極寒のネコ科動物!ボブキャット・ピューマ・カナダオオヤマネコの生態を学ぶ

極寒のネコ科動物!ボブキャット・ピューマ・カナダオオヤマネコの生態を学ぶ

今日のテーマは「極寒のネコ科動物」

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今回は極寒地域に生息するネコ科動物の特集をお届けします!

ご紹介するのは、ボブキャット・ピューマ・カナダオオヤマネコの3種類!ネコは寒さに弱い、なんて言われているけど、この子たちは-30℃まで気温が下がるような極寒地域で暮らしています。

早速その生態を見ていきましょう!

ボブキャット

まず最初の動物はボブキャット!学名は「Lynx Rufus」で、”Lynx”にはオオヤマネコ、”Rufus”には赤みがかったという意味があります。英語では「Bobcat」に加えて「Red Lynx」、日本語では「アカオオヤマネコ」と呼ばれることもあります。

データでみるボブキャット

種属哺乳網食肉目 ネコ科 オオヤマネコ属
体長65〜105cm
体重4.1〜15.3kg
生息地カナダ南部、アメリカ北部、メキシコ北東
個体数約72万5,000頭

eduardtowsによるPixabayからの画像

eduardtowsによるPixabayからの画像
種属哺乳網食肉目 ネコ科 オオヤマネコ属
体長65〜105cm
体重4.1〜15.3kg
生息地カナダ南部、アメリカ北部、メキシコ北東
個体数約72万5,000頭

体の大きさは、家で飼われている一般的なネコの約2〜3倍!分類上、同じ種族であるオオヤマネコは体長150cmになるとも言われているので、オオヤマネコ属の中では中型に分類されます。

三角形の耳の先端の黒く短いふさ毛、長く生えた頬毛もボブキャットの特徴です。

ここでふさ毛についてプチ解説!「リンクスティップ」とも呼ばれるふさ毛。狩りの時にはアンテナのような役割をし、獲物の微妙な動きを感じとったり、音や風にも敏感に反応したりと、 ヒゲと同じくらい大事な役割をもちます!うっかり、このふさ毛を切ってしまうと狩猟能力が落ちてしまうそうです…。

ボブキャットの顔つきはシュッと凛々しいですが、しっぽが極端に短く丸々とした体格をしています!ちょこんと短いしっぽがとても可愛らしい…!

ボブキャット
UnsplashZdeněk Macháčekが撮影した写真  

既にお気づきかもしれませんが、”ボブキャット”という名前は、その身体的な特徴からきています。Bobtail(ボブテイル)つまり「しっぽの短い」という単語と、Cat(猫)を足し合わせてできた名前なのです!

また、個体数が多いことでも知られており、北アメリカに生息するネコ科の在来種で最多と言われています!分布域も広く、南はメキシコ、北はブリティッシュコロンビア州と広範囲に生息します。

身体能力に優れている!

ボブキャットは、身体能力に優れていることも特徴のひとつです!ネコ科の中では、比較的長時間走ることができ、木登りや泳ぎも上手にこなす器用なタイプです。この体格でありながら、3mの距離をジャンプすることもできます。普段は、主にアナウサギや齧歯類の小動物、鳥や魚などを食べる暮らしをしていますが、時にはこの身体能力を活かして、自分よりもずっとずっと大きいシカやヒツジなどの獲物を仕留めたりもします!待ち伏せしてガッと獲物に襲いかかるタイブの捕食者なので、周囲にまぎれ込める模様をしています。

UnsplashChandler Cruttendenが撮影した写真

性格面では、他のネコ科と同様に警戒心が強く、特に身の危険を感じた時や飢えている時はひどく獰猛になる傾向があるようです。そのため、荒々しい性格と言われていたりもします。

適応力で逞しく繁栄してきた!

ボブキャットは夜行性でうっそうとした密林を好みます。狩りをしていない時は、低木の茂みや、木にできた洞穴、岩の裂け目などにある隠れ家でひっそりと暮らします。

しかし、沼地や山岳地、砂漠でも体を隠すところさえあれば生き延びることができる、と言われるほど逞しくもあります!そのような適応力の高さから、北アメリカに生息するネコ科の在来種で最多の個体数と言われるまでに繁栄しました。

David MarkによるPixabayからの画像

ほかの大半のネコ科と同じく、12月から4月にかけての繁殖期以外は単独で行動します。
妊娠期間は約2ヵ月、1度に3頭前後の子どもを産みます。子どもは生後8ヵ月まで親のもとで暮らし、その後は独り立ちです。

