南米アンデス旅23日目はトレッキングの聖地「69湖(Laguna69)」へ
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南米アンデス旅23日目も、昨日に引き続きトレッキングDAYです!今日はずっと楽しみにしていた69湖(Laguna69)に挑戦します。標高約3,800mの場所からスタートし、総距離14km、高低差800mのトレッキングです。高山病のリスクも高いため、yanakijiとしてもこの南米旅の山場の1つとして考えていました。事前に口コミを見ていると「人生で1番辛かった」「もう行きたくない(でも行く価値はある)」といった辛そうな口コミも多かったので心配していましたが…私たちにとっては最高の1日でした!!
69湖(Laguna69)とは?
69湖(Laguna69)は、DAY22の記事でご紹介したワスカラン国立公園にあるラグーンの1つです。
ラグーンとは川や海とは切り離された孤立した湖のこと。世界遺産にもなっているワスカラン国立公園には400以上のラグーンが存在しますが、その中でも69湖はトレッキングの聖地として有名です。
標高4,580mの場所に広がるターコイズブルーの美しい景色…。
ちなみに、「69湖」と言う名前は、世界遺産登録時にこの周辺のラグーンをリスト化する際に割り当てられた番号からきているのだそう。
いざ!69湖(Laguna69)のトレッキングへ挑戦
04:30-5:45 朝、出発準備
4時半に起きて準備開始!過酷なトレッキングに備えるため昨日は10時半ごろに寝ました◎
そのおかげで体調も万全だし、お互い時間を気にしていた(国立公園の閉門までに下山しなければいけないため早め早めで行動したい)のもあってかなり余裕を持って支度できました。
やなぎーがお昼ごはんの準備をしている間に、きじーが車を取りに駐車場へ。駐車場の従業員は「4時に門を開ける」と言っていたのに、まだ開いておらず…。少しでも時間を無駄にしたくないので、自力で門を開けてなんとか車を出すことができました。
宿まで戻り、2人で朝ごはんを食べます!お昼用に炊いたご飯が余ったので、ナスの煮浸しをのっけたご飯と目玉焼きを食べました。美味しかった〜
05:45-07:30 登山口まで移動
まだ日が出ていない(日の出は6時50分ごろ)真っ暗闇の中、車を走らせます。69湖の登山口は、ワスカラン国立公園の中ではユンガイの宿から最も近い場所にあります。そのため、宿を出発して10分ほどで山道に入ることができました。
ここからがやばい!!出だしで車がスタックしそうになりましたが何とか脱出…その後も信じられないほど細い道が続きます。しかも真っ暗なので手探り状態で進むしかない。崖に落ちたらまず助からないし、アクセルとブレーキの使い分けが難しい…もうめちゃめちゃ怖いです。昨日も厳しい道でしたが今日はさらに運転スキルが必要。もう二度と通りたくないと思う道でした(帰りも通ることになるのですが…)。
ただ、そんな難関の道は全体の1/4ほどだけでした!残りの3/4もオフロードですが、道幅が広く道路状況が良く運転しやすいです。私たちはユンガイから来たので最悪の細道を通らなきゃでしたが、ワラスからだと道幅が広い道路を通ってくることができると思います!
7時前に国立公園の入り口に到着!7時オープンと聞いていたのですが、すぐにオフィスで入園料を支払うことができました◎
ただ入園料を支払った後、ゲートを開けてくれると言っていたのに全然開けてくれない。待ちかねてきじーが開けることに。
無事ゲートを通り、7時15分ごろ69湖の駐車場に到着!駐車場に着いた時は結構寒いなと思いました。
国立公園内の道も綺麗に整備されていて、登山口の近くにはトイレもあります。
07:30-11:00 登りルート(かかった時間:3時間半)
登りは前半後半に区切るなら、滝に向かって歩いていく前半戦と怒涛の追い込みの後半戦があります。まずは前半戦の感想から!
<登りルート前半戦>
登りはじめはまだ薄暗く、寒いので手袋をはめます。
最初の1時間は道が綺麗なのでかなり登りやすいです。50分間ぶっ通しで進むことができました。
この頃には日が昇りきっており、長袖1枚とフリースでちょうどいいくらい。
ちょっと汗ばむときもあるかな〜という程度です。山頂まで残り5km。
その後も比較的歩きやすいのですが、標高が高いので息切れはします。
だけど、周りに広がる滝や山がとても綺麗で楽しいです!
色とりどりのお花が咲きほこり、小鳥もチュンチュン鳴いていて素敵な空間。
牛もたくさんいました。目の前に突然現れるのでびっくりしますが笑
こんな感じなので楽しみながら登ることができました◎
前半戦の終わりは「ラゴ」という小さな湖です。ラゴの手前30分〜1時間は、急坂な山道が続きます。めちゃめちゃしんどい…。前半戦は3~4分の休憩を5回くらいとりつつ、ラゴに到着〜!!
