景色はとっても綺麗でした。
まるで、もののけ姫に登場する「たたら場」のような山。いや、丘…大地か?
大地の色も赤っぽい部分や緑っぽい部分などさまざまで美しい。
映画やドラマのロケ地としても有名
アイト・ベン・ハッドゥ集落は、映画やドラマのロケ地としても有名です。
例えば、名作映画の『アラビアのロレンス』や『グラディエーター』、最近のものだとテレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』などなど。
また、ラルク(L’Arc〜en〜Ciel)の楽曲『風の行方』のミュージックビデオにも登場しています!!
こんな風に、映画のワンシーンのような写真を撮ることもできちゃいます。
所要時間:1〜2時間(ガイドなしの場合)
営業時間:9:00〜18:00
入場料 :なし
●Point
私たちは、朝早くに訪れたので人も多くなくスムーズに回ることができました。
また、午前10時以降になると太陽が高くなり、陰影が弱くなります。そのためまだ太陽が低い早朝に行くのがおすすめです!!
②そびえ立つ断崖「トドラ峡谷」
目の前にドドンとそびえ立つ断崖が魅力の「トドラ峡谷」。
この峡谷はアトラス山脈の奥深くにあり、山の間を流れるトトラ川の水流が石灰岩を削り取ってつくられたものです。高さ(深さ)は400mを超えるため、絶壁の上の方は見ることができません。めちゃめちゃ大迫力ですが、写真ではこのスケールを伝えるのが難しい…。
ぜひ現地で、その壮大な景観を体感いただきたいです!
プチ豆知識:峡谷と渓谷はどう違う?
ところで、皆さんは峡谷と渓谷の違いをご存知でしょうか?
どちらも山と山の間に川が流れる「谷」を指しますが、それぞれは谷間の幅と深さによって使い分けられます。
峡谷は、渓谷よりも谷間の幅が狭く、深い谷のことを指します。渓谷は比較的平坦な地形が続くのに対して、峡谷は断面がV字形、両岸が険しい崖になっているのが特徴です。
みんな峡谷の間に集まっていたけど、さらに先に進んだところにある道路もかっこいい。
人も少なく写真映えするので、撮影にはもってこいです◎
ぜひ奥まで足をのばしてみることをおすすめします!
所要時間:10〜30分
営業時間:24時間
入場料 :なし
③ダデス渓谷の絶景ジグザグ道
ダデス渓谷の斜面にできたグネングネンのジグザグ道路。上から見下ろすと、激しい急カーブが連続していることがわかります。
そして、道路のまわりを見渡すと断崖絶壁の世界!!これはなかなか見られない景色…!
バイクで走っている人も多いです。大自然を感じながらツーリング、絶対気持ち良いだろうな。
さらに、まさかまさか!ラクダにも会うことができました。飼い主を待っているのか、ラクダは1ミリも動きませんでした。まるで忠犬ハチ公のようでした。
モンスターのような生態をもつラクダの愛らしい姿にギャップを感じてしまいました♪
ラクダの生態は以下の記事でご紹介しています。
所要時間:10〜30分
営業時間:24時間
入場料 :なし
④奇形すぎる渓谷「モンキーフィンガーキャニオン」
ダデス渓谷には「モンキーフィンガーキャニオン」と呼ばれるスポットもあります。
緑豊かなナツメヤシの木の奥に広がる巨大な岩。
丸みをおびた、脳みそのような白子のような岩肌が特徴的です。今までにみたことのない独特な形で、驚きと同時に少し笑っちゃいました!
これらは砂岩や石灰岩などが堆積してできている可能性が高いですが、形成における具体的な過程は今もわかっていません。
ちなみに、この「モンキーフィンガー」という名前は、川の中から手が出ているように見えることから名付けられたそうです。
所要時間:10〜30分(トレッキングする場合はもっとかかる)
営業時間:24時間
入場料 :なし
⑤オアシスに囲まれた城塞都市
ここはカスバ街道で見つけた名もなき絶景。日干しレンガでつくられた城塞都市の周りを緑豊かなオアシスが囲んでいました。
そしてアトラス山脈の荒涼とした岩肌が広がり、まるで風景画のような美しい景色を作り出していました。太陽の光が街に優しく差し込み、その輝きは一層際立ちます…。
砂漠地帯なのにこれほど豊かな緑が広がっているなんて…!モロッコ南部ならではの景色です!
所要時間:10〜30分
営業時間:24時間
入場料 :なし
⑥見晴らしの峠「ティジ・ヌティシェッカ」
「ティジ・ヌティシェッカ」は、アトラス山脈にある見晴らしの良い峠!標高は2,260mにも達します。
広い駐車場に車を停め、急勾配の道を登るとアトラス山脈の絶景を眺めることができました。
標高も高く風が強いため、体の芯まで冷えてしまうほど寒かったです。
駐車場の近くにはトイレもありますが、あまりガラがよくなかったので行かれる際は注意してくださいね!
所要時間:10〜30分(休憩で寄るといいと思います)
営業時間:24時間
入場料 :なし
車での観光ルート
これらの6つのスポットはすべて1日で回りました。
移動距離は614キロ、かかった時間はおよそ10時間。ルートにするとこんな感じです。
⑥見晴らしの峠「ティジ・ヌティシェッカ」
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①映える世界遺産「アイト・ベン・ハッドゥ集落」
↓
④奇形すぎる渓谷「モンキーフィンガーキャニオン」
↓
③ダデス渓谷の絶景ジグザグ道
↓
⑤オアシスに囲まれた城塞都市
↓
②そびえ立つ断崖「トドラ峡谷」
↓
⑥見晴らしの峠「ティジ・ヌティシェッカ」
それぞれの道中にも、名もなき絶景がたくさんあるので移動中も楽しめると思います!
モロッコの絶景スポットで、映え写真を撮ろう!
今回は、カスバ街道の絶景スポットを中心にご紹介しました!モロッコに行くなら、ぜひこれらの場所まで足をのばしてみてください。写真では伝えきれない迫力や感動が、きっとあなたを待っています♪
さらにポッドキャストでは、絶景を見た時の感動や移動中の車内の様子なども楽しく語っています。こちらもよかったら聞いてみてください。