パラオ随一の絶景が見られるジェリーフィッシュレイク。
「最近はクラゲが少ない」と聞いていたものの、湖の奥へ泳いでいくと、目の前には黄金色のクラゲがふわふわと漂う幻想的な世界が広がっていました!
クラゲと泳いで感じたことから、パラオの自然保護、そして最後に待っていた痛〜い日焼けまでお届けします!
パラオのジェリーフィッシュレイクとは?クラゲと泳ぐ湖

ジェリーフィッシュレイクは、パラオのロックアイランドにある海水湖です。
湖にはゴールデンジェリーフィッシュと呼ばれるクラゲが生息していて、クラゲと一緒にシュノーケリングできることで知られています。

パラオには数多くの海水湖がありますが、入水できるジェリーフィッシュレイクは限られており、この湖は現在も代表的なスポットのひとつです。湖はMecherchar島にあり、コロール中心部からボートで約45分の場所にあります。
ただし、ボートを降りたらすぐクラゲと泳げるわけではありません!
湖までは水着姿でプチ登山が必要。

ジェリーフィッシュレイクは島の内側にあるため、ボートを降りてから山道を歩いて湖へ向かいます。
私たちはダイビングの途中で立ち寄ったので、ウェットスーツにビーサンというスタイルで山道を登りました!
片道10〜15分ほどでしたが、濡れた状態で歩く山道は思ったより長く感じました。
足元も滑りやすいので慎重に進みます!
山を越えると、ようやく目の前に湖が現れます。
「クラゲがいない」はずが……想像以上の光景!
桟橋から水の中へ入り、シュノーケルとフィンを装着。
ここではスキューバダイビングは行わず、シュノーケルでクラゲを観察します。

※湖の深部には酸素のない層や硫化水素を含む水域があるため、コロール州政府もジェリーフィッシュレイクでのスキューバダイビングは禁止と案内しています。
湖の水は、海でダイビングしていたときよりずっと温かく感じました。
そして、目を凝らしながらゆっくり泳ぎ始めると……。
クラゲがいました!!

実はジェリーフィッシュレイクへ行く前、少し不安がありました。
現地では「最近はクラゲが少ない」という話を何度か聞いていたからです。
せっかく湖まで行っても、昔の写真のようなクラゲの大群は見られないかもしれない。数匹でも見られたらラッキー。それくらいの気持ちで湖へ入りました。
ところが、事前に聞いていた話から想像していたより、ちゃんとクラゲがいます。
まだ数匹しか見ていないのに、すでにめちゃくちゃ楽しい!!!

そんな調子で泳いでいると、先に進んでいたガイドから「もっと奥にたくさんいる」と教えてもらいました。
半信半疑のまま、フィンを動かして湖の奥へ。
すると、その先で景色が一変しました。
クラゲだらけの宇宙空間をシュノーケリング

気づけば、視界の中がクラゲだらけ!!
大小さまざまな黄金色のクラゲが、あちらこちらをふわふわと漂っています。
正確な数など、とても数えられません。

視界に入っているだけでも100匹近くいるのではないかと思ってしまうほどで、そのさらに奥にもクラゲが続いていました。
ふよん、ふよん。
ものすごくゆっくりしたリズムでクラゲが動いています。

右を見てもクラゲ。左を見てもクラゲ。
下にもクラゲがいて、水面近くにもクラゲ。
自分までゆっくり無重力空間を漂っているような感覚になってきました。

少し不思議な形をしたクラゲを眺めていると、小さな浮島がいくつも空中に浮かんでいるようにも見えてきます。私はラピュタ島みたいだなと思いながら眺めていました!
とにかく現実離れした世界。

「クラゲがほとんどいなかったらどうしよう」
そんな心配をしていたのが嘘のようです。これだけのクラゲの中を泳げるとは思っていませんでした!!
ジェリーフィッシュレイクのクラゲに毒はある?痛い?

ジェリーフィッシュレイクについて調べると、「ここのクラゲには毒がない」と紹介されていることがあります。
ところが、ふわふわ漂っているクラゲが偶然、唇のあたりにクラゲが当たったとき、「ピリッ」とした感覚がありました。
腕に触れたときにも、わずかな刺激を感じることがありました。もちろん、強い痛みではありません。それでも「完全に何も感じない」と思っていたので少し驚きました。
どうやら『完全に無毒』ってのが誤解らしい。動物性プランクトンを食べる毒針は、実は今もちゃんと持っています。天敵がいないから使う場面がないだけで、刺激もすごく弱いから、みんな気づかない。唇とか腕みたいな敏感な場所に当たった私たちは偶然気づいたってことみたい。
コロール州政府も、この湖に生息するゴールデンジェリーフィッシュを観光客が一緒に泳げる存在として紹介しています。
クラゲ数は激減している?
2025年には「行ってもほとんどクラゲがいない」と言われていたジェリーフィッシュレイク。
ところが、写真をご覧いただいたように、2026年に訪れたときにはたくさんのクラゲを見ることができました!
実はジェリーフィッシュレイクのクラゲは、いつ行っても同じ数がいるわけではありません。個体数が大きく増えたり減ったりするのが特徴で、過去にはエルニーニョに伴う水温上昇などの影響で、クラゲがほぼ姿を消すほど激減したこともあります。
ピークだった2005年ごろには、最大で約3,000万匹いたとされる一方、1998年や2016年には水温上昇などによって個体数が大幅に減少。
そして2025年には、なんと約5,600匹まで落ち込んだとされていました。そのため現地でも「行ってもほぼいない」と言われていたようですが、実際に2026年に訪れてみると、湖の奥には無数のクラゲが漂っていました。
水温上昇で個体数が大きく変動する湖
ジェリーフィッシュレイクは、周囲の海とは大きく環境が異なる閉鎖性の高い湖です。だからこそ独特の生態系が成立している一方で、水温や降水量などの環境変化による影響も受けます。