<登りルートの後半戦>
後半戦スタート!
ラゴを過ぎると、まるでラピュタのようなファンタジーな世界が広がります。もうほんと、そのまんまラピュタで大興奮。
目の前はラピュタの世界で、少し顔を上げると氷河の山、辺りを見回すと面白い植物も…
こんなの贅沢すぎます。さらに、ビスカッチャも登場!日向ぼっこしてて可愛い〜
ラピュタっぽいところを過ぎると山頂まで残り1キロ。
あと少しで着くはずなんだけど、ここからが大変…最後の500mがほんと死ぬほどつらいです…。高山病にはなっていないのだけど心臓がバクバク…体が鉛のように重く…3歩進んだらもう休みたいと思うほどでした。
最後は数歩進んだら休憩をとってなんとか登頂!!かなりつらいですが、ゆっくり休み休み行けば登れる!と自信になりました◎ たまに勇者のようにスタスタ歩いていく現地の人とかいたりして驚愕です。
11:00-12:30 山頂に到着!
ゴール間近、信じられないほど美しい水色のものが見えました。これが69湖!!
遠くて水たまりのような小ささですが、それでも圧倒的な水色に一気にテンションが上がりますっ!早く見たい!!これまでの疲れが軽くなり、最後の数歩メートルをウキウキ気分で進みます。
そう、私たちはこれが見たかったんだ!!!努力が報われる瞬間です!近づいてもどこまでもブルーが広がり、これまで見てきたものの中で1番綺麗…。
山頂は4,604mです!!
目の前には標高6,112メートルのチャクララフ山の南壁が広がります。
そして私たちが到着してすぐにチャクララフ山の山頂付近で軽い雪崩が起こりましたっ!!何か音がするなあと思ったら雪崩だったのです。数分で落ち着きましたがびっくりしました。
スタート時間が早かったこともあって69湖にはまだ3人ほどしかいなかったです。人がいないと静かな空気でこの絶景を堪能できるので11時到着を目指すといいと思います。
お昼ごはんは綺麗なターコイズブルーの景色の前でいただきます。持ってきたおにぎりとアマノフーズのお味噌汁を食べました。きじーが「蟹汁」で、やなぎーが「豚汁」だったけど、今までの味噌汁で1番美味しかった…!!!
頂上には1時間半ほど滞在。ちなみに、事前情報では「頂上はめっちゃ寒い」と聞いていたのですが、私たちはそんなに寒いなとは思いませんでした。風があまり吹いてなかったからかなぁ…。
12:30-15:00 下りルート(かかった時間:2時間半)
頂上もゆっくり楽しみ下山スタート。
最初は太ももがパンパンに腫れてる感じで少し心配していましたが、ポカリ飲んだらみるみる回復!!アミノ酸ってほんとすごい…。
下りは長いですが、普通のペースで行けば余裕だと思います。登頂できた人ならなおさら!
登りは暗くて気づかなかったのですが、珍しい植物も生えてました。
でもでも、下りルートには昨日私たちを苦しめたアイツが…そう刺しバエです。昨日と比べ物にならないくらいたくさんいて、刺しバエがずっと付き纏って苦痛でした。早く刺しバエから逃れたくてほぼノンストップで進みました。立ち止まると、刺しバエがすぐに寄ってくるので全然休憩する気になれない!!
行きとは違い、太陽がピカピカと大地に当たりとても綺麗だったのだけど、刺しバエのせいで満足に見れないとは!悔しい…!ちなみに、半袖の人もいましたが日差しが強く、虫もいるので長袖を着ることをおすすめします。
無事に登山口まで到着。
登りから下りまで多くの人とすれ違いましたが、高山病になってフラフラ歩いている人もいました。やっぱりこまめに休憩を取るのが重要みたいなので、余裕を持って朝早めに出発することをおすすめします。
宿へ帰宅!ドッと疲労が押し寄せる…
帰宅もきじーの運転。きじーはサングラスを紛失中なので、やなぎーのサングラスを借りて運転しました。やなぎーのサングラスはかなり茶色が強く、景色が全部夕日に見えます笑
南米はどこも日差しが強烈なので茶色味が強いサングラスが良いかも。きじーはサングラスの効果で夕日に見える景色に大興奮!!
朝通った極細道もやはり通るのですが、明るい時に見るとより恐ろしい!ほんととんでもない道です。
なんとか宿に無事到着〜!宿についた途端、疲れがドッと押し寄せてきました。少し仮眠しようと横になりますが、なかなか起き上がれない…。山にいるときはアドレナリンが出ててあまり気づかなかったですが相当疲れていたみたいです。
それでもご飯は食べなきゃ… としんどい体を叩き起こし晩ごはんづくり。ミートソースパスタと、エビとアスパラのエビマヨチリを食べました。
今日はほんと最高の1日でした。ご飯もちゃんと食べれてよかった〜
2023.07.18