世界遺産クスコの街歩き!超絶精巧なクスコ大聖堂や太陽の神殿に身震い
DAY41

世界遺産クスコの街歩き!超絶精巧なクスコ大聖堂や太陽の神殿に身震い

ペルー

南米アンデス旅41日目は世界遺産クスコの街歩き

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昨日マヌーから帰ってきてだいぶ疲れも溜まっていたので、昨夜はいつもより早く寝て今日はのんびりゆったりスタートです。

宿でのんびり準備

今日は午後からクスコの街を散策する予定です!
起床後、まずは溜まった洗濯物を屋上に干しました。その後は各々の時間を過ごしたり、お昼ごはんの準備をしたり。

お昼ごはんは、ナスと玉ねぎ少々、サラミを使ったケチャップパスタを作りました。

5日間のジャングル帰りで食材が全くなかったため、駄菓子のサラミを投入してみたのですが…残念なことにサラミの味がほとんどしない…。もう少し味が広がってくれると期待していたのでちょっとがっかりでした。

クスコの街を散策

お昼ごはんを食べたあと、Uberを使ってクスコの街へ向かいました!

今日はクスコを代表する4つの名所「コリカンチャ/太陽の神殿」、「アルマス広場」、「クスコ大聖堂」、「12角の石」を訪れます。

これらのスポットの感想の前に、まずはインカ帝国の首都として繁栄した「クスコ」について少しご説明します!

クスコとは?

クスコは標高3,400mの高地に位置する、歴史と文化が豊かに残る古都です。日本で言えば京都のような場所!1983年にクスコの街全体が世界遺産に登録されました。「クスコ」は、原住民の言葉であるケチュア語で“へそ”を意味し、その文字通り世界のおへそ(中心)を表しているのだそうです。

約200年続いたインカ帝国は、スペインに侵略され終わりを迎えます。そのような歴史から、現在では一部でインカ時代の遺跡が残る一方、スペイン植民地時代のコロニアル調の街並みも多く見られます。

スペイン人の侵略者「フランシスコ・ピサロ」がインカ帝国に到着したのは1532年。帝国の繁栄ぶりを聞きつけたピサロは、黄金を求めて帝国を襲撃しました。クスコの宮殿から金銀財宝をかっさらい、財宝の隠し場所を見つけるために建物を破壊し回りました。伝えられるところによれば、総重量6トンもの金を略奪したと言われています。

コリカンチャ/太陽の神殿(サント・ドミンゴ教会)

インカ時代の「コリカンチャ/太陽の神殿」が土台として使われているこの場所には、現在「サント・ドミンゴ教会」が建っています。

太陽の神殿は、クスコの初代国王「マンコ・カパック」によって1200年に建設が始まり、その後、インカの9代目皇帝「パチャクテク」が、黄金をふんだんに使って改築しました。マンコ・カパックの時代には「インティカンチャ(太陽の神殿)」と呼ばれていた神殿も、パチャクテクの時代には「コリカンチャ(黄金の神殿)」と呼ばれるようになりました。

スペイン人による略奪の影響で、現在残っているのは石組みの遺跡のみ。外から見ると、美しい曲線を描くインカ時代の石壁とコロニアル建築の建物が印象的です。そう、ここはインカ文化とスペイン文化が融合した興味深い場所なのです!

チケットを買って入場

ここは、「コリカンチャ/太陽の神殿」の正面入り口。

入り口を通ってすぐの場所にあるチケット売り場でチケットを買って神殿内に入場します。
入場料は1人あたり15ソル。

アーチ型の回廊をくぐり…

まず初めに辿り着いたのは中庭です。

中庭と、中庭を囲むように配置された神殿

中庭を囲むように造られた回廊には、豪華な宗教画が飾られています。

回廊の周囲にあるこの石組みは“剃刀の刃1枚も通さない”とされるインカの石組み!

コリカンチャ/太陽の神殿には、中庭を囲むように配置された「太陽・月・星・雷・虹」の神殿と、犠牲の部屋があります。この部屋の中央に置かれているのは生贄を置く台。
壁に造られた台形型の凹みには、黄金の神像を設置していたと言われています。

さらに興味深いのが「虹の神殿」にある飾り窓。像を置く凹みと同じ形をしていますが、覗いてみると隣の「犠牲の部屋」の窓、もう1つ隣の「雷の神殿」の窓と3つの窓が全く同じ形、高さで造られていることが分かります。ここでもインカ人の技術力の高さが伺えます。

虹の神殿にはもう1つポイントが!ここの壁には、インカの石組みで使われている中で最も小さな石があります。わかりますか?きじーの指先にあるこの約1cm角の石です。
欠けた部分を補修したものなのか詳しいことは分かりませんが、この細かい作業…本当に素晴らしいですよね。

神殿内の大きな部屋には、インカの世界観を描かれた金板(レプリカ)が設置されています。
インカでは世界は三層に分かれているとされており、「コンドルが守る天上の世界」「ピューマが守る地上の世界」「蛇が守る地下の世界」の3つの世界が描かれているそうです。

ちなみに、インカの時代にはこのような黄金が多くありましたが、冒頭の「クスコとは?」で少しご紹介した通り、スペイン人の侵略者「フランシスコ・ピサロ」によって奪われてしまいました。

教会の中

教会内は多くの宗教画が飾られており豪華な造り。中央にある主祭壇には9人の聖人が配置されています。

塔の上(追加有料エリア)

塔の上には、さらに5ソルを支払うと登れます。この階段を登ると…

目の前に広がるクスコの街並み。

大きな鐘もありました。

教会裏手側にある庭と、庭から見える山

街の奥に見える山の斜面には、向かって左側に「VIVA EL PERU(ペルー万歳)」の文字、右側にペルーの国章が描かれています。

アルマス広場

次に訪れたのは、サント・ドミンゴ教会から歩いて10分ほどの場所にある「アルマス広場」。ここはクスコの中心となる広場です!