Jaclyn WildcatによるPixabayからの画像

このような暮らしなので普段は人目に触れることはほとんどありません。ただし、食べ物が少なくなる冬は、日中も行動するようになり姿が見られることもあるのだとか。

ピューマ

続いてピューマ!学名は「Puma Concolor」で、英名では一般的に「Couger」と言います。

その他にも、ライオンのメスに似ていることからアメリカライオンやマウンテンライオンと呼ばれたり、また南アメリカ〜北アメリカと広い地域に生息していることもあり、その呼び名は40を超えると言われています。

データでみるピューマ

種属哺乳網食肉目 ネコ科 ピューマ属
体長100〜190cm
体重35〜110kg
生息地南アメリカ〜北アメリカ
個体数〜約50.000頭

RalphによるPixabayからの画像

RalphによるPixabayからの画像
種属哺乳網食肉目 ネコ科 ピューマ属
体長100〜190cm
体重35〜110kg
生息地南アメリカ〜北アメリカ
個体数〜約50.000頭

ピューマはアルゼンチン南部やチリからカナダ北部のユーコン準州まで、アメリカ大陸に広く生息しています!体の大きさは最大で2m近くになるものの、ライオンやヒョウといった大型のネコ科には分類されず、小型のネコ科の最大種とされる動物です。

自然界の法則に「ベルクマンの法則」というものがあります。
ベルクマンの法則とは、「恒温動物の近縁種は、寒い地域(=赤道から離れた地域)に生息する種ほど体が大きく、同種内では寒い地域に生息する個体ほど体重が重い傾向にある」というもの。体温維持に関わる体重と体表面積の関係から、寒い地域ほど体を守るために大きくなるのです!

そのため、極寒地域に生息するピューマは通常よりも体が大きく、体重が重い傾向にあります!

NinaによるPixabayからの画像

また、毛の色も地域によって異なります。寒い地域に生息する個体は銀色、湿度の高い地域に生息する個体は赤茶色をしていることが多いと言われています。

強靭な後ろ足とネコのように可愛い鳴き声!

ピューマは、前足に対して後ろ足が大きく発達しているのも特徴のひとつです。

Bobby HerronによるPixabayからの画像

この強靭な後ろ足で、なんと!走りながら12mの距離をジャンプすることができます!
垂直には5m以上飛ぶことができるのだとか!脅威のジャンプ力です。

このようにライオンに近い見た目であるものの、ピューマの鳴き声はまさしくネコのように可愛いです!ピューマは喉頭を自由に上げ下げすることができないため、ライオンのように「ガオー」と吠えることができません。そのため、遠くにいる仲間と声でコミュニケーションをとることが出来ず、また、声でなわばりをアピールすることもありません。
近くにいる仲間とは喉をゴロゴロ鳴らしたり、「ニャオ!」とネコのように鳴いてコミュニケーションをとります!威嚇する時もネコと同じように「シャー!」と鳴くようです。

鳴き声の動画はこちら

適応力に秀でている!

ボブキャットも適応力の高さから繁栄してきましたが、極寒地域から熱帯地域、湿地、草原、砂漠などあらゆる地域に生息するピューマは、さらに環境への適応力に優れています!

そんなピューマ、普段はアナウサギや野生化したブタのほか、虫、ネズミ、コヨーテなどを食べます。時にはほかのピューマまで…。

北アメリカに生息するピューマは、オジロジカ、ヘラジカ(主に若獣)などのシカが大好物!他にも、ドールシープ、ビッグホーン、プロングホーン、クビワペッカリーなどを食べるとも言われています。

ピューマも、ボブキャットや大半のネコ科と同様に繁殖期以外は単独で行動します。
メスは1年中いつでも妊娠ができますが、住んでいる地域によっては子育てが有利な時期となるよう出産が偏ることもあるようです。
発情すると数日間はオスと一緒に暮らしますが、交尾が終わるとオスは別の交尾相手を探すため去っていきます。妊娠期間は約3ヵ月、1度に3頭前後の子どもを産みます。子どもは生後18ヵ月近くまで母親のもとで暮らし、その後は独り立ちです。

Hebi B.によるPixabayからの画像

ピューマは、その警戒心の高さからへき地でひっそりと暮らし、人に目撃されることもあまりありません。通常は昼間も活動しますが、人との接触があるような地域では夜行性になりやすいと言われています。

カナダオオヤマネコ

最後は、極寒カナダ旅でぜひ会いたい!カナダオオヤマネコを紹介します。

学名は「Lynx Canadensis」で、通称「Lynx Canada」「カナダオオヤマネコ」と呼ばれています。

データでみるカナダオオヤマネコ

種属哺乳網食肉目 ネコ科 オオヤマネコ属
体長67〜110cm
体重7〜17kg
生息地北アメリカ
個体数〜約6,000頭

UnsplashMeg Jerrardが撮影した写真

UnsplashMeg Jerrardが撮影した写真
種属哺乳網食肉目 ネコ科 オオヤマネコ属
体長67〜110cm
体重7〜17kg
生息地北アメリカ
個体数〜約6,000頭

