忘れもしない超過酷な犬ぞり操縦体験 inホワイトホース
DAY6

忘れもしない超過酷な犬ぞり操縦体験 inホワイトホース

ホワイトホース

あこがれの犬ぞりはスポーツだった。

初めての犬ぞり操縦体験を一言で表すならば…辛い。その言葉に尽きます。
今日、なんの操作レクチャーもない中、犬ぞり操縦士「マッシャー」としてデビュー。
犬たちとは仲良くなるも、激しく転倒したり、引きずられたり、寒さに凍えたり…かなり辛い2時間半でした。

犬ぞりアクティビティの集合場所へ

今日は、事前に予約していた犬ぞりアクティビティに参加します。
昨夜、雪が降っため車のフロントガラスに雪が積もっていました…というか凍っていました。エンジンをつけ溶けるのを待って出発〜!

集合場所は、ホワイトホースを出て南の方角です。Googlemapには載っていないところだったので事前にメールで「〇〇から200mを左に曲がって、〇〇mを右に…」と行き方を送ってもらっていましたが、全然わからない!笑

道中は、想像以上に自然豊かでかっこいい雪山景色が続いていました!

犬くんたちのお出迎え

悪路も多くかなり迷いましたが、なんとか到着。車から降りると、ゲージの中にいる50頭以上の犬くんたちが元気よく吠えていました。一列に並んでめっちゃかわいい!!!

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体全身で私たちを歓迎してくれてる。混血のアラスカンハスキーやオッドアイの子もいました◎

マッシャー(操縦士)が、今日参加する犬くんたちを集めます。犬くんたちははしゃいで、行きたくて仕方がないと言う感じ!みんな本当によく鳴くので、鳴き声にちょっと圧倒されます。

お出迎えする犬たち

犬ぞりアクティビティの評価

最初にお伝えすると、今回参加した犬ぞりアクティビティは、あんまりおすすめできるツアー会社ではありませんでした(名前は伏せます)。私たちの次に団体ツアー客の予約があったため、どうやらそちらを優先したかったみたい。昼食つきプランなのに昼食が出なかったり、団体ツアー客用の犬くんを確保するため、私たちの犬くんの数を通常より少なくしたり…。

犬ぞりを操縦する人を「マッシャー」と呼び、今回はきじーがマッシャー体験をしました。マッシャーは体力がいるのに、2時間半の間ずっと走りっぱなしで休みもなし…。犬くんたちも、休みがなく通常より数が少ないから、めちゃくちゃ疲れたと思います。。

犬ぞりの隊列ご紹介

①やなぎーの隊列

やなぎーはこのソリに乗りました。操縦はツアー会社のマッシャーがやってくれることに。

犬ぞりのソリ

こんな状態!後ろにいるのがマッシャーです。

犬くんの隊列は、縦一列で走るダンデムタイプと、扇型のファンタイプっていうのがありますが、走行は一般的なダンデムタイプでした。このダンデムタイプは、2列で6頭か8頭が一般的です。
しかし、やなぎーの隊列の犬くんは5頭しかいないので下記で隊列を組んでいました。

犬くんは自分の体重と同じ荷物しか運べないとされていて、犬くんが30kgなら30kgの荷物しか引けないということになります。やなぎーの隊列はマッシャーとやなぎーの2名分の重さがあるから、1頭少なくて大変だったんじゃないかな…。

②きじーの隊列

きじー自身がマッシャーになるのでソリには誰も乗らず、4頭という組み合わせ。
一番前に走る犬をリードドックといい、マッシャーに忠実で頭がいい子じゃないといけません。このリードドックは寒さにも強く頭もいいアラスカンハスキー(シベリアンハスキー×頭の良いコニー犬など、何かのミッスク犬)が担当することが多いようです!

しかし、今回は犬の数が少ないので、パワー型のシベリアンハスキーをリードドックにしてパワーをカバーする作戦とのこと。

【やなぎーの隊列】 ソリに乗って犬ぞり体験

やなぎーときじーはそれぞれ別のグループとして隊列を組み、いよいよ出発です!
犬くんたちは、時々吠えながら楽しそうに走り始めました!

やなぎーはソリに座っているので犬くんたちと同じ目線で犬ぞりを楽しみます。雪は舞っているし顔に石が飛んでくるのでサングラスか、バラクラバをすべきだった…!

森の中を駆け巡ります。天気も良くて雪がキラキラしていてめっちゃよかったです。

1時間走ると広大なところに出ました。すごい絶景で感動するのだけど、もうこの頃は体が完全に冷え切っていてなんとか写真を撮ることに必死でした。

犬ぞりの様子

…というのも結構な速度で走るので風がビュービュー吹くし、犬くんたちが走る時に出る雪砂が足にも顔にもかかって自分の体に雪が積もっていくんです。手も足も感覚がなくて怖くなってきましたね…犬くんたちは強いなあと思いながらソリにじっと座って耐えていました。じっとしているから余計体が冷えるんだろうなあ。

【きじーの隊列】 犬ぞり操縦士「マッシャー」体験

一方、きじー側はソリには誰にも乗らず、きじー自身が操縦士「マッシャー」になり犬ぞり体験をしました!スタートする前に操縦方法のレクチャーがあるかと思いきや…いきなりスタート。天性の感覚でいきなりマッシャーデビューです!

やなぎーの後ろできじーが走っています。マッシャーたちは、たまにきじーの様子を見るだけであまり気にしていない様子…きじー大丈夫か!?

きじーコメント

全然大丈夫じゃなく、激しく転倒を2回しましたが、誰もみていなく、誰も気がついていないです。

写真はやなぎーの近くにいる場面ですが、2時間半のうち30分くらいしか近くにいませんでした。ほぼ2時間は犬くんたちときじーだけ。それはそれでいいのですが、さすがに1キロ近く離れている時もあったので、どうなんでしょうか。。。

1回目の転倒は、大きな段差が2回続くところ。最初は犬くんたちと仲良くなっていないから、頭から転倒しても犬くんたちは止まりもせず、そのまま引きずられてしまいました。
飼い主は、ずっと前の方にいて私のことは見えてません。次の団体客をさばくために早く帰りたいからか、飼い主が笛を吹いたため、転倒したまま力強く引きずられて大変でした。本当に全くみていなく、様子を伺うこともしない飼い主です。

2回目の転倒は大きな坂でした。ブレーキを最大にしても犬くんたちが元気な状態でしたので、全く言うこときかず。カーブのところで大きく転倒しました、衝撃もすごくて、カメラのネジ式でカチカチで外すの困っていたくらいのNDフィルター2万円以上のが吹っ飛び雪の中から出てこなかったです。カメラも2台あったのですが、電池の部分の蓋が2台とも空いていました。もちろん、きじーも顔から雪に突っ込んだので、擦り傷も。。。

さすがに、頭が良いアラスカンハスキーは心配そうに止まって、顔を覗いてくれたけど…他の犬くんたちは早く走りたくて仕方ない様子で、止まってくれない。

おそらく序盤だったから、きじーの信用度が低くて、飼い主に追いつきたいか、ただ元気よく走りたいかの、どちらかだったんじゃないかな。

リードドックをつとめるシベリアンハスキーはやっぱり頭がよくないっぽくって、興味があるとすぐ違う場所にいってサボっていました。笑
シベリアンハスキーは人懐っこいし、愛嬌あってかわいいからサボリ方もなんだか可愛かったです!

シベリアンハスキーがサボるから、1番頭が良くて真面目なアラスカンハスキーが追い立てているって感じで面白い!!

マッシャーは方向を操作するのではなく、犬と協力して走るって感覚に近いです。
上り坂や犬くんが疲れて遅くなった時はマッシャーはソリのスキー板部分から降りて思いっきり走らないといけません!!

きじーは取り残されないように必死に走りまくります。やなぎーはやなぎーで後ろを振り返れないのできじーの様子が分からないし、話せないしでなんだか心が落ち着かなかったです…。

マッシャーをしている様子

休憩なしで2時間半走りっぱなしなので犬くんたちもヘトヘト。犬くんが疲れている分、上り坂はきじーが引っ張って走る場面もあり超体育会系の時間となりました。もはや、きじーと犬くんは戦友です!

きじーコメント

犬くんたちも、さすがに休憩もせず1時間以上走るとヘトヘトです。

休憩がないうえに、犬くんの頭数も少ない。ですから、1時間も経つと、小さな上り坂でも犬くんたちは登らなくなりました。

1列目のパワー型のシベリアンハスキーは、パワーあり可愛げありなのですが、上り坂になると隊列から外れて、なにかを探しているフリ、、、要するに、率先してすぐサボります。

2列目の頭の良いアラスカンハスキーも最初はそんなサボる犬をひっぱろうとするのですが、さすがに孤軍奮闘で限界をむかえ、私のほうをずっと見て『きじーがソリを引っ張ってくれないと、あの子が走ってくれないから、一緒に走って欲しい!!!』とつぶらな瞳で、何度もお願いをしてきます。それにつられて、3列目の忠実な犬くんたちも振り返り、つぶらな瞳を。。。そうなれば、疲れていても、きじーも頑張って走るしかないです。

1時間半ほどは上り坂が多かったのですが、ほぼほぼ、きじーが犬ソリを引っ張って走ってました。
もはや、犬ソリではなく、犬と一緒になってソリをひくマラソンです!!!

でも、ずっと続く雪道をソリという荷物を引っ張って犬くんと走っているため、言葉は通じないけど、究極のボディーランゲージで犬くんたちとも心が通じて段々と協力しあうようになりました。

とても寒いはずですが、ずっと走っているため体はとても暖かい…。

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※やなぎーのソリを操作していたマッシャーは、ズルいです。マッシャーが走って疲れるのを見越しているから交代要員をスノーバイクでもう一人を用意しているんです。飼い主のプロでも交代するくらいに肉体系で疲れるのです。きじーは、初めてなのに、ずっと休みなし交代なしだし、犬くんの頭数も少ない中で、やりきることがどれだけ過酷ということが伝わるでしょう?!
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きじーも犬くんたちもヘトヘト。息もたえだえです。
ただ、もう犬くんたちもわかってます、ここまで信頼関係を築けてくると、飼い主は遥か遠くにいるし頼ることもできない。いま、唯一頼れるのはきじーだけ、きじーと協力しないといけないと。

ですので、最後の30分くらいは、犬くんたちとの連携も完璧にとれるようになって、今までで一番大きな急な下り坂も、少しくらいスピードをあげても転倒しないようになりました。犬くんたちも私を気にするようになっていて、操作もかなり楽になり、言うことを聞いてくれるという感覚でなく、一緒に頑張ろうという感じになりました、まさに戦友!!!

その意味では、初めてで操作方法なんか全然わからない状態で始まった、1人と4頭でソリを引く過酷なマラソンでしたが、下りはソリに乗れたので、左右の体重の掛け方なども感覚で学んでいけました。1回目で、ここまで過酷なことはあまりないことでしょうから、とても良い経験になりました。

最後は、なんだか戦友の犬くんたちとのお別れが辛くて、胸が一杯になり感無量でした。

2時間半の犬ぞり終了。やなぎーは2時間半じっとしていて足の感覚が完全になくなり、立っているのもやっとくらいで凍えていました。きじーはずっとマラソンをしていたようなものなので疲れ切って倒れ込むように座りました。2人とも全然違う理由だけどぐったり…。

犬ぞりのあとは「Carcross Desert」へ

犬ぞりのあとは「Carcross Desert(砂丘のある公園)」に行きました。

ホワイトホース(Whitehorse)市内からだと車で50分くらいです!

小さいけど駐車エリアがあって、カナダでは初めてスノーシューを履きました!雪はあまり積もっていないのでチェーンスパイクでもいけそうですが、早くスノーシューで歩いてみたかったのでスノーシューにしました!

元々は砂漠なのであたりには何にもなくて自然豊かな場所。近くに山がいっぱいあって綺麗です!

雪山がギザギザしていてかっこいい。夕暮れはあたり一面がオレンジ色になってとても綺麗でした!

ただ風も出てきてかなり寒い!でも景色は本当に綺麗だった。雲もいい感じに流れていて幻想的です!

Carcross Desert

夕日が沈み切る前にいそいそと車に戻ります。

家に帰る前にガソリンスタンドに寄りました。ホワイトホースは市内にはガソリスタンドはあるけど宿の近くにはないので入れられる時に入れておきます!

晩ごはんは昨日つくったカレーです!今日はチーズ目玉焼きと野菜グリルもプラスして。
お昼ご飯を食べていなかったのでこれでもかってくらいたくさん食べました。お腹いっぱい。

さて、今日はこの後オーロラが出るんでしょうか!?夜の撮影の前にちょっと仕事して仮眠とります!

2023.02.10

※以下のポッドキャストでは、犬ぞりの歴史や隊列のタイプも楽しく語っています。興味のある方はぜひ聞いてみてください!

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