過去にもクラゲが激減し、その後再び増加するという変化を繰り返してきました。
この日の体験だけで湖全体の個体数が回復したとは言い切れないですが、それでも、「ほとんど見られないかもしれない」と思いながら訪れただけに、目の前を埋め尽くす黄金色のクラゲを見られた喜びは格別でした。
クラゲの足が以前より長くなっている?
写真を整理していて気になったことがありました。
数年前に撮影されたジェリーフィッシュレイクの写真と、この日撮ったクラゲを比べると、なんと足がとっても長いんです!!

実は、クラゲはクローンのように爆発的に増える生き物なんです。
もしエルニーニョ現象島で個体数がほとんどいなくなるほど減ったタイミングで、たまたま「足が長い」特徴を持つクラゲが多く生き残っていたとしたら…
誰もいなくなった湖を、その子孫だけが一気に埋め尽くす!
わずか数年で集団の見た目がガラッと変わることも、理屈の上ではあり得るんじゃないかって思いました。
そして、もしかすると毒性についても同じような変化が起きているのかもしれません。
ジェリーフィッシュレイクのクラゲは、昔から刺胞そのものは持っています。一方で、現地では「以前より刺激を感じるようになった」という体感の話もあり、最近は「毒あり注意」と書かれた看板もあります。
これも科学的に「毒性が強くなった」と確認されたわけではありませんが、湖の環境やクラゲの集団が変わるなかで、見た目だけでなく性質にも変化が起きている可能性を考えると面白い。
自然はずっと同じ姿をしているように見えて、実は短い期間でも大きく変わることがあるのかもしれません。
ジェリーフィッシュレイクで気をつけたいこと
①クラゲとの距離感

ジェリーフィッシュレイクで泳いでいると、クラゲとの距離は本当に近くなります。だからこそ、見る側の接し方が大切です。
現地では、一部の観光客がクラゲを水面から持ち上げたり、空中に投げたりして遊ぶことがあると聞きました。さらに、ツアー側が十分に注意しないケースもあるようで、ガイドたちも問題視しているそうです。
クラゲを乱暴に扱うことは、当然ながら避けるべきです。ここはクラゲに触れて遊ぶ場所ではなく、クラゲたちが暮らしている湖。
そっと同じ水の中を泳ぎ、こちらが少しだけお邪魔させてもらう。
そんな距離感で楽しむのが一番だと思います。
②有害成分を含む日焼け止めは使わない

パラオでは、海洋環境を守るために日焼け止めに厳しい規制があります。2020年からは、サンゴ礁への影響が懸念される特定成分を含む日焼け止めについて、持ち込みや輸入、販売、製造などが禁止されています。
私たちはダイビングをするときは、公式にOKとされる「サンゴに優しい」「海に優しい」と書かれたラベルの日焼け止めを使用しています。
ただ、ここが難しいところ。
私たちが使っているようなミネラル系の日焼け止めであっても、成分によっては海の生きものや共生藻への影響が指摘されています。つまり、「リーフセーフ」と書かれているから絶対に環境への影響がない、とは言えないようです。
だからといって、日差しが強烈なパラオで日焼け止めをまったく使わないのも現実的ではありません。
そこで大切なのが、まずはラッシュガードなどでできるだけ肌を覆うこと!
肌が覆われていれば、その部分には日焼け止めを塗らなくて済みます。結果として使用する日焼け止めの量を減らすことができ、それだけ海やクラゲなどの生きものへの負担も抑えやすくなります。
パラオの自然を楽しむなら、きれいな自然を見るだけではなく、その環境をできるだけ傷つけない方法で遊ぶことも大切。人間の肌も守りながら、海や湖の生きものにもできるだけ優しい方法を選んでいきたいですね。
水面に浮かぶシュノーケリングは日焼けに注意
ジェリーフィッシュレイクを思いっきり楽しんで宿へ戻り、シャワーを浴びたり翌日の準備をしたりしていました。
すると、だんだん足首が痛くなってきて足首を見てみると……。

真っ赤!!
くっきり色が分かれ、赤い靴下を履いているような状態になっていました。
しかも、時間が経つにつれてヒリヒリしてきます。

原因として思い当たったのが、ジェリーフィッシュレイクでのシュノーケリングでした。
クラゲを見るため、この日は湖の水面を1時間近く泳いでいました。しかも時間帯は太陽が高い日中。
シュノーケリング中は基本的にうつ伏せです。
つまり、足首の後ろ側はずっと上を向いた状態。

足首だけが、長時間むき出しになってしまいました。
ダイビングでは水中へ潜る時間が長いため、それほど意識していませんでしたが、水面近くに浮かび続けるシュノーケリングは日焼けへの注意がかなり必要です!
クラゲに夢中になっていると、1時間なんてあっという間。その間も太陽は容赦なく降り注いでいます。
特に、手首・足首・首はラッシュガードやダイビングスーツが届かず肌が剥き出しになりやすいです。できれば手袋、靴下、フードをかぶって肌を完全に覆うことをおすすめします!!

ジェリーフィッシュレイクで目の前いっぱいに広がった、黄金色のクラゲたち。
パラオで見た景色の中でも、かなり幻想的で印象に残る体験になりました!!
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