オオヤマネコは世界各地に生息していますが、その身体的特徴は地域によって異なります。北アメリカに生息するカナダオオヤマネコは、ユーラシア大陸に生息するユーラシアオオヤマネコと比較して体が小さい傾向があります。同じオオヤマネコ属のボブキャットと比較すると、一回りほど大きい体をしています。

そして、ボブキャットと同じく三角形の耳の先端にふさ毛(リンクスティップ)が生えており、しっぽもこれまた、ちょこんと短いです!体はたっぷりの毛量に包まれその大モフ感たるや、すごいもの!ミトンみたいな手もとっても可愛いです。

 Flickrkdee64 (Keith Williams)が撮影した写真

個体数は最大約6,000頭と記しましたが、少ない時期には数百頭にまで減少します…。

というのも、主食であるカンジキウサギ(北米の亜寒帯から北極圏にかけて生息)が10年周期で増減を繰り返すため!オオヤマネコの個体数もカンジキウサギに応じて変化します。
オオヤマネコとカンジキウサギの相関関係はこちら

特に冬の寒い時期の食料は、子だくさんで有名なカンジキウサギ一択!食料の60〜97%を、同じ地域に生息するカンジキウサギに依存しており、生きるためには毎日1羽は食べる必要があります。

UnsplashFederico Di Dio photographyが撮影した写真

ちなみに現在、スペインの山中に生息するスペインオオヤマネコの数は大幅に減少し、絶滅危惧種としてレッドリストに指定されています。

カナダオオヤマネコに食べられてしまうカンジキウサギですがここで軽くご紹介!
白くモフモフの丸い体がとっても可愛いです…!しかし、この白色の毛が見れるのは冬だけ。毎年雪の解ける春には毛の色が褐色に変わります。

まだまだ謎がいっぱい!

カナダオオヤマネコは、ボブキャットとピューマと比較し情報が少なく、生態はまだまだ謎に包まれています…。足跡を見つけることも難しく、その特徴から「秘密の番人」というファンタジーな呼び名もあります!追跡装置をつけて追うことができるようなので、カナダオオヤマネコの生態、またその周辺環境の謎が、今後さらに解き明かされていくことに期待です!!

カナダオオヤマネコ

まとめ

今回は極寒地域に生息する、ボブキャット・ピューマ・カナダオオヤマネコをお届けしました!適応力の高さと、その逞しさから極寒地域に適応していったことがわかりましたね。
さて、極寒カナダ旅ではネコ科動物に出会うことができるのか!?乞うご期待!

※追記:2023年2月の極寒カナダ旅でカナダオオヤマネコに会いました!旅レポは以下をご覧ください。

FAQ

カナダオオヤマネコとはどんな動物ですか?

カナダオオヤマネコとは、北米の寒冷地に適応した大型のネコ科動物で、スノーシューのような大きな足と長い脚が特徴です。深い雪でも効率よく移動でき、主にユキウサギを中心とした環境依存型の生態を持ちます。

カナダオオヤマネコとボブキャットの主な違いは何ですか?

カナダオオヤマネコは寒冷地に適応した大きな足と耳の房毛が特徴ですが、ボブキャットはより小型で足が小さく、斑点模様が鮮明という違いがあります。生息域も異なり、カナダオオヤマネコは北部の針葉樹林、ボブキャットはより南側の多様な環境を好みます。

ボブキャットの「ボブ」という名前にはどのような意味がありますか?

ボブキャットの名前にある「ボブ」は、英語で「短く切った」という意味の「bobbed」に由来しており、その短い尻尾が特徴的であることから名付けられました。見た目の愛らしさに反して肉食性が強く、自分より大きな獲物を狩ることもあるため、野生下での観察には注意が必要です。

カナダオオヤマネコは日本国内でペットとして飼育できますか?

カナダオオヤマネコを含むオオヤマネコ属は、日本の特定動物に指定されているため、原則として愛玩目的での飼育は認められていません。動物園などの特定施設が許可を得て飼育する場合に限られており、一般家庭でペットとして迎えることは難しいです。

カナダオオヤマネコの個体数が周期的に変動するのはなぜですか?

カナダオオヤマネコの個体数は、主食であるカンジキウサギの増減と密接に連動しており、約10年周期で増減を繰り返す特異な生態を持っています。この現象は「食物連鎖の典型例」として知られ、獲物の数が減るとカナダオオヤマネコの繁殖率も自然に抑制される仕組みです。

参考にしたWEBサイト

動物完全大百科 – ANIMALBOOK

動物図鑑 – Private Zoo Garden

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