観光地ということもあって、広場にいるアルパカの毛並みもとても美しく手入れされています。ちょうど何かのお祭りが行われているタイミングで、広場はものすごく多くの人で賑わっていました。

広場の中央にある噴水の上に立つ像は、インカ帝国9代目皇帝の「パチャクテク」。
インカ帝国はパチャクテクの時代に領土を飛躍的に広げたこともあり、クスコの中心に像が設置されるほど多くの人に支持されていたようです。マチュピチュやオリャタイタンボの建設者として信じられている人物でもあります。

そんなパチャクテクですが、正式な王位継承者ではありませんでした。当初は異母弟が正統な後継者とされていましたが、インカ帝国の大敵であるチャンカ族がクスコに侵入してきた際に、パチャクテクは軍を指揮し大きな勝利を収めました。この戦いでの功績により、父(先帝)からの承認と臣民の支持を受け、結果的に後継者として認められたのです。

戦いだけでなく政治においてもカリスマ性を発揮したパチャクテク。大きな支持を得たのも頷けます。

クスコ大聖堂

続いて訪れたのは、アルマス広場から歩いてわずか2分ほどの場所にある「クスコ大聖堂(カテドラル)」。

もともと、この場所には「キスワルカンチャ」と呼ばれるインカの神殿がありました。しかし、スペイン人の侵略者が占領したことで、この神殿はカトリック教会に改築されてしまいます。
私たちが明日訪れる予定の「サクサイワマン」から石を運び出し、その石を使って神殿の上に教会を建設しました。侵略者たちは、当時のインカで信仰されていた宗教を根絶することを目的としており、建設には多くのインカ人が労働者として使われたと言われています。
※追記:サクサイワマン遺跡については、DAY42「インカの技術が集結、サクサイワマン遺跡!4〜5mを超える巨大岩が立ち並ぶ」で記載しています。もし良かったらご覧ください!

教会の建設は1559年から始まり1654年に完成。その時間はおよそ100年…!相当の時間がかかっていることもあり、素晴らしい建築物でした◎

チケットを購入して中に入ります!1人あたり40ソルで回ることができます。
大聖堂内は撮影NGのため、ここからは写真がありません。

大聖堂は、当時のスペインで広く流行していたゴシック・ルネッサンス様式の建築で造られています。
大聖堂内には多くの絵画が飾られていますが、最も有名なのはマルコス・サパタが描いた「最後の晩餐」。面白いのはこの晩餐で出てくる食べ物が、アンデス地方で食べられているモルモット「クイ」であるところ。現地の人たちにとっては誕生日や記念日などの特別な日に食べるご馳走で、一般家庭の台所で食用として飼育されているようです。

さらに、大聖堂の塔には南米最大と言われる大きな鐘があります。その大きさはなんと!高さ2,15m、重さ5,980kgという信じられない大きさ。6トンの鐘なんて恐ろしい…。

大聖堂の横に併設されている「トリオンフォ教会」も見逃せない建築物です!トリオンフォ教会はクスコで最も古い教会で1536年に建てられました。天井は高さ20~30mほどあり、表情豊かなイエス・キリストや群衆が描かれています。迫力があり飲み込まれるような怖さでした。

12角の石

最後は、クスコ大聖堂から歩いて5分ほどの場所にある「12角の石」に訪れました。

12角の石があるのは「アトゥン・ルミヨク通り」と呼ばれる場所。「12角の石」という名の通り、12角形に切り取られた石を使って組み立てられています。こんなにも複雑な形であるにも関わらず、まるでパズルのように隙間なく美しく繋ぎ合わされるのです。

現在でもこの石組みを再現するのは難しいとも言われており、インカ人の技術力の高さを物語っているます。直線だけでなく曲線も使われているのに、なぜか上手く結合している不思議…!!!

さらに、広場の南東に続く「ロレト通り」では“剃刀の刃も通さない”と言われるインカの石組みが200m(これはクスコに残る石組みの中で最も長い!)にも渡って続いています。

ペルーは日本と同じく地震の多い国です。幾度の地震の中で、スペイン人たちが造った建造物は多くが崩壊してしまったのに対し、インカの石組みで造られた建造物は崩れなかったのだとか。

食材を買って帰宅!晩ごはんはシーフードトマトカレー

クスコの街を大満足で楽しんだあとは、Uberで宿の近くにあるリアルプラザへ!

リアルプラザは大型のショッピングモール!そこにあるスーパーに立ち寄って食材を調達しました。

調達した食材を使って、晩ごはんにはシーフードトマトカレーを作りました。

あっさり美味しい仕上がりに満足◎
ただ、私たちが滞在しているこの場所は3,000mを超える高地ということもあり、ふっくらお米はたけないし、食材も熱が通るのがめちゃくちゃ遅いです。

沸点が低いためか不思議な現象も…。
芋を茹でるため、鍋にたっぷりの水を沸騰させたあと、芋を入れて蓋して5分ほど放置していたのですが…5分後に様子を見にいくと、なんと…鍋の中の水が跡形もなく消えており、焦げる寸前の状態になっていました…。今まで経験したことのない不可解な現象にプチパニック。

料理をするにも色々調整が必要そうです。

2023.08.24

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