朝5時、炊きたてのご飯の湯気が立つキッチンで、鮭フライを揚げ始めました!
前日の疲労で諦めた自炊を取り返すように、卵焼き、のり、おかかまで詰めて本気のお弁当を完成させます。
ところが料理が終わったあと、スーパーで買った大量のバナナが思わぬ展開を巻き起こす!?
パラオで朝5時からのり弁作り
パラオでどうしてもやってみたかったことのひとつ。それが、海外でのり弁を作って秘境に持っていくことでした。
以前オーストラリアを旅したとき、海辺の宿でお弁当を作って持ち出したことがあります。海外を旅していると外食が続きがちですが、そんな中で食べる手作りのお弁当が想像以上に美味しかったんです。
「また海の近くに泊まることがあったら、お弁当を作りたい」
そう思っていたことが、パラオで実現しました。
この日は朝5時起き。
目を覚ましてからほとんど間を置かず、まだ薄暗いうちからキッチンに立ちました!

炊飯器からは湯気が立ち、ご飯は着々と炊き上がっていく。だし巻き卵も作り終え、あとは今回のお弁当の主役、鮭フライです。
朝5時とは思えないほどキッチンだけが活気づいていました。
海外のスーパーで集めたのり弁の材料
材料は前日の夜、パラオのスーパーで買い集めていました!
ところが、スーパーへ行った時間が遅かったこともあり、手頃な魚はほとんど残っていませんでした。売り場を見て回った末に選んだのが、少し値段の張る生鮭です。

本当は前日の夜に鮭フライまで作り、朝はお弁当箱に詰めるだけにする予定でした。ところが一日遊び回って完全に力尽き、夜はラーメンを食べてそのまま終了…

結果として、鮭フライ作りまで朝に持ち越されました。
その分、この日の朝は気合い十分です!!
生鮭を見ると脂がしっかり乗っていて、フライにしたらかなり美味しそう。
ただし、ひとつ予想外だったのがウロコでした。
皮にびっしりとウロコが残っていて、取るたびにキッチンのあちこちへ飛んでいきます。
魚の下処理をしたあとに掃除までしなければならないことを考えると、魚屋さんでウロコを取ってもらいたくなる気持ちがよく分かりました……。
さらに包丁の切れ味もあまり良くありません。
鮭の皮が思った以上に硬く、包丁ではなかなか切れない。そこで皮と身を分けてみると、今度は驚くほど簡単に切れました。
海外の宿にある調理器具だけで料理する。このちょっとした不便さも、自炊旅の面白いところです。
鮭フライを揚げる

下処理が終わったら、いよいよ鮭フライ作りです!
生鮭に小麦粉をまとわせ、卵にくぐらせ、最後にパン粉をつけていきます。身がかなり柔らかく、持ち上げるだけでも崩れそうになるほど繊細です。

衣をつけ終えた鮭を、温めた油の中へ。
ジュワッと大きな音がして、一気にキッチンへ香ばしい匂いが広がりました!

パチパチと油が弾け、パン粉が少しずつ狐色に変わっていきます。お弁当に入れて持ち歩くため、中心までしっかり火が通るように揚げました。
油から引き上げてみると、表面はきれいな狐色。見るからにサクサクでした!!朝食としてその場で食べてしまいたくなる気持ちを抑えながら、お弁当用に確保しました。
鮭の皮まで揚げたらキッチンが大変なことに
鮭フライを作る途中で、身からきれいに外した皮が残りました。
そのまま捨ててしまうのはもったいない。
そこで、鮭の皮も揚げてカリカリにしてみることにしました。
ところが、これが想像以上に大変でした。
皮を油に入れた途端、
バチバチバチッ!!
猛烈に油が跳ね始めます。
おそらく皮に残っていた水分の拭き取りが足りなかったのでしょう。
鮭の皮は熱が入るにつれてクルクルと丸まり、油はその後もしばらく跳ね続けます。
慌てて火を弱め、じっくり揚げることにしました。
最終的にはしっかりカリカリになり、その場で試食。
これが美味しい!
パリッとした食感で、まるでスナックのようです。
パラオは湿度が高く、旅の途中で食べたポテトチップスもしっとりしていることがありました。そんな環境だったこともあり、久しぶりに味わった「カリカリ」「パリパリ」という食感が必要以上に美味しく感じます。
鮭フライののり弁が完成!
すべてのおかずがそろったら、いよいよお弁当箱へ詰めていきます。

まずはご飯。
その上におかかとのりを敷き、主役の鮭フライをどんと載せます。

さらにタルタルソースをかけ、だし巻き卵、トマト、レタスを添えました。ごまも散らして完成です。
海外で作ったとは思えないほど、しっかりしたのり弁になりました!!

茶色くなりがちなお弁当ですが、卵の黄色、トマトの赤、レタスの緑が入ったことで、見た目もかなり華やかです。

今すぐ食べたいところですが、せっかくパラオで作ったお弁当です。食べるなら大好きな自然の中がいい!
あとは、こののり弁を持って出発するだけです。
パラオで買ったバナナが生で食べられない?
前日にスーパーでバナナを一房買っていました。

ところが夜中、お腹が空いて一本食べようとすると、なぜか皮がまったく剥けません。
普通のバナナとは明らかに違います。
仕方なく包丁で皮を剥ぎ、ひとかけら食べてみると……とにかく渋い。
甘いバナナを想像していた口に飛び込んできたのは、ザラザラとした舌触りと強いえぐみでした。
感覚としては、生のジャガイモをかじったときにかなり近い。
調べてみると、どうやらスーパーで買ったのは、そのまま食べるデザート用バナナではなく、加熱して食べることの多い調理用バナナでした。

プランテンなどに代表される調理用バナナは、世界の熱帯地域で主食やおかずとして利用されています。
調理用バナナは生で食べると危険?
調理用バナナだからといって、生で食べること自体が危険というわけではありません。ただ、今回食べたような青く未熟な調理用バナナは、加熱して食べるのが一般的です。
「生のジャガイモを食べたような感じ」と思ったのですが、これはかなり的を射ていました。
プランテンなどの未熟な調理用バナナは、甘いバナナに比べて糖分が少なく、デンプンを多く含んでいます。特に多いのが、レジスタントスターチと呼ばれる消化されにくいデンプンです。
レジスタントスターチは小腸で消化・吸収されにくく、大腸まで届いて腸内細菌によって発酵されます。決して「体に悪い成分」ではなく、食物繊維のような働きが注目されている成分ですが、一度にたくさん摂ると、人によってはガスやお腹の張りにつながることがあります。
そして、生で食べたときに感じた「えぐみ」「ザラザラした舌触り」「渋さ」には、未熟な果実に多いポリフェノール類やタンニンなども関係しています。タンニンには口の中のタンパク質と結びついて、キュッと乾くような独特の渋みを感じさせる性質があります。
つまり、「生で食べたら毒」というより、「未熟な調理用バナナはデンプンが多く、硬くて渋いので、そのまま食べるのにはあまり向いていない」という理解が近そうです。
油で揚げると芋のような食感に
薄く切った調理用バナナを、そのまま油へ入れてみます。鮭フライのような衣はないため、油の音も少し違います。

ジュワジュワというより、プクプク。
表面が少し色づいたところで取り出し、食べてみました!
すると、あれほど食べにくかったバナナが驚くほど変化しています。食感は完全に芋です。
ホクホクというよりは、少しねっとり。バナナらしい強い甘さはほとんどなく、味もかなり淡白です。塩を振ればおかずやスナックになりそうですし、砂糖やハチミツを合わせれば甘いおやつにもなりそう。
「なぜ海外ではバナナをわざわざ揚げるんだろう?」以前マダガスカルを旅したときには、そんなことを考えていました。ところが、自分たちで調理用バナナを買ってみて、その理由がようやく分かりました。
バナナなら何でも、そのまま皮を剥いて食べるものではないんですね。
▽この日の出来事について話しているポッドキャストはこちら
詳細な情報は執筆中ですのでお待ちください!
旅の情報など、ご質問のある方は[お便りフォーム]よりご連絡